不動産の物件査定とは?種類や流れをご案内

不動産の物件査定とは?種類や流れをご案内

不動産を手放す際に、まず気になるのはその物件が「いくらで売れるのか?」ということ。不動産の売却する為にはまず査定が必要ということをご存知でしょうか?

今回は不動産を売却する際の査定の種類や流れ、ポイントなどをご紹介します。

そもそも不動産査定とは?

不動産査定の種類 (2)

「不動産査定」とは、その物件をいくらで売れそうなのか「売却できそうな価格」を調査し、算出すること言います。ただし、実際の売却金額ではなく、現在の状況などから「そのぐらいの金額で売却できそう」という目安を元に積算されます。査定価格がそのまま売却金額になるわけではないので注意しましょう。

不動産売却時の査定では、できる限り複数社を比較すると良いでしょう。複数社の査定額を比較することで、数百万円以上の差が出ることも!比較しながら、より信頼できる価格を選ぶことが重要です。物件の査定価格によっては、今後のライフスタイルを見据えて今が売り時なのか、もうしばらくの間待っておくかなどの判断材料にも役立ちます。

不動産査定の種類

不動産査定の種類

不動産査定には大きく2種類があります。

①AIによる査定

②不動産会社による査定

AIによる査定

AIシミュレーションは、インターネットサイトのサービスで、過去の不動産取引の実績をもとに必要事項を入力すれば、24時間いつでも結果を入手することが可能です。査定の対象となる物件種別や住所、面積など少ない情報を入力するだけでも目安となる金額を教えてくれます。

サイトによっては個人情報の登録が不要で、不動産会社からのしつこい営業電話を避けたい方や目安だけでも知りたい方はこちらがおすすめです。

不動産会社による査定依頼

AIシミュレーションでは、目安となる金額の入手が可能である一方、不動産会社による査定では、より適正価格に近い情報を入手することが可能です。不動産会社による査定の中でも、机上査定と訪問査定の2種類があり、机上査定はAI査定より、よりリアルタイムの不動産状況を加味して査定されます。

訪問査定では、不動産会社の担当者が実際の物件の状態や近隣との境界や付帯設備、周辺環境、立地条件などあらゆる情報をプロの目線で詳細に調べることから、どの査定方法よりも査定額が大きく変わることも。不動産会社による査定は、査定する人によって金額差が出やすい傾向があり、信頼のおける会社を複数社ピックアップし依頼すると良いでしょう。不動産査定はあくまでも営業活動の一環であり、「不動産鑑定」や特殊なケースを除き、一般的には無料となっています。

不動産査定の流れ

不動産査定の流れ

不動産会社による査定の5つのステップをご紹介します。

※訪問査定の場合

不動産会社に査定を依頼

まずは査定を依頼する不動産会社を複数ピックアップ。会社の選定を終えた後は電話やメール、直接訪問などで依頼しましょう。

訪問日時の確定

複数社による査定の場合は、余裕を持った日取りが必要です。実際のお住まいと売却希望の物件が離れている場合は、時間を分けて予定を組むと何度も足を運ぶ必要もなく効率的です。

現地調査 

訪問査定にはよほどのことが無い限り、所有者の方の立ち合いが求められます。不動産会社の担当者が目視で得られる情報だけでなく、所有者から直接聞ける情報も査定額アップの為の大切な情報となります。ただし、マイナスな情報であっても包み隠さず伝えることも後々のトラブルを防ぐ為に大切なポイントとなります。

書類の確認

査定にあたって不動産会社から指示のあった書類を確認してもらいましょう。登記死別情報通知書や建築確認通知書、リフォームの履歴がわかる書類など様々あります。

査定結果の報告

終了後、不動産会社が不動産査定書を作成。郵送でお届け、または店舗等で渡されます。直接店舗で入手することで、実際の査定書を見ながら査定額の根拠や不明点などを確認することが出来るので、時間にゆとりがある場合はおすすめです。

不動産査定書について

まとめ (2)

不動産会社からもらう査定書の様式は会社によって様々ですが、不動産情報と査定額と、その根拠が記されているのが一般的です。不動産査定書の内容については以下の通りです。

<主な記載情報>

売出価格→不動産会社が推奨する売り出し価格

不動産情報→査定対象となった不動産の基本情報

査定額→土地や建物に対する査定額

事例不動産の情報→査定の参考とした不動産の情報。

事例不動産との相対評価→事例不動産とどのように比較して査定額を定めたか

査定額の計算式→どのような計算根拠で査定額を定めたか

訪問調査による査定額は不動産会社によって異なる可能性が高く、複数社の結果を横比較することが大切です。また査定額の比較だけでなく、訪問の際に担当者へ伝えた情報がどこまで盛り込まれているのか、記載された情報で誠実な不動産会社なのかどうかを見極めるポイントにもなります。

まとめ

まとめ (1)

いかがでしたか。ここまで不動産査定についての情報をまとめてきました。大切な物件だからこそ、誰もが納得した価格、評価で売却したいはず。不動産売却の成否は会社選びによって大きく異なります。

スムーズに手続きを進めていくためにも、査定結果をもとに信頼のおける会社を選んでいきましょう。

■監修_中部ガス不動産/担当者_資格:宅地建物取引士

WRITER PROFILE

アバター画像

岩下加奈

愛知県豊橋市在住。地元出版社に勤め、東三河エリアを中心とした住宅情報誌の編集長などを勤める。名古屋や東京などの雑誌・WEBのライティングや編集を行い、年間1000件以上の取材をこなす。豊橋市市役所広報アドバイザー、東三河の魅力を発信する講師活動、審査員なども務める。ワンライフコミュニケーション株式会社ゼネラルマネージャーとして、企業様・個人向けの外部広報を担当。

RELATED

  • 中古住宅の契約前にインスペクションは必要?

    中古住宅の契約前にインスペクションは必要?

  • 住み替え前に知っておきたいこと!メリットとデメリットについて

    住み替え前に知っておきたいこと!メリットとデメリットについて

  • 結婚生活に最適な間取りとは?実際の住み心地もまとめてみた!

    結婚生活に最適な間取りとは?実際の住み心地もまとめてみた!

  • 賃貸物件で事業をはじめるには?居住用物件との違いは?

    賃貸物件で事業をはじめるには?居住用物件との違いは?

  • 初めての一人暮らし!物件探しや日常生活の中で気をつけることとは?

    初めての一人暮らし!物件探しや日常生活の中で気をつけることとは?

  • 宅地建物取引士が教える!独学で宅建合格するための勉強法と試験対策

    宅地建物取引士が教える!独学で宅建合格するための勉強法と試験対策