賃貸物件にエアコンは設置できる?壊れた際の対処方法もご紹介
私たちの日常生活に欠かせない存在のエアコン。現在入居している賃貸住宅でエアコンを増設したい、もともと付属設備ではなかったため、新規設置したいという方も多いのでは?
このコラムではエアコン設置までの段取りや、故障した際にどう対処すべきかを紹介していきます。
目次
エアコン付きの賃貸物件を選ぶべき?
エアコン付きの賃貸物件を選ぶことには、以下のようなメリットとデメリットがあります。物件を選ぶ際の判断材料に役立ててみてください。
エアコン付き賃貸物件のメリット
①初期費用を抑えられる
エアコンを購入・設置する費用がかからないため、引っ越しにかかる初期費用が抑えられます。特にエアコン設置費用は数万円かかることが多いので、節約になります。
②すぐに快適な生活が始められる
入居直後から冷暖房が使えるため、エアコンがない状態での不便を感じずに、快適な環境で生活を始めることができます。
③取り外しや処分の手間がない
退去時にエアコンを撤去する必要がないため、引っ越し時の手間や追加費用を気にする必要がありません。
エアコン付き賃貸物件のデメリット
①性能や古さが選べない
物件によっては古いエアコンが設置されている場合もあり、最新の省エネ機能や快適機能がないことも。電気代がかさむ原因にもなるため、事前にエアコンの年式や性能を確認すると安心です。
②退去時にクリーニング代がかかる
退去時は基本的に「原状回復」が必要です。損傷などの修理費用は敷金からひかれますが、なかにはエアコンのクリーニング代も含まれています。重要事項説明書や賃貸契約時の特記事項に書かれていることが多いですが、別途かかるケースもあるので、契約書類をくまなくチェックするか、不動産会社に確認しましょう。
③家賃が高くなる場合がある
エアコンなどの家具付きの物件は、同じ条件でエアコンなしの物件と比較して家賃が高くなる場合があります。初期費用としてエアコン設置代を用意できるのであれば、あえてエアコンなしの部屋を選んで毎月の家賃出費を抑えるという方法も検討してみましょう。
賃貸でエアコンを新規設置・増設したいとき
入居したい物件にもともとエアコンが設置されていない場合や、入居後にエアコンを増設したい時、どのようにしたらいいのか分からない人も多いのでは?
内覧時にエアコンが設置されていない場合は、入居までに大家さん負担で取り付けしてもらえるかどうか、不動産会社へ確認を行いましょう。また、現在入居中の賃貸物件にエアコンを新設・増設したい場合、確認事項が複数あります。
賃貸物件の内覧時にエアコンが設置されていない場合
先に触れたとおり、入居までにエアコンを設置してもらえるか不動産会社へ確認を行いましょう。エアコンを設置してもらえたら入居するなど、入居への確度が伝わるほど、大家さんも動いてくれる可能性が高いです。
入居中の賃貸物件でエアコンを増設したい場合
①まずはエアコンの設置ができる環境にあるかを確認しましょう。
電源の確保ができるか、室外機は設置できるか、壁に穴を開けられる場所かなどの確認が必要です。
②設置場所の問題をクリアできたら、管理会社へ確認を取ります。
管理会社を通じて大家さんへエアコン設置の可否を確認することになりますが、ここで大家さんの許可が出なければ、増設は諦めるしかありません。
大家さんから増設許可をもらえた場合は、併せて設置費用の負担を確認しましょう。増設の場合は入居者負担になることが多いですが、次の入居者のための投資という考え方の大家さんであれば、費用負担をしてもらえる可能性はあります。
③退去時の原状回復について確認しましょう。
賃貸物件は、退去時には入居時の状態に戻すことが原則のため、増設したエアコンは撤去する必要があります。エアコンの状態によっては、大家さん側での買取り(もしくは撤去不要の判断)も考慮してもらえる場合もありますので、管理会社へ確認しておくと良いでしょう。
賃貸でエアコンが壊れた際の対処方法は?
入居時から備え付けられているエアコンが壊れた場合、どのような対処が必要でしょうか?エアコンを増設する際と同様に、物件や設備はあくまで大家さんから『借りているもの』という考え方が前提にありますので。
それを踏まえながら対処法を見ていきましょう。
管理会社または大家さんへ連絡する
故障しているエアコンの症状(冷たい風が出ない、リモコンが反応しないなど)を伝えましょう。フィルターの清掃をすれば解消することもありますし、リモコンについては電池の接触が悪かったという場合もあります。
まずは管理会社等へ相談し、ご自身でできることなどの指示を仰ぎましょう。
修理が必要な場合の費用負担を確認する
もともとある設備の修繕等は基本的に大家さん負担になりますが、入居者の故意や過失で故障した場合は、入居者負担での修理となることもあります。念のため賃貸借契約書に記載された内容を確認しましょう。
許可なく自身で修理業者を手配しない
エアコンが故障すると日常生活に大きな影響が生じますが、自身で修理業者を手配しないよう気をつけましょう。建物の構造を理解した業者が修理しないと更なる問題になることもありますので、管理会社や大家さんが指定する業者での修繕が必要です。
エアコン修理をお願いしてから対応までの期間は、業者によってもさまざまですが、即日対応から修理まで1ヶ月くらいかかることも。繁忙期かどうかでも変わってきますので、まずは壊れたらすぐに管理会社に確認をとりましょう。
賃貸のエアコンは掃除できる?
賃貸物件のエアコンも基本的には掃除できますが、いくつかの注意点があります。
エアコンクリーニングは管理会社または大家さんに確認する
内部の汚れやカビが気になる場合、エアコンクリーニング業者に頼む方法がありますが、まず管理会社や大家さんに確認することが重要です。賃貸物件のエアコンの内部清掃は、管理会社が行うべきとされることもあるからです。確認せずに業者を入れると、費用を自己負担しなければならないことがあるため、注意が必要です。
簡単なエアコン掃除は確認不要
エアコンのフィルターなどの簡単なお手入れは自分で対応しましょう。大家さんへの連絡や確認は必要ありません。
逆に掃除しないまま使用を続け、エアコンが故障した場合は修理費用を負担する可能性がありますので、ご注意ください。
自分でできる簡単なエアコン掃除方法
エアコンのフィルター掃除は簡単に取り外して水洗いできます。フィルター掃除に加え、冷房や除湿の使用後には「送風モード」や「エアコンをオフにして扇風機で送風」することで内部の乾燥を促し、カビ発生を抑えられます。
エアコン掃除方法についてはこちらの記事も参考に▼
エアコンの掃除は自分でできる?掃除方法や手順をご紹介! | 住まい・暮らしの情報サイト SALAつむぎ
快適に過ごすためのポイント
エアコンを本格的に使用するのは夏や冬になると思いますが、この時期に増設や修理を希望しても在庫不足や修繕業者を確保できないことがあります。
真夏や真冬にエアコンが使えなくなったなどのトラブルを避けるためにもシーズン前には試運転がおすすめです。冷たい風・暖かい風が出るか、室外機等から異音がしないかを確認しておきましょう。
賃貸のエアコンに関するよくある質問
賃貸物件のエアコンに関するよくある質問をまとめました。
賃貸物件のエアコンは交換できる?
賃貸物件のエアコン交換は必ず管理会社や大家さんの許可を得てから進めることが重要です。
エアコンが故障していたり、冷暖房の効きが悪い場合は、まず管理会社や大家さんに現状を説明し、修理または交換が可能かを相談しましょう。また、エアコンが古く、消費電力が高いなどの理由で交換したい場合も同様です。
賃貸の備え付けエアコンの耐用年数はどのくらい?
賃貸物件の備え付けエアコンの耐用年数は、一般的に10〜15年程度とされていますが、さまざまな要因により寿命が変わることもあります。使用頻度、メンテナンス状況、製品の品質などによって左右されます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。エアコンが壊れた時の対処や修理などをお伝えしました。備え付けられているエアコンは、管理会社や大家さんから借りているもの。自分で支払う場合でも勝手に修理や交換などは行なってはいけません。性能に不安があったり、もしものことを考えて、入居前に事前に確認することが必要になります!
■監修_中部ガス不動産/担当者_資格:宅地建物取引士
WRITER PROFILE
岩下加奈
愛知県豊橋市在住。地元出版社に勤め、東三河エリアを中心とした住宅情報誌の編集長などを勤める。名古屋や東京などの雑誌・WEBのライティングや編集を行い、年間1000件以上の取材をこなす。豊橋市市役所広報アドバイザー、東三河の魅力を発信する講師活動、審査員なども務める。ワンライフコミュニケーション株式会社ゼネラルマネージャーとして、企業様・個人向けの外部広報を担当。