ペット可の賃貸住宅で注意しておくべきこと
最近は、ペットの頭数が子供の人数を上回ったといわれるほど、ペットを買う人が増えています。ペット可の賃貸住宅も増えており、その中で注意するべきことについてお伝えします。
ペット可の賃貸住宅についての現状
「生活に安らぎが欲しい」、「動物に癒しを求めて」という目的で、ペットを飼い始める人が多いのではないでしょうか。最近の調査によると、ペットの頭数が子供の人数を上回ったといわれるほど、ペットを飼う人がここ最近、増えてきています。
それに伴い、分譲マンションの場合は、飼えるペットの「種類」や「頭数」などが管理規約で細かく定められており、「ペットとの共生」として、ペットの水飲み場や足洗い場、そして専用の排泄物処理設備など、ペットに優しい設備を設けているところが増えてきています。
そんな中、賃貸住宅においても「ペット可」物件は、着実に増えているのですが、実は、分譲マンションとは、その内容が異なるのをご存知でしょうか?
賃貸住宅で「ペット相談可」とあっても、「種類」や「頭数」、犬なら「大型犬」か「小型犬」までなど細かいルールまで決められていません。ペット用の足洗い場を設けているところもまだ多くはないのが現状なのです。
ペット可の物件を上手に探すには?
では、ペット可の物件を探す条件として、下記の点を念頭に置いて探すと思ったよりも失敗が少なく、見つかりやすいのでおすすめです。
1)通常の相場より家賃を高めに設定
2)エリアを特定の場所に絞り込まず、なるべく広いエリアで探す。
3)候補ができる物件が半減するため、「礼金なし」にチェックを入れない。
4)飼育条件があいまいな部屋が多いため、「ペット相談可」を候補から外す。
5)お部屋の条件や室内設備は、ペット優先にする。
6)賃貸住宅だけでなく、ペットと住める一軒家賃貸も候補に入れる。
7)日常生活を考慮し、周辺環境がペットの飼育に適している場所を選ぶ。
最近では、ペットと暮らすための専用設計で建てられている物件も出てきているので、様々な方向から、柔軟に「ペット可の物件」を上手に探してみましょう。
ペットを賃貸で飼う場合の注意点
契約前に希望の添う「ペット可」賃貸住宅のお部屋が見つかったら、すぐ契約するのではなく、後々の後悔やトラブルを未然に防ぐためにも細かい事項まで、不動産会社へ確認しておく必要があります。
○2階以上の賃貸住宅の場合は、エレベーターがあるかどうか。
○犬と散歩できる環境かどうか。
○防音対策は施されているか。
○壁や柱など傷んでないか。
そのほかにも、契約時に渡される重要事項説明書に、ペットの「種類」や「頭数」などについて詳細が書かれているかをきちんとチェックすることが大切です。
その他、ペットによるニオイや、退去時に修繕のための費用が必要か、ペットの抜け毛で排水口が詰まった場合は、どちらが修理費用を負担するかなどの確認が事前に行う事で、退去時の思わぬトラブルを回避することができます。
トラブルを未然に防ぐ為の自己防衛策
「ペット可」の賃貸住宅に無事入居できたとしても、残念ながらまだ安心はできません。
条件に「ペット可」となっていても、そこに住んでいるすべての人が、ペット好きであるとは限らないからです。
トラブルで最も多いのは、騒音問題。賃貸住宅の場合、鳴き声だけでなく、自分が思っている以上にペットの足音も響くこともあり注意が必要です。
「ペット可の物件に入居したんだから泣き声や足音ぐらいは、気にしなくても。」「お互い様のこと。」と思っている飼い主も多く、騒音問題は特に注意が必要です。
ペットのしつけは、もちろんですが、足音が響く場合は、床に遮音性の高く剥がすことができるマットや絨毯を敷くことも重要です。ペットにとってもマットや絨毯を敷くことで滑りやすいフローリングの場合よりも歩きやすく、捻挫や骨折などのケガ防止となるので、おすすめです。
猫の場合は、足音の問題とは、別に爪とぎをする修正がある為、爪とぎで壁や設備に傷を付けないようにする保護シートも貼った方が好ましいです。退去時にはがせるような賃貸住宅でも使えるタイプがいくつかあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ペット可の物件に入居したんだから「何でも大丈夫」という物件は、ありません。どの物件にもそれぞれの決まったルールがあり、飼い主は、細かいことでも必ず不動産会社に確認をしながら、物件探しをすることをおすすめします。
アパートの物件に限らず、賃貸戸建てという選択肢もあるので、その辺りも念頭におきながら、ペットと共に始まる「新しい生活」をイメージし、楽しい物件探しをしましょう!
■監修_中部ガス不動産/担当者_資格:宅地建物取引士
WRITER PROFILE
岩下加奈
愛知県豊橋市在住。地元出版社に勤め、東三河エリアを中心とした住宅情報誌の編集長などを勤める。名古屋や東京などの雑誌・WEBのライティングや編集を行い、年間1000件以上の取材をこなす。豊橋市市役所広報アドバイザー、東三河の魅力を発信する講師活動、審査員なども務める。ワンライフコミュニケーション株式会社ゼネラルマネージャーとして、企業様・個人向けの外部広報を担当。