不動産ポータルサイトの見方~失敗しない不動産探しを目指そう~
「そろそろ夢のマイホームをつくりたい」「土地を探しているけど、いい場所が見つからない…」など、家づくりには悩みがつきません。特に土地を探す際に、不動産ポータルサイトの見方や情報などがよく理解できないという方も多いのでは?そこで今回は、不動産ポータルサイトや不動産広告を見る時のポイントをご紹介します。
不動産ポータルサイトって何?
「ポータル」とは入口という意味があります。いろんな情報の入口になるサイトのことを「ポータルサイト」と呼んでいます。
不動産ポータルサイトには、各不動産業者が取り扱う様々な物件情報が集められています。賃貸物件専用のサイト、賃貸物件・売買物件の両方が紹介されているサイト、リノベーション専用のサイトだったりと、それぞれのポータルサイトに特徴があります。
不動産ポータルサイト「賃貸」で紹介しているコンテンツとは?
・物件写真
・物件詳細情報
・敷金
・礼金
・共益費
・管理費
不動産ポータルサイト「新築や土地紹介」で紹介しているコンテンツとは?
・用途地域
・建ぺい率
・容積率
・私道負担(接道状況)
・建築条件
・設備(電気・ガス・上下水道の表記など)
不動産用語を分かりやすくご紹介
不動産広告やポータルサイトには見慣れない言葉が多く出ています。ここからは、簡単に用語をご紹介します。
【賃貸】
敷金
敷金は部屋の損害に備えて最初に預けるお金のこと。故意や過失による汚れなどがなければ基本的に退去時に返金されます。また、家賃の未払分があった場合、ここから精算されることもあります。
礼金
反対に礼金は退去しても帰ってこない初期費用。物件によって異なりますが、礼金の相場は一般的に家賃の1~2ヶ月分と言われており、礼金の相場は地域によっても変わるので、住むエリアの相場を事前に確認しておくことも大事になります。
共益費・管理費
家賃とは別に毎月支払うお金。共同で利用する設備や施設を維持するために必要な費用です。例えば、共用空間の電気代やゴミ置き場の清掃、エレベーターの点検代などさまざま。
【新築・不動産】
用途地域
用途地域とは、健全で秩序ある都市の発展を目指すために制定された「都市計画法」に基づき、住居や商業、工業など用途に応じて土地エリアを分けしたものです。
都市計画区域
多くの人が生活し、計画的に街づくりを進めていくために都市計画法で定められた地域
都市計画区域外
あまり人が生活しておらず、都市的な土地利用がなされていない地域
準都市計画区域
人は少ないが、都市的な土地利用が拡大していることから乱開発を防止するために都市計画法で定められた地域
特に多くの人が住む市街化区域は、建物の用途や建てられるエリアの細かい制限が必要で、用途地域が必ず定められています。
図解をすると以下のようになります。
建ぺい率
敷地面積に対する「建築面積」の割合のことを建ぺい率といいます。土地によって建ぺい率の上限が決まっているので、同じ広さの土地でも建てられる面積が変わります。
容積率
容積率とは、敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合のこと。容積率も建ぺい率と同様に、行政が都市計画等によって地域ごとに上限を定めていますので事前に確認することが重要です。
私道負担(接道状況)
私道負担とは、売買する土地の一部に私道が含まれていることを意味する言葉です。
土地の一部が私道になっている場合と、敷地に面している道路が私道で利用するために負担が生じる場合の2つがあります。購入する土地に私道が含まれているかどうかも事前にチェックしましょう。
建築条件
建築条件付き土地という言葉をよく目にするかと思います。この言葉とは、一定期間内に指定した建設業者で住宅を建てる条件がついた土地のことを言います。
家の設計にも指定があるため割安になる傾向があります。
設備(電気・ガス・上下水道の表記など)
土地を選ぶ際に、電気、ガス、水道などのインフラの整備状況は重要なポイント!
電気は工事の段階から使うため、電柱から電気回線を引き込みます。敷地前に電柱があると移設に費用が掛かることもあるので注意しましょう。
上下水道の引き込みの有無も確認が必要です。引込されていない場合は、引込工事費用が発生し、土地の費用以外にもコストが発生してしまいます…。
ガスは「都市ガス」、「プロパンガス(LPガス)」があり、都市ガスの方が安価な傾向にあります。実際に生活が始まるとガス代も気になるところ。土地探しの際から考えると良いでしょう。
不動産広告やポータルサイトを見るときの注意点
不動産の広告やポータルサイトを見るときに、以下の項目をチェックしましょう!
最寄り駅までの時間(徒歩〇〇分など)の計算
徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値です。
公簿売買と実測売買
登記簿上に記載されている地積=公簿面積で、公簿面積をもとにした価格で取引されるのが「公簿売買」と言います。
実際に測量して得られた実測面積をもとに価格を決定して行うのが「実測売買」です。
売買の際には実測清算を行うことが多いです。
その他にも上記で紹介した以下の3つもしっかりと確認しましょう。
・用途地域
・接道道路
・上下水道、ガス、電気
まとめ
これまで挙げてきた注意点は、物件や土地ごとに細かく変わります。分からないことがある場合は、広告元の不動産会社に確認するのがベストです。不動産広告やポータルサイトの細かなポイントに注意しながら、物件探しや土地探しに活かしていきましょう!
■監修_中部ガス不動産/売買仲介担当者_資格:宅地建物取引士
WRITER PROFILE
岩下加奈
愛知県豊橋市在住。地元出版社に勤め、東三河エリアを中心とした住宅情報誌の編集長などを勤める。名古屋や東京などの雑誌・WEBのライティングや編集を行い、年間1000件以上の取材をこなす。豊橋市市役所広報アドバイザー、東三河の魅力を発信する講師活動、審査員なども務める。ワンライフコミュニケーション株式会社ゼネラルマネージャーとして、企業様・個人向けの外部広報を担当。