戸建のメンテナンスは必要?築年数別で必要なメンテナンス内容を紹介!

戸建のメンテナンスは必要?築年数別で必要なメンテナンス内容を紹介!

マイホームを建てるなら戸建てが良い!と思っている方必見!戸建てを購入したら、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。定期的にメンテナンスすることで、家全体の綺麗さも持続でき、資産価値を維持する面でも重要になります。今回はそんな戸建てのメンテナンスについて必要な箇所や、タイミングなどをご紹介します。

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目次

戸建てのメンテナンスの重要性

戸建資産価値 画像

夢のマイホームを建てるなら戸建て!そう思っている方は、購入後のメンテナンスについても考えることが必要になります。そもそも戸建ての寿命は約30年が目安と言われています(木造戸建ての場合)。日本は高温多湿かつ、地震や台風も多く建物が年々劣化してしまう為です。ここからは戸建てのメンテナンスが重要性である理由を詳しく紹介します。

戸建の寿命と耐用年数は異なる

新築時の輝きを保っているように見える家でも、完成した瞬間からゆるやかな劣化は始まります。法律上の「耐用年数」は木造なら22年、鉄骨造なら34年など税務上の指標にすぎません。一方、実際の「寿命」は、適切な補修を重ねることで60年、100年と延ばすことができます。ここを混同すると、「耐用年数を超えたら建て替え」という誤解を招きかねず、結果として余計な出費や環境負荷を生むこともあるのです。

住みづらさを解決する機会にもなる

「冬に廊下が底冷えする」や「コンセントが足りない」など、こうした生活上の小さな不満は、経年劣化による性能低下と同時にやってきます。メンテナンスは、壊れた部分を直すだけでなく、断熱材を補強したり配線を最適化したりと、暮らしやすさを底上げする絶好のタイミングになります。家族構成やライフスタイルが変わる節目だからこそ、設備や間取りを微調整しながら“次の10年”に備えられるのです。

メンテナンス次第で家の寿命が変わる

外壁の塗膜が紫外線で劣化すれば、雨水が下地材にしみ込みやすくなります。小さなクラックを放置して雨漏りを招けば、構造材が腐朽し、結果的に大規模改修や建て替えが必要になるケースも少なくありません。逆に、塗装やシーリングを適切な時期に更新しておくと、構造材は乾いたまま健全な状態を保てるため、総コストは長期的に見ると大幅に抑えられます。

メンテナンスで資産性や売りやすさが変化する

中古住宅市場では、築年数だけでなく「手入れ履歴」が重視されます。定期点検の記録や保証書が残っている物件は、買い手にとってリスクが読みやすく、結果として査定額や成約スピードが向上します。つまり、こまめな維持管理は“住むための保険”であると同時に、“将来の売却益を守る運用”でもあるのです。

築5〜10年のメンテナンス内容

クロス張り替え

室内の壁紙は紫外線や生活汚れで徐々に色あせます。とくに窓際やキッチン周辺は劣化が早く、放置すると接着剤が硬化して剥がれやすくなるため、張り替えは7〜10年が目安です。最新のクロスには調湿機能や抗ウイルス加工を施したものもあり、貼り替えだけで室内環境をワンランクアップできます。

湿気と防蟻処理

床下の通気が不足すると結露が発生し、土台や束が腐朽したりシロアリ被害が広がったりします。築10年以内であっても、床下点検口を開けて含水率を測定し、防蟻薬剤の効果が薄れていれば再処理することが大切です。定期点検を怠らなければ、構造躯体を守るコストは最小限に抑えられます。

関連記事:新築木造住宅のシロアリ対策をご紹介!(つむぎ)

シーリング打ち替え

サイディング外壁や浴室の継ぎ目を埋めるシーリング材は、紫外線や温度変化で硬化し、亀裂が入りやすくなります。亀裂から浸水すれば下地材を痛めるだけでなく、断熱性能も低下します。新築後8年前後で「打ち増し」か「打ち替え」を行い、防水ラインをリフレッシュしておくと安心です。

築10〜15年のメンテナンス内容

外壁の塗装

外壁塗装は建物を風雨から守るバリアです。塗膜の光沢が失われたり、指で触ると粉が付く「チョーキング現象」が出始めたら塗り替えのサインです。一般的なラジカル制御型シリコン塗料なら12〜15年、フッ素や無機塗料なら15年以上持ちます。色替えを機にイメージチェンジを図れるのも、塗装の楽しみの一つです。

関連記事:外壁の掃除は自分でできる?コケなどの汚れのお掃除方法をご紹介!(つむぎ)

水回り設備の交換

キッチンや洗面化粧台の水栓はパッキン劣化で微量の漏水が生じやすく、放置するとキャビネットや床材を腐らせます。食洗機やレンジフードも同世代で寿命を迎えるため、まとめて交換すると工期短縮につながります。最新機種は節水・省エネ性能が高く、ランニングコストの削減効果も見逃せません。

畳の表替え

い草表の交換は、畳のクッション性や調湿機能を蘇らせます。表替えを機に、カビ対策の和紙畳や耐久性の高い化学表に変更するケースも増えています。畳縁のデザインを選べば、和室の印象を手軽に刷新できます。

給湯器交換

ガス給湯器の寿命はおおむね10〜15年です。熱効率が落ち、異音や着火遅れが出る前に交換しておけば、突然のお湯切れを防げます。エコジョーズやハイブリッド給湯器へ更新すれば、年間のガス使用量を約10〜15%削減できるのも魅力です。

築15〜20年のメンテナンス内容

排水管等の水回り

住まいの“血管”である配管は、経年で内部にスケールやサビが蓄積します。放置すると詰まりや漏水を招き、床下や壁内でのトラブルは発見が遅れがちです。高圧洗浄か樹脂ライニングで延命する方法もありますが、床下が開放しやすいタイミングで更新しておくと将来的な不安を解消できます。

空調設備

換気扇のモーターの寿命が15年程度といわれ、効率が落ちると消費電力が跳ね上がります。最新の省エネ機種へ交換すれば、年間電気代を抑えつつ室内環境を快適に保てるため、家計にも環境にもメリットがあります。

フローリングの張り替え

歩行音が以前より響き、表面に黒ずみや段差が出てきたら、下地の補修と同時に張り替えを検討しましょう。既存床の上から施工できる“重ね張り”であれば、工期も短く、廃材も少なく済みます。無垢材や床暖房対応フローリングなど、選択肢が広がるのもこの時期の特徴です。

築20年〜のメンテナンス内容

畳の交換

表替えでは追いつかない芯材のへたりやカビが見られる場合は、畳床ごと交換します。厚みや素材を見直すことで、クッション性や断熱性能を向上させられるため、和室をゲストルームとして使う家では特に効果的です。

玄関ドアの交換

鍵や蝶番の劣化に加えて、断熱・防犯性能の進化が大きいのが玄関ドアです。リフォーム専用枠を使えば、壁を壊さず1日で交換でき、スマートロックやタッチキーを搭載できる点も魅力。住み手の安心感と省エネ性を同時に高めます。

窓の交換

シングルガラスとアルミ枠の組み合わせは、断熱・防音性能の面で最新住宅との差が歴然です。樹脂サッシ+Low-E複層ガラスへ換装すれば、冬場の結露が激減し、暖冷房費も削減できます。内窓方式ならコストを抑えつつ効果を得られるため、優先順位の高い改修と言えるでしょう。

給水・排水設備の交換

メーターから宅内へ引き込む給水管が亜鉛メッキ鋼管の場合、20年を超えると赤水や漏水リスクが急上昇します。耐腐食性に優れたステンレスや架橋ポリエチレン管への更新は、水質改善と漏水対策を同時に実現する“最後の砦”ともいえる工程です。

住宅を長持ちさせる4つの方法

ポイントを示唆する女性のイラスト

こまめな掃除と換気を行う

最近では、戸建て住宅を購入する場合は住宅会社やハウスメーカーなどのメンテナンスの保証期間も長くなっている場合が多く、長く住宅を持たせることを前提とした住宅に変わりつつあります。しかし、年々気候も変わりつつあり、より高温多湿となった日本では、環境から住まいを守ることが重要にもなっていきます。

戸建て住宅を長持ちさせる一番の良い方法は、こまめに掃除をすることと、換気です。水気を拭き取ることで、カビやサビ、腐食などの発生を防ぐことができます。

外壁の様子は定期的にチェックする

外壁の様子は定期的な確認が必要となります。休みの日でも構いませんので、外壁の塗装の劣化の確認や屋根の様子などをチェックすることが大切になります。特に台風シーズンの際は、台風や大雨の後は家の周りを確認することをおすすめしています。

シロアリ対策を行う

シロアリ対策用の確認も必須となります。

対策をせずにシロアリの侵入を許すと、住宅の基礎がボロボロになってしまいます。定期的なメンテナンスを行い、床下の点検などを行うことが必要です。

施工業者を吟味する

メンテナンスの施工会社は信頼できるところで行うのがベスト。施工会社の腕が悪いと丁寧にメンテナンスをしても長持ちしません。価格だけではなく、住宅性能の高い家づくりを行う住宅会社などを選ぶのが良いでしょう。

戸建のメンテナンスにおける3つの注意点

普段から劣化の兆しをチェックする

傷みはある日突然に見える形で現れるわけではなく、必ずと言っていいほど「前触れ」を伴います。たとえば外壁に入った髪の毛ほどのクラック、開閉時に軋むサッシ、雨の翌日にしか現れない天井のうっすらとしたシミ――これらはすべて早期発見の手がかりです。日常清掃のついでに家全体を“上から下まで視線を滑らせる癖”を付けておくと、小さな異変に気付きやすくなります。早期対応なら補修は部分的で済み、工期も費用も抑えられるため、結果的に家計と建物の双方を守ることにつながります。

内装や水回りの定期点検

目に見えない場所ほど劣化は静かに進みます。壁紙の裏で配管が汗をかき、床下で排水管がわずかに漏水していても、表面からは分かりにくいものです。そこで、少なくとも年1回は専門業者による点検を依頼し、配管の含水率やパッキンの状態を数値で確認しておくと安心です。点検結果をデータで残しておけば、次回改修時に「どこが・いつ・どの程度悪化したか」を把握でき、工事範囲の判断材料にもなります。

メンテナンス費用を準備しておく

いざ改修が必要になったとき、「まとまった資金がない」という理由で工事を先延ばしにすると、損傷が進み修繕費は雪だるま式に膨らみます。住宅金融支援機構の統計では、築20年までに発生する計画的メンテナンス費は建築費の約10〜15%が目安とされます。毎月の家計に組み込む“積立型”でも、ボーナス併用の“年払い型”でも構いませんが、「建物専用のメンテナンス口座」を設けて資金を見える化しておくと、いざというときに慌てずに済みます。また、自治体によっては省エネ改修やバリアフリー改修に補助金が出る場合もあるため、計画段階で制度を調べ、必要書類をそろえておくと負担を軽減できます。

メンテナンス費用をなるべく抑えるには

メンテナンス費用

メンテナンス費用を抑えるためには、計画的な点検や工夫が重要です。以下に具体的なコツをまとめました。

築10年以内に一度点検を行う

築10年以内に点検を行うことで、小さな不具合を早期に発見し、大きな修繕を防ぐことができます。特に、外壁や水回りの点検を定期的に行うことで、家全体の耐久性と快適性を維持できるため、計画的な点検スケジュールを立てると良いでしょう。

住宅品質確保法94条、住宅新築請負契約により、築10年以内の点検で不具合が見つかった際、ハウスメーカーや工務店に瑕疵の補修を請求ができる可能性があります。

ただし、すべての不具合に適用されるわけではありません。

参照:国土交通省 品確法に基づく瑕疵担保責任の特例の概要

補助金や助成金を活用する

耐震補強や断熱改修、太陽光発電など、条件に合うリフォームで補助金が利用できる場合があります。事前に申請が必要な場合が多いので、早めに調べるのがポイントです。

参照:国土交通省 住宅リフォームの支援制度

補助金に関する記事はこちら▼

耐震補強には補助金が出るの?耐震補強リフォームをして地震に備えよう! | 住まい・暮らしの情報サイト SALAつむぎ

メンテナンス費用の為の積み立て計画もお忘れなく!

住宅の修繕費を貯める画像

戸建て住宅を購入する場合は、事前に「メンテナンス(修繕費)費用」を積み立てしておく必要があります。メンテナンスといってもその箇所ごとによって様々な金額がかかりますが、大掛かりな工事だと100万以上かかることも。普段から修繕費用を積み立てておくことで、万が一の時も安心してメンテナンスを行うことができます。

例えば、月々1万円で積み立てを行なった場合、10年ごとに120万円の予算を確保することができます。事前に予測をして積み立てておくことが必要です!

また、メンテナンス費用を最小限にとどめておける戸建て住宅を検討することで、後から支払う金額を押さえることができるため、トータルコストを抑えることができます。

戸建て住宅を検討する際は建てるための費用に目が行きがちですが、建てた後の費用も大きく変わってくるので検討する際はこちらもお忘れなく!

戸建リフォームの費用に関する記事はこちら▼

戸建てリフォームの費用はいくら?費用相場や実例をご紹介 | 住まい・暮らしの情報サイト SALAつむぎ

戸建メンテナンスに関するよくある質問

Q&A

戸建メンテナンスに関するよくある質問をまとめました。

メンテナンス費用がない場合、どうしたらいい?

メンテナンス費用が用意できない場合でも、DIYや補助金制度の活用、分割払いなどの方法で対応可能です。また、緊急性の高い箇所を優先して修繕計画を立てることで、将来の大きな出費を防ぐことができます。普段からの清掃や簡単な手入れも、メンテナンス費用の節約につながります。

戸建住宅をメンテナンスしないと、どうなる?

一戸建てをメンテナンスしないと、家の耐久性や快適性が低下し、修繕費用がかさむだけでなく、健康被害や資産価値の低下といった問題にもつながります。特に、定期的な点検や小さな修繕を怠ると、大きなトラブルに発展する可能性が高いため、計画的なメンテナンスが重要です。

まとめ

住宅修繕が連想される画像

いかがでしたか?

戸建てメンテナンスは妥協せずしっかりと行うことで、家を長持ちさせてくれます。しっかりとした住宅会社で耐久性の高い戸建て住宅を建てることで、メンテナンスのサポートや保証など手厚いサービスを受けられることも。戸建て住宅を購入する際には、メンテナンスのことも考慮しながら、住宅選びを行いましょう。

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■監修_サーラ住宅/担当者

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