スレート屋根とは?価格や耐久性などの特徴やメリットデメリットを解説
住宅の屋根は瓦が昔は主流でしたが、新たな素材の登場など近年豊富な種類が出てきています。
今回は最近最もよく使われるようになっているスレート屋根について特徴やメリットデメリットを解説します。
目次
スレート屋根とは?
スレート屋根とは、厚さが5mm程度の薄い板状に加工された屋根材で、セメントを薄い板に加工した屋根材です。1枚あたり畳1畳ほどの大きさで、住宅の屋根には敷き詰めたあと釘や接着剤で固定されて使われるのが特徴です。
スレート屋根にはいくつかの種類があり、デザインやカラーバリエーションも非常に豊富なので、戸建て住宅では広く普及している屋根材の一つです。業者によっては、スレート屋根を「カラーベスト」「コロニアル」と呼ぶこともあります。
住宅で使用されているスレート屋根には、大きく分けて以下の2種類があります。
天然スレート
天然スレートとは、天然の粘板岩を板状に加工した屋根材です。薄板状に割れやすい岩石なので、屋根用には加工しやすいという特徴を持っています。防火性や防水性に優れた材料で、塗装などのメンテナンスが必要ないのも特徴のひとつです。
ただし、重量が非常に重く建物に対する負担が増える。また現場での加工もしにくい材料なので、施工料金も若干高い傾向にあります。
化粧スレート
近年最も採用されている屋根材がこの化粧スレートです。化粧スレートとは、セメントを主原料として厚さ5mm程度に加圧成形した軽量の屋根材です。コロニアルやカラーベスト、新生瓦や人工スレートと呼ばれますが、これらはすべて化粧スレートのことを言います。
天然スレートとは違って軽量で加工しやすいため、工事料金も比較的安いのが特徴です。ただし、化粧スレートは紫外線による劣化が進行するため、塗り替え工事など定期的なメンテナンスが必要です。
化粧スレート屋根のメリットデメリット
次に、近年多く使われている化粧スレート屋根のメリットデメリットをご紹介します。
化粧スレート屋根のメリット
施工価格が比較的安い
化粧スレート屋根は一般的に工事価格が比較的安く施工することができます。屋根の種類の中でも「瓦」は、一般的に10,000〜20,000円/㎡ですが、スレート屋根は6,000〜8,000円/㎡と価格も抑えられます。
デザインが豊富で選びやすい
デザインやカラーバリエーションが非常に豊富なのが化粧スレート屋根の魅力です。黒・茶・グレーや、ブルーやグリーンなどアクセントカラーなどの製品が販売されています。形状や質感も数多くの種類があり、豊富な屋根材です。
軽い・耐震性が高い
スレートは重量が軽い部類の屋根材です。重量が軽いことで、建物にかかる負担を小さくし、地震で建物が揺れた場合に傷ついたり、倒壊する可能性も下げることができます。
また、広く普及している屋根材なので、施工可能な業者の数も多いのが特徴です。
化粧スレート屋根のデメリット
割れやすく耐久性が低い
化粧スレートは薄いセメントでできた板なので、台風による強風や衝撃などでひびが入ってしまうことがあります。そのため、瓦などの丈夫な屋根材よりは割れやすい特徴を持つといえます。
商品によっては30年後に新品へ取り換えが推奨されているものもあり、設置の際にはどのような商品を使うか住宅メーカーや業者と相談することが重要になります。
メンテナンス頻度が高い
化粧スレート屋根の特徴として、メンテナンスを怠ってしまうとせっかくデザインを気に入って選んだ屋根でも色あせてしまうことが上げられます。商品によっては5年毎の塗装の塗り替えを行わないと色あせてきてしまったり、雨の侵入を防ぐ機能が低下してしまう恐れもあるので、商品ごとに推奨されている耐用期間を守ってメンテナンスを行わなければなりません。
デメリットを克服した化粧スレート屋根もある!
化粧スレート屋根のデメリットに上記で挙げたような耐久性の弱さが上げられます。そこで、サーラ住宅では高耐候仕様という約30年間塗り替えが不要な耐久性に優れた化粧スレート屋根をご用意しています。
価格は通常の化粧スレート屋根よりも少し高いのですが、一般的に5~10年に一度は塗り替えの費用が掛かるところ、約30年まで塗り替えが不要となるので、長いスパンで考えると塗り替えの費用が削減でき、割安になってくるという優れものです。
また、しっかりとメンテナンスを行っていれば50年以上の耐用年数を持つともいわれており、通常の物と比較し、雨漏り等の心配なく安心して住み続けられます。
まとめ
いかがでしたか?スレート屋根についての理解は深まったでしょうか?
屋根材を考える時はデザイン・価格・耐久性等、ご自身の考え方に合った特徴を持つ屋根材を選ぶように心がけましょう。
■監修_サーラ住宅/担当者
WRITER PROFILE
岩下加奈
愛知県豊橋市在住。地元出版社に勤め、東三河エリアを中心とした住宅情報誌の編集長などを勤める。名古屋や東京などの雑誌・WEBのライティングや編集を行い、年間1000件以上の取材をこなす。豊橋市市役所広報アドバイザー、東三河の魅力を発信する講師活動、審査員なども務める。ワンライフコミュニケーション株式会社ゼネラルマネージャーとして、企業様・個人向けの外部広報を担当。