換気システムの種類について解説!第○○換気とは?
住宅の換気システムにはいくつか種類があるのをご存じですか?
換気といってもその手法や使われる換気の機械の種類によって特徴が大きく変わります。今回はそのうちの換気方法について簡単にご紹介します。
目次
換気システムとは
換気システムとは、建物内の空気を外に排出し、外から新鮮な空気を取り入れるための設備や機構のことを指します。これにより、室内の空気を常に新鮮で健康的な状態に保つことができます。
住宅の換気システムの重要性
人が生涯で体内に摂取する物質の約83%は空気と言われています。換気をしないと室内の空気はどんどん汚れていき、古く汚れた空気が室内に溜まってしまうことで体調を崩してしまう可能性も。健康的に過ごすためにも、定期的な空気の入れ替えを行うことが何より重要です。
換気をすることで、結露・カビの発生を防げる、ウイルスの滞留を防げる、シックハウス症候群を防げる、リフレッシュ効果を生む、アレルギー症状の発生を防げる、冬場なら一酸化炭素中毒を防げる、建物の劣化スピードを軽減できる…など良い点がたくさんあります。
常時換気(24時間換気)と局所換気
換気には、24時間作動する常時換気と、キッチンや洗面所、トイレなど汚れた空気を集中的に換気する局所換気があります。これらについて詳しく説明していきましょう。
常時換気(24時間換気)とは
常時換気システムとは別名「24時間換気」と言います。24時間365日間一年中つけっぱなしで換気する換気システム。室内のホルムアルデヒドなどの化学物質やCO2などを排気して新鮮な外気を入れる目的で設置されています。2003年7月に建築基準法が改正され、住宅への24時間換気の設置が義務付けられるようになりました。
参照:国土交通省 建築基準法シックハウス対策
局所換気とは
24時間換気とは別に、台所やトイレ、浴室など、湿気やにおいなどで空気汚染が発生する時だけ目的に応じた風量で換気を行う必要があります。キッチンのレンジフードや浴室換気など、ピンポイントで汚染物質や湿気などを室外へ素早く排出し、新鮮な空気と入れ替えるのが局所換気システムです。
換気システムの種類は4種類
換気方法には、第一種換気・第二種換気・第三種換気・第四種換気(パッシブ換気)の4種類があり、戸建て住宅では第一種換気もしくは第三種換気が多く使われています。それぞれの特性を理解し活用することで、より効率的かつ楽に換気を行うことができます。
第一種換気
給気(外から新鮮な空気を入れる)と排気(汚れた空気を室内から出す)の両方を機械によって行う方法です。強制給気・排気が行えるのでお部屋の空気をキレイにするのに最も優れています。ほとんどの場合にはダクトの設置が必須で初期コストがかかってしまう点と、常に換気システムを作動させるので、電気代がかかってしまうことがデメリットです。
第二種換気
給気は機械的に行うが、排気は窓を開けたり、排気口などから自然に行う方法です。屋内と屋外の温度差によって生じる気圧差によって換気します。機械吸気によって入る空気以外の外気が入りにくい(有害物質等が入りにくい)ことがメリットです。デメリットとしては建物の壁内部に結露が起こりやすい事が挙げられます。
第三種換気
給気は窓を開けたり、給気口などから自然に行い、排気を機械によって強制的に行う方法です。第一種換気に比べ、ダクトの設置が不要なのでコストが少なく済みます。逆に自然給気なので、暑い空気や寒い空気がそのまま入ってきてしまうことがデメリットです。
第四種換気
給気・排気共に窓を開けたり、給気口などから機械を用いずに自然に行う方法です。2003年の建築基準法改正に伴い、計画的な換気設備の設置が義務化されたため現在ではほとんど利用されていません。
換気システムのメリットは?
換気システムには、さまざまなメリットがあります。以下に主なメリットをまとめました。
室内空気の清浄化
換気システムにより、室内の汚れた空気を外に排出し、新鮮な空気を取り入れることで、空気中の有害物質やホコリ、花粉などを除去できます。これにより、建物内の空気の質を向上させ、人々の健康を改善するのに役立ちます。
結露やカビの抑制
換気システムは、室内の湿気を外に排出することで、カビやダニの発生を防ぎます。特に梅雨時や冬場の結露対策に有効で、建物や家具の劣化を防ぐ効果があります。
感染症対策
換気システムは、ウイルスや細菌の飛沫を含む空気を室外に排出し、新鮮な空気を取り入れることで、感染症のリスクを低減します。
住宅会社おすすめの換気システムの種類は?
サーラ住宅のおすすめは第一種換気です。主に住宅や商業物件、オフィスビルなどで広く用いられている方法です。自動的に確実な換気が行えることや性能の良い換気設備を導入すれば、熱交換器が設置されており、外気をそのまま取り入れずに温度を調整した後に給気してくれるので換気をすることで部屋が寒く(暑く)なるということを防ぐことができます。
また、給気の際も高性能フィルターを取り付けることで、花粉やPM2.5などの細かい粒子まで、人に有害な物質も極力部屋の中に入らないようにすることができます。
サーラ住宅では更に、給気する新鮮な空気の湿度をコントロールすることにより、お部屋全体を人が快適に感じられる湿度にコントロールしてくれる換気システムを採用しています。
※商品により使われる換気システムが異なります。詳細はHPをご覧いただくか、営業担当者までお問い合わせください。
湿度が変わるとそんなに快適になるの?その効果が体感できる『お泊りハウス』という施設もサーラ住宅ではご用意しています。車の試乗のように無料で1泊2日の”試住体験”ができますので、換気によってここちよく過ごせる住まいが気になる方は一度体感しに来てみてください♪
参照:サーラ住宅 お泊まりハウス
理想的な換気システムには間取りも重要
機械による換気をお勧めしてきましたが、お料理をする時、掃除などでほこりが舞ってしまう時、自然の風を取り込みたい心地よい季節の時など、時には窓を開けて換気したいこともありますよね。
機械の種類だけではなく、お部屋の空気の流れをシミュレーションすることで、お部屋の換気性能を向上させることができます。間取りの計画により、汚れた空気がしっかりと排気され、新鮮な空気が入り込むようになされているのが理想的です。
換気システムに関するよくある質問
ここでは、換気システムに関するよくある質問をご紹介します。
換気システムのメンテナンスはどうしたらいい?
換気システムのメンテナンスは、システムの効率を保ち、健康的な室内環境を維持するために重要です。
フィルターは空気中のホコリや花粉をキャッチする役割を持つため、定期的に掃除し、汚れがひどい場合は交換しましょう。吸気口や排気口もホコリやゴミで詰まっていると、換気効率が低下します。月に一度程度、目視でチェックし、詰まりがある場合は掃除しましょう。掃除を行う際は、必ず取扱説明書を確認してから実施してください。
換気システムを長く快適に使うために、設置から1〜2年ごとにメーカーや専門業者による定期点検を受けることが推奨されています。
換気システムの設置場所はどこが適切?
換気システムの実際の設置場所は、建物の構造や間取りによって異なります。住宅会社と相談し、建物の特性や居住者の生活スタイルに合わせて最適な配置を検討することが重要です。
以下は、一般的な換気システムの設置場所です。
・浴室やトイレなど湿気の多い場所
・リビングや寝室
・キッチン
・床下空間
まとめ
いかがでしたか?換気計画は人の健康にも直結する大事な要素です。換気の種類についての理解を深め、正しい換気計画を行いましょう。
■監修_サーラ住宅/担当者
WRITER PROFILE
岩下加奈
愛知県豊橋市在住。地元出版社に勤め、東三河エリアを中心とした住宅情報誌の編集長などを勤める。名古屋や東京などの雑誌・WEBのライティングや編集を行い、年間1000件以上の取材をこなす。豊橋市市役所広報アドバイザー、東三河の魅力を発信する講師活動、審査員なども務める。ワンライフコミュニケーション株式会社ゼネラルマネージャーとして、企業様・個人向けの外部広報を担当。