家を建てるのに使われる木材とは?後悔しない木材の選び方も解説!

家を建てるのに使われる木材とは?後悔しない木材の選び方も解説!

理想のマイホームを建てる際、間取りやデザインに目が行きがちですが、家の骨格となり、住み心地にも大きく影響するのが「木材」です。木材と一口に言っても、その種類は多岐にわたり、それぞれに異なる特徴があります。どんな木材を選ぶかによって、家の耐久性や快適性、そしてコストも変わってきます。
この記事では、これから家を建てる方に向けて、知っておくべき木材の基本的な知識から、代表的な木材の種類、そして後悔しないための選び方のポイントまで、分かりやすく解説します。

家を建てるときに用いられる木材の種類

まずは、家づくりに用いられる木材(無垢材・集成材)について紹介します。

無垢材

無垢材イメージ画像

無垢材は天然木のマルタから切り出した木材で、調湿性能に優れています。自然の色合いや木目も楽しむことができ、床や天井など目につくところに用いることが多くあります。湿度の変化で変形する可能性もあるので、それらを考えての施工が必要です。

集成材

集成材のイメージ画像

集成材は細く切った木のパーツを接着剤で接合した木材です。湿度による変形も少なく加工しやすいのが特徴です。また木の成長によって変化する節や曲がりなどの影響を最小限に留めることができる安定した木材と言えます。

家の骨格を支える構造材として使われる材木の種類と特徴

住宅に使われる木材は、その役割によって「構造材」と「内装材(造作材)」に大別されます。

構造材は、住宅の土台や柱、梁など、建物の骨格となる非常に重要な部分です。耐久性や強度、耐震性に直結するため、それぞれの木材が持つ特性を理解し、適材適所に使うことが求められます。

ここでは、構造材として主に使用される代表的な木材を紹介します。

木材の種類主な用途特徴
ヒノキ土台、柱耐久性、防虫・防腐効果が非常に高い。特有の芳香を持つ。
スギ柱、梁日本で最も多く使われる。軽くて加工しやすく、断熱性が高い。
マツ(米マツなど)梁、桁強度が高く、特に水平方向の力(曲げ)に強い。
ヒバ土台ヒノキ以上に湿気やシロアリに強く、腐りにくい。

ヒノキ

桧の幹の画像

→高い強度や耐久性を持ち、土台や柱などの構造用部材として優れた樹種です。日本の代表的な木でもあり、昔から建築やまな板、檜風呂など様々な用途に使われています。檜特有の香りもあり、耐水性などもある万能の材木です。ただし高級素材の為コストが上がりやすい特徴があります。

スギ

杉林の画像

→柔らかい樹種で昔からよく使われてきた木のひとつ。土台や柱などに適しており、室内の梁などの見える場所に使用すると和の雰囲気を演出することができます。

マツ(米マツなど):梁に使われる粘り強い木材

マツ類、特に輸入材である米マツ(ベイマツ)は、その強度と粘り強さから、主に梁や桁など、屋根や床の重さを支える水平部材に用いられます。日本のマツ(アカマツやクロマツ)に比べて強度が高く、長いスパンを飛ばすことができるため、広い空間を作る際に重宝されます。

ヒバ

ヒバは、ヒノキと同様に高い耐久性を持つ木材で、特に湿気や水に強いことで知られています。「ヒノキアスナロ」とも呼ばれ、ヒノキチオールを豊富に含むため、非常に高い抗菌・防虫効果を発揮します。その腐りにくさから、住宅の中で最も過酷な環境に置かれる「土台」に最適な木材として高く評価されています。

人の目に触れる内装材として使われる材木の種類と特長

次に内装材は、床(フローリング)や壁、天井、窓枠、ドアなど、人の目に触れる部分や内装の仕上げに使われる木材です。デザイン性や質感、色合いなどが重視されるほか、肌に直接触れる場所でもあるため、触り心地の良さも大切な要素になります。

ここでは、内装材として主に使用される代表的な木材を紹介します。

ウォールナット

ウォールナットを使った内装のイメージ画像

世界三大銘木のひとつ。深みのある色合いが特徴で、フローリングやドア、家具などに使われています。重厚感もありモダンな雰囲気にしたい方におすすめです。

さくら

桜の床材の画像

表面がなめらかでフローリング材としても使用されているこちら。淡い色合いで上品で優しい雰囲気をつくることができます。

ナラ・オーク

オーク材を使った内観イメージ画像

はっきりとした木目と淡い色合いが特徴で人気の樹種。フローリングや家具などに使われています。

チーク

チーク材 床材画像

世界三大銘木のひとつ。表面にはワックスのような成分がありフローリングに使うとしっとりとした感触や光沢を楽しむことができます。クラシカルな雰囲気作りにも最適です。

そのほかにも木材を選ぶ際に見た目の雰囲気や価格だけではなく、以下に注意することも大切です。

・シロアリに強いか

・耐震性

・カビ、腐食への耐性

これらを含めて樹種を選ぶといいでしょう。

後悔しない木材選びのための5つのチェックポイント

たくさんの種類がある木材の中から、何を選べば良いのでしょうか。ここでは、後悔しないために押さえておきたい5つのチェックポイントを解説します。

耐久性:シロアリや腐朽に強いか

家を長く維持するためには、木材の耐久性が非常に重要です。特に湿気の多い日本では、木材を腐らせる腐朽菌や、家の構造を脅かすシロアリへの対策が欠かせません。ヒノキやヒバ、クリといった木材は、元々シロアリや腐朽に強い性質を持っています。 家全体をこれらの木材で建てるのはコストがかかりますが、湿気がたまりやすい土台だけでも耐久性の高い木材を選ぶと安心です。

耐震性:家の強度を左右する

地震の多い日本において、家の耐震性は最も気になるポイントの一つです。木造住宅は、木材の「しなり」が地震の揺れを吸収するため、鉄骨造やコンクリート造に劣らない耐震性を持っています。木材の強度は、樹種だけでなく、乾燥方法や品質によっても変わります。木材の品質を示すJAS(日本農林規格)マークなどを参考に、安定した強度の木材を選ぶことが大切です。

デザイン性:理想の空間を演出する

木材は、種類によって色合いや木目が大きく異なります。例えば、スギのまっすぐで優しい木目、ケヤキの力強く個性的な木目など、それぞれが異なる表情を持っています。床や壁、天井など、広い面積に使う木材は、部屋全体の印象を決定づけます。

カタログやサンプルだけでなく、実際にその木材が使われているモデルハウスなどを見学して、全体の雰囲気を確認することをおすすめします。

機能性:調湿効果や断熱性を確認する

木材が持つ自然の機能性も、快適な暮らしのためには見逃せないポイントです。特に無垢材は、室内の湿度が高いときには湿気を吸収し、乾燥しているときには水分を放出する「調湿効果」に優れています。

これにより、年間を通して過ごしやすい室内環境を保ちやすくなります。また、木材は熱を伝えにくい性質があるため、断熱効果も期待できます。

コスト:予算とのバランスを考える

家づくりは全体で大きな費用がかかるため、予算管理は非常に重要です。一般的に、無垢材は集成材よりも高価になる傾向があります。

また、同じ無垢材でも、ヒノキやケヤキのような高級材と、スギやマツでは価格が異なります。こだわりたい部分には良い木材を使い、それ以外の部分はコストを抑えるなど、優先順位をつけてメリハリのある予算配分を検討しましょう。

まとめ

家づくりと木材のイメージ画像

家づくりにおける木材選びは、単に材料を選ぶだけでなく、これからの暮らし方をデザインすることでもあります。それぞれの木材が持つ特性を理解し、デザイン、機能、そして予算のバランスを考えながら、自分たちに最適な木材を選ぶことが、後悔しない家づくりの第一歩です。

この記事が、あなたの理想の家づくりを実現するための一助となれば幸いです。

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■監修_サーラ住宅/担当者

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