お掃除がしやすい家を建てよう!おすすめの間取り・設備等を紹介!

お掃除がしやすい家を建てよう!おすすめの間取り・設備等を紹介!

新築の戸建を建てる際に「こんなお家にしたいな」と思うことは、いろいろと出てきますよね。でも、ひょっとして大切なことを見落としていませんか?

例えば生活するうえで「掃除のしやすさ」はとても重要です。掃除のしやすさをおろそかにしてしまうと、掃除が大変でせっかくのおしゃれな家が生活しづらい家になってしまうことも。とはいえ掃除のしやすい家って具体的にどんな家かイメージできない人もいるでしょう。

そこで日々のお掃除の負担を少しでも減らせるような家づくりの仕方をご紹介します!

お掃除がしやすくなる家の間取り

お掃除がしやすい家の間取りは、日々の生活をより快適にする重要な要素です。シンプルな形状や適切な収納設計、照明の配置など、さまざまな工夫を取り入れることで、掃除の手間を大幅に軽減できます。ここでは、お掃除がしやすくなる家の間取りについて、以下の6つのポイントを詳しく解説します。

1. 部屋の形はシンプルに
2. 間接照明やニッチは極力減らす
3. 収納は造り付けが◎
4. 収納には扉を付ける
5. 平屋にする
6. バルコニーを作らない

それぞれの内容について見ていきましょう。

部屋の形はシンプルに

シンプルな部屋

部屋の形状をシンプルに保つことは、お掃除のしやすさを大きく左右します。四角形や長方形といった基本的な形状の部屋は、掃除機やモップを使いやすく、隅々まで清掃が行き届きます。

一方、複雑な形状や凹凸の多い部屋は、ほこりが溜まりやすい箇所が増え、掃除がしにくい形状です。とくに、細長い場所や入り組んだ空間は、掃除道具が届きにくく、清掃が困難になるため避けるとよいでしょう。

間接照明やニッチは極力減らす

ニッチ

おしゃれな空間演出に役立つ間接照明やニッチですが、掃除のしやすさで考えると手間のかかる部位になります。

間接照明は天井付近に設置されることが多く、ほこりが溜まりやすいうえ、清掃時に脚立を使用する必要があります。ニッチの飾り棚も飾っている置き物を移動させての掃除が必要です。

リビングなど特定の場所に限定して取り入れることで、掃除のしやすさとデザイン性を両立できるよう心がけるとよいでしょう。

収納は造り付けが◎

造り付け収納

掃除のしやすさを追求するなら、造り付けの収納を選択するのが最適です。造り付け収納は、部屋の形状に合わせて細かな調整が可能なため、壁との隙間をなくせます。

これにより、ほこりが収納と壁の間に入り込むのを防ぎ、清掃の手間を大幅に削減できます。対照的に、置き型の収納家具は、壁や床との間に隙間ができやすく、ほこりが溜まりやすいです。

造り付け収納を採用することで、空間を効率的に使いながら、掃除もスムーズに行えるようになります。

収納には扉を付ける

扉が付いた収納

近年流行している「見せる収納」は確かにおしゃれですが、掃除のしやすさの観点では、扉付きの収納のほうがおすすめです。

見せる収納は、棚板の上にほこりが溜まりやすく、きれいに掃除するためには棚の上の物をすべて移動させる必要があります。一方、扉付きの収納は内部を隠せるため、ほこりの侵入を防ぐだけでなく、見た目もすっきりします。

もし見せる収納を取り入れたい場合は、一箇所だけに限定するなど、メリハリをつけるとよいでしょう。

平屋にする

平屋建て

最近人気が高まっている平屋は、掃除のしやすい点もメリットのひとつです。たとえば階段や段差が少ないため、掃除機やモップを使って効率的に清掃を行えます。さらに、間取りによっては、お掃除ロボット一台でほとんどの部屋を掃除できる可能性があり、日常的な清掃の負担を大幅に軽減できます。

平屋は、高齢者や小さな子どもがいる家庭にも安全で使いやすく、掃除のしやすさと生活の快適さを両立させる理想的な住宅形態といえるでしょう。

バルコニーを作らない

バルコニー

バルコニーは一見便利に思えますが、掃除の観点からは多くのデメリットがあります。具体的なデメリットは以下の通りです。

・木の葉や砂ぼこりが溜まりやすく、定期的な清掃が必要
・蜘蛛や蜂の巣が作られやすいためチェックや撤去が必要

とくにハチの巣は危険も伴うため、巣が大きくなる前に対策が必要です。

またバルコニーは防水層の劣化による雨漏りのリスクがあり、定期的なメンテナンスが必要です。

洗濯物を干すのが目的であれば、浴室乾燥機や乾燥機能付き洗濯機の使用や庭に物干しスペースを計画するという手もあります。自身の生活スタイルを考慮して本当に必要か検討しましょう。

お掃除がしやすくなる家の設備・仕様

家の設備や仕様を適切に選ぶことで、日々のお掃除がぐっと楽になります。お掃除がしやすくなる家の設備や仕様として、具体的な例は以下の6つのポイントが挙げられます。

1. ステンレスキッチン
2. キッチンパネル
3. 断熱性の高いサッシ
4. セルフクリーニング機能のある住設、外壁
5. 床にレールのない上吊りの引き戸
6. 垂直方向に水栓がついている洗面台

それぞれの内容について解説します。

ステンレスキッチン

ステンレスキッチン

ステンレスは高い耐熱性と耐摩耗性を持つ素材です。そのためステンレス素材で作られたキッチンは、丈夫さと手入れのしやすさが特徴です。日常的な汚れは、さっと拭き取るだけで簡単に落とせます。しつこい油汚れも、水拭きや中性洗剤を使用すれば比較的簡単に取れます。

キッチンを清潔に保ちたい方や、掃除の手間を減らしたい方にとって、ステンレスキッチンは理想的な選択肢といえるでしょう。

キッチンパネル

キッチンパネル

キッチンパネルは、表面がつるつるした素材で作られており、汚れに強く掃除がしやすい特徴があります。油はねや食材の飛び散りも、軽く拭くだけできれいに落とせます。デザイン面でも、シンプルな見た目がさまざまなインテリアスタイルに馴染みやすく、キッチンの雰囲気を損ねません。

一方、タイルは目地部分に油が付着すると落としにくく、掃除に時間がかかります。確かにデザイン性は高いですが、長期的な使用を考えると、キッチンパネルのほうが掃除の手間を大幅に削減できます。

断熱性の高い窓(サッシ)

窓

冬季に窓ガラスに露が付着している光景を目にした経験がある方は多いでしょう。これは結露という現象です。暖かい室内の空気が冷たい窓ガラスに触れて急激に冷やされ、水蒸気が発生することが結露のメカニズムです。

断熱性の高い窓を使用すると、室内側の空気が冷やされるのを防ぎ、結露の発生を抑えられます。

また断熱性の高い窓は以下のような効果も得られます。

・窓周りに水滴が付きにくく、カビの発生も防げる
・断熱性が向上し室内の快適性も向上する
・冷暖房の光熱費を抑えられる

このように断熱性の高い窓は掃除のしやすさだけでなく、さまざまなメリットを受けられます。

防汚性能、セルフクリーニング機能のある住設・外壁

清潔感のあるトイレ

住宅に使用される設備機器や外壁には、セルフクリーニング機能が付いているものを選ぶと、お手入れが格段に楽になります。セルフクリーニング機能がついている外壁や住設は具体的に以下の特徴があります。

【外壁】
・光触媒塗料や親水性コーティングがされている

【洗面台】
・洗面ボウルが水はけのよい形状
・ゴミや髪の毛が排水溝へ流れやすい

【浴室】
・床材の水はけがよい、乾きやすい
・皮脂汚れが付きにくいコーティングが施されている

製品を選ぶ際は、上記特徴を参考にカタログを確認すると良いでしょう。

床にレールのない上吊りの引き戸

上吊り引戸

引き戸を採用する場合は、上吊りタイプを選ぶとお掃除がしやすくなります。上吊り仕様の引き戸とは、ドア本体を吊ることで床にレールが不要になるドアです。

通常の引き戸では、床のレール部分にホコリや汚れが溜まりやすく、掃除に手間がかかりますが、上吊りタイプではレールが不要なため、床をさっと拭き取るだけでホコリを効果的に除去できます。

バリアフリー設計にも適しているため、将来的な住まいの使いやすさも考慮した選択といえるでしょう。

垂直方向に水栓がついている洗面台

洗面台の画像

洗面台の水栓は、その取り付け位置によって掃除のしやすさが大きく変わります。とくに、壁面に垂直方向に取り付けられた水栓が掃除に適しています。

通常の洗面台では、水栓の根元や周辺に水が溜まりやすく、頻繁な清掃が必要になりがちです。しかし、垂直方向の水栓では、使用後の水滴が自然に流れ落ちるため、乾燥しやすく衛生的です。

お掃除しやすいお家にするための場所別ポイントを紹介

モップ掛け

お掃除がしやすい家づくりは、日々の生活をより快適にする重要な要素です。適切な設計や素材の選択、収納の工夫により、清掃の手間を大幅に軽減できます。

ここでは、家の中の主要な場所ごとに、お掃除がしやすくなるポイントを詳しく解説します。

リビング

リビングは家族が集まる中心的な場所であり、物が散乱しやすい傾向があります。

この問題に対処するには、以下のポイントに注意して家づくりを進めましょう。

・使用頻度の高いものを想定し、適材適所の収納を計画する
・壁面収納など造り付けの収納を計画する
・使用する家電を想定し、コンセント位置を決める

収納は適材適所に計画し、扉を付けることで片付けや掃除が楽になります。また、テレビやレコーダーなどのAV機器、空気清浄機、加湿器といった家電製品の配置を考慮し、コンセントの位置を適切に設計すると、配線が乱雑になるのを防げます。

キッチン

キッチンは日常的に汚れが発生しやすい場所のため、清掃しやすい工夫がとくに重要です。

キッチン設備は、シンプルで溝や継ぎ目の少ないデザインを選ぶと、掃除が格段に楽になります。また床材については、フローリングよりも塩ビタイルなどの耐水性・耐汚染性に優れた素材がおすすめです。

寝室

寝室は、布団やカーペットなどから発生するホコリが溜まりやすい場所です。シンプルな部屋づくりを心がけることで、掃除の手間を大幅に減らせます。ベッドを使用する場合は、脚の長いタイプを選ぶと、掃除機でベッド下を清掃しやすいです。

ただしベッド下のスペースを収納として利用すると、掃除がしにくくなり、ホコリや湿気が溜まりやすくなります。湿気とホコリによってカビの発生リスクが高まるので、なるべく避けましょう。

玄関

玄関は外部からのホコリや砂、泥汚れが持ち込まれやすい場所です。玄関と室内の間に適度な段差を設けることで、掃除がしやすくなります。段差があれば、タイル面を簡単にデッキブラシで磨いたり、水で流したりが可能です。また、玄関は靴や遊び道具、ベビーカーなど、さまざまな物が置かれがちな場所でもあります。

十分な広さの収納スペースを計画することで、物が散らかりにくく、掃除もしやすい玄関を実現できます。

洗面・お風呂・トイレ

洗面所、お風呂、トイレといった水回りは、水垢やカビなどの汚れが発生しやすい場所です。これらの空間では、水はけが良く、汚れにくい素材を選ぶことが重要です。先にも紹介したセルフクリーニング機能を持ったものもあるのでカタログを確認しましょう。

洗面室やトイレでは、水はねや汚れが周囲に飛び散るため、周辺の収納や壁紙は耐水性の高い素材を選びましょう。床材はクッションフロアや塩ビタイルなど、水に強く平滑な素材を使用すると掃除しやすくなります。

まとめ

掃除道具の画像

「掃除のしやすさ」をテーマにすると、これまで採用してみたいと思っていたアイテムや間取りが「もしかしたら作らないほうが良いのでは…?」と考えさせられるきっかけになったりします。

最終的に迷ってしまう場合は家づくりのプロに相談するのが一番です。自分たちのやりたいことと実際に作った時のギャップなど的確にアドバイスをくれることでしょう。その際はぜひサーラ住宅へお声がけください。

■監修_サーラ住宅/担当者

WRITER PROFILE

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望月尚文

不動産関係に特化したWebライター。
不動産業歴10年以上。一級建築施工管理技士、二級建築士、宅地建物取引士の資格を保有。
業界での経験と不動産に関わる専門資格を活かし、不動産取引や家づくりのノウハウを一般の方にわかりやすく解説します。

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