高気密高断熱の家はカビが生えやすい!?発生の原因と対策法を解説!

高気密高断熱の家はカビが生えやすい!?発生の原因と対策法を解説!

高気密高断熱住宅に住みたいけど、カビが心配…そんな悩みを抱えていませんか?高気密高断熱住宅はカビが生えやすいと言われることがありますが、実は高気密高断熱の特徴とカビの発生原因を把握して、適切に対処すればカビ発生のリスクを抑えられます。

この記事では、下記の点について分かりやすく解説します。

  • カビが発生する原因、条件
  • 高気密高断熱の家とカビの関係性
  • 高気密高断熱の家でカビ発生を抑えるための対処法

家づくりを検討している人は、ぜひ最後までお読みください。

そもそも高気密高断熱の住宅とは?

高気密高断熱の温かい家のイメージ画像

高気密高断熱住宅は、名前の通り気密性と断熱性が高い住宅のことです。

高気密高断熱の住宅は外からの冷たい空気や熱が入りにくい構造となっているため、暖房や冷房の効果が長続きします。結果として、省エネにも大きな効果をもたらします。

ただし高い性能を持つ断熱材を使用すれば高気密高断熱にできるわけではありません。断熱材に加えて防湿シート、気密テープを使用して、壁の内側や床下などの隙間をしっかりと塞ぎます。これにより、外気の侵入を防ぐとともに、室内の快適な温度を長時間維持します。

なぜ住宅にカビが発生するのか

カビが生えている家のイメージ画像

住宅にカビが発生する主な要因は、大きく分けて以下の4点が挙げられます。

要因詳細
湿度70〜80%がカビの好む湿度
温度20〜30度がカビの活動が活発になる温度
栄養源皮脂やほこりなどが栄養になる、住宅の材料も栄養源にしてしまう
酸素カビも呼吸で酸素を取り込んでいる

これらの要素が重なることで住宅にカビが発生します。カビが発生する要素の中には酸素や栄養源など人がコントロールしづらいものがあります。そのため、カビの発生を抑えるには湿度のコントロールが最も有効な手段です。

高気密高断熱の住宅がカビが発生しやすいと言われる理由は?

家と虫眼鏡の画像

高気密高断熱住宅でカビが発生しやすいと言われる理由には、下記要因があります。

・カビの発生しやすい温度を保ちやすい
・湿気がこもりやすい
・施工精度がカビ発生リスクに影響する

それぞれの内容をみてみましょう。

カビの発生しやすい温度を保ちやすい

先にも述べたようにカビが発生しやすい温度は20〜30度程度です。この温度帯は、人が快適に感じる温度とも重なります。高気密高断熱の家は、人が快適に感じるこの温度帯を保ちやすく設計されています。そのため、結果としてカビの発生するリスクが高まるのです。

湿気がこもりやすい

高気密高断熱住宅でカビが発生しやすいと言われるもうひとつの理由は、気密性が高いため「湿度の高い空気が換気されず建物にとどまってしまう」というイメージがあるからです。確かに高気密高断熱の家は気密性の高さから、室内に空気が篭りやすい性質があります。

しかし、気密性が高いということは、汚れた空気の入れ替えを計画的に行える住宅であるということです。適切な換気システムを導入することで、むしろカビの発生を抑えられる可能性があります。

施工精度がカビ発生のリスクに影響する

高気密高断熱住宅でのカビ発生リスクは、施工の精度にも大きく関わります。気密処理が不十分だったり、断熱材の施工が不適切だったりすると、壁の内部で温度差が生じ、結露することがあります。

結露によって断熱材が濡れると、カビ発生の原因となってしまいます。したがって、高気密高断熱住宅では、適切な施工が重要です。

高気密高断熱住宅でカビの発生を抑えるための対策

家をチェックしているイメージ画像

高気密高断熱住宅でカビの発生を抑えるためには、いくつかの重要な対策があります。主な対策方法は以下の通りです。

・空気が溜まりづらい適切な換気計画
・確実な気密処理
・断熱の抜けや外れがないかチェック

ここからはそれぞれの対策について具体的に解説します。

空気が溜まりづらい適切な換気計画を行う

適切な換気計画は、高気密高断熱住宅でカビの発生を防ぐ上で非常に重要です。そのため高気密高断熱の家では24時間換気システムを導入し、常に新鮮な空気を取り入れることが効果的です。このシステムは、外部から新鮮な空気を取り入れ、室内の汚れた空気を排出します。

給気口と排気口の配置にも注意が必要です。例えば、リビングに給気口を、浴室やトイレに排気口を設置するなど、空気の流れを考慮した配置が望ましいです。また、換気扇を選ぶ際は、消費電力や騒音レベルなどにも注目しましょう。

確実な気密処理を行う

隙間テープ画像

気密性を高めることは、外気の侵入を防ぎ、結露を防止する上で重要です。主な気密処理の方法としては、気密シートの使用や隙間テープの活用などがあります。これらを適切に施工することで、高い気密性を実現できます。

気密性能の指標として「C値」があります。これは隙間の量を示す数値で、値が小さいほど気密性が高いことを意味します。一般的に高気密住宅と呼ばれるのは、C値が1.0[cm²/m²]以下の住宅です。

断熱の抜けや外れがないかしっかりチェックを行う

断熱材の役割は、室内と外部の熱の移動を抑えることです。グラスウールや発泡ウレタンなど、様々な種類の断熱材がありますが、いずれも適切に施工されることが重要です。万が一断熱材に抜けや外れがあると、そこから冷気が入り込み部屋の中と外の温度差によって結露が発生します。

断熱材は壁の中にあるため、完成してしまうと状況がわからなくなります。建築工事中に抜けや外れのチェックはしっかり行っておきましょう。

高気密高断熱でカビに強い家づくりができる「サーラ住宅」

サーラ住宅の家の画像

サーラ住宅の強みは、高気密高断熱でカビに強い家づくりができる点です。家全体を外断熱で包み込むことで、壁の中の結露を防止する工夫がなされています。現在、国が定める省エネ基準を超えるZEH水準の断熱性能をサーラ住宅では標準としており、高い性能を実現しています。

2013年11月から2017年10月に行われた調査では、サーラ住宅の平均C値は0.8という結果でした。これは、30年以上にわたって外張断熱工法の家を施工して培ってきたノウハウの賜物です。

興味のある方は、断熱性能を体感できる『お泊まりハウス』も用意されていますので、ぜひお問い合わせください。高気密高断熱の家の快適さを直接体験することで、その魅力をより深く理解することができるでしょう。

■監修_サーラ住宅/担当者

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WRITER PROFILE

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望月尚文

不動産関係に特化したWebライター。
不動産業歴10年以上。一級建築施工管理技士、二級建築士、宅地建物取引士の資格を保有。
業界での経験と不動産に関わる専門資格を活かし、不動産取引や家づくりのノウハウを一般の方にわかりやすく解説します。

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