ガス床暖房は後付けできる?仕組みやメリット・デメリットを徹底解説

「ガス床暖房は後付けできるの?」と気になっている方に、特徴や導入方法を解説します。
木造住宅やマンションでも後付け可能なガス床暖房は、足元から暖め、陽だまりのような暖かさを実現します。乾燥しにくく、部屋をすっきり使えるメリットがある一方で、導入費用や工事に関する注意点も。
この記事では、床暖房の仕組みやメリット・デメリットをご紹介します。

目次
ガス床暖房は後付けできる?その仕組みとは
リフォームでガス床暖房を後付けすることは可能です。設置方法や広さによりますが、施工期間は1日〜数日程度。木造住宅はもちろん、場合によってはマンションでも導入可能です。
ガス床暖房の仕組み
ガス床暖房は正式には「ガス温水式床暖房」と呼ばれます。その名の通り、屋外に設置された熱源機でつくられる約60℃の低温水を床下の温水マットに循環させ、部屋を暖めます。電気式床暖房よりも部屋が暖まる速度が速く、床からの輻射熱により室温が18℃〜20℃でも十分な暖かさを感じられるのが特徴です。導入の際には、対応するガス給湯器や熱源機(室外機)が必要です。
床暖房の「ふく射」「伝導熱」「対流熱」を組み合わせた相乗効果により、部屋全体が暖まり、まるで陽だまりのようなぽかぽかとした暖かさを生み出してくれます。

ガス床暖房を後付けする場合の設置方法
後付けでガス床暖房を導入する際の設置方法には、以下の2種類があります。
直貼り方式
「直貼り方式」とは、現在の床の上に直接床暖房を設置し、その上から新しいフローリングを貼る方法です。この方式では、床の張り替えが不要なため施工が比較的簡単で、工期も1〜2日程度で完了するのが特徴です。また、既存床材の撤去や処分が不要なので、張り替え方式と比べてコストを抑えることもできます。
一方で、床が直貼り部分の分だけ12mm〜高くなるため、他のエリアと段差ができる可能性があります。この場合、見切り材の設置やドア下の調整が必要になることもあります。

張り替え方式
「張り替え方式」は、既存の床材を剥がして撤去した後、床暖房を設置する方法です。この方式では段差が生じず、見た目もスッキリと仕上がります。しかし、床材の撤去や下地の調整などが必要となるため、直貼り方式よりも費用が高く、工期も長くなる傾向があります。

ガス床暖房を後付けするメリット
ガス床暖房を後付けすることで得られるメリットは暖かさだけではありません。他にも意外と知られていない利点をご紹介します。
ガス床暖房は、足元からぽかぽか暖かい
ガス床暖房は床面を約25℃〜30℃に保つため、冷えやすい足元からじんわりと体を温めてくれます。足元が暖かいことで、室温がそれほど高くなくても快適に過ごせるのが特徴です。
ガス床暖房は、乾燥しにくい
輻射熱で室内を暖めるガス床暖房は、温風が出るエアコンと比較して空気を乾燥させにくいとされています。さらに燃焼による匂いや音がなく、空気もクリーンです。気流による風がないためホコリが舞いにくく、小さなお子様やアレルギーを持つ方でも安心です。
ガス床暖房は、掃除が楽になる
床下に設置されるガス床暖房は、部屋をすっきり広く使えます。季節ごとの暖房器具の出し入れや収納場所の心配も不要で、機器本体やコードもないので、掃除機がけもスムーズです。

ガス床暖房を後付けするデメリット
メリットが多いガス床暖房ですが、デメリットもあります。導入前に理解しておきましょう。
ガス床暖房は、導入費用がかかる
後付けにはリフォームが必要なため、初期費用が高額になりがちです。場合によっては、床暖房対応のガス給湯器や熱源機の費用も追加でかかります。エアコンやストーブと比較すると大掛かりな工事となる点も覚えておきましょう。

ガス床暖房は、部屋が暖まるまで時間がかかる
低温で暖めるガス床暖房は、部屋の温度を急激に上昇させることは難しいため、部屋全体が暖まるまで約1時間かかります。すぐに暖めたい場合は、タイマー機能を利用したり、エアコンやストーブを併用するなどの工夫が必要です。
ガス床暖房は、段差が生じる可能性がある
既存の床の上に床暖房を設置する直貼り方式では、床が高くなることで段差が生じます。お子さまやお年寄りがいらっしゃる場合、つまずいて怪我をしないように注意が必要です。段差解消のために、見切り材の設置やドア下の調整が必要になる場合があります。

ガス床暖房後付けの費用とおすすめのリフォーム
ガス床暖房を後付けで導入する場合、気になるのが費用です。どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
ガス床暖房後付け導入費用の目安
費用は建物の構造や設置範囲によって異なりますが、10畳のリビングに後付けする場合、材料費・施工費を含めて50万〜100万円程度が目安です。加えて、ガス給湯器や熱源機を新設する場合には20万〜70万円程度の追加費用が発生します。
温水マットの耐用年数は約30年のため、1年あたりの費用に換算するとコストパフォーマンスが高いといえるでしょう。また、床の張替えや給湯器の交換時期と合わせて施工すると、手間と費用を抑えられます。
ガス床暖房と相性抜群の内窓リフォーム
床暖房導入時には、内窓のリフォームを同時に行うのもおすすめです。内窓を設置することで断熱性が向上し、床暖房で暖めた空気が外に逃げにくくなります。内窓リフォームは、基本的に今ある窓に取り付けるだけなので、ガス床暖房のリフォームと同時に施工ができます。断熱効果を高めることで、より快適な住環境を実現できます。

ガス床暖房を後付けして、ぽかぽかぬくもりのある暖かい生活を
ガス床暖房は、足元からじんわりとお部屋全体を暖めてくれる快適な暖房方法です。導入費用はかかりますが、音や匂いがなく、クリーンな空気で快適な暮らしを実現します。
サーラエナジー株式会社では、ガス床暖房の後付けリフォームを承っております。専門家が丁寧にお客様のご要望に合わせたご提案・施工を行います。ぜひ「頭寒足熱」の心地よさを実感してみてください。

床暖房について より詳しく知りたい方はは下記リンク先へ
ガス温水床暖房 | サーラのガス | サーラエナジー株式会社

■監修_サーラエナジー/エネルギー事業、暮らし事業担当者

WRITER PROFILE

mamhive 芝田ありさ
ライター歴15年。グローバルな視野と高いリサーチ能力、幅広い業界知識を併せ持つ行動派ライターとして、IT・住宅・金融・保険・教育を中心にライティングや取材を行う。得意のIT知識を活かしてホームページ制作も請け負っている。
女性ライターチーム「mamhive(マムハイブ)」に所属。