押入れをクローゼットにリフォーム!種類や費用、注意点は?

押入れをクローゼットにリフォーム!種類や費用、注意点は?

自宅の押入れが使いづらいと感じているのなら、クローゼットにリフォームしませんか?
簡易的なものならば2.5〜6万円程度、一般的なクローゼットでも15〜20万円でリフォームできます。
ほかにも拡張してウォークインクローゼットにしたり、ワークスペースを兼ねた収納にしたりと、種類はさまざま。
そこで本記事では、押入れをクローゼットにつくり変えるときのアイデアをはじめ、費用相場や注意点、工事の流れなどを解説します。
押入れのリフォームをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

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1.押入れをクローゼットにするときの種類と費用相場

和室押入れ

さっそく、押入れをクローゼットにリフォームするときの種類と費用相場を見てみましょう。

種類費用相場
簡易的なクローゼット2.5~6万円
壁面クローゼット15~20万円
ウォークインクローゼット20~50万円
ワークスペース10~15万円
▼オプション
壁紙の貼り換え3~5万円
棚板・パイプの追加1~3万円
照明やコンセントの追加1~5万円

※押入れの状態や使用する材料によって費用は異なります

上記はリフォーム会社に依頼するときの費用相場です。
スタンダードグレードでの費用になるので、壁紙や扉などにこだわると、費用はどんどん上がっていきます。
また、DIYをする場合は材料費のみでリフォームできるので、上記よりも費用は安くなります。以上を踏まえて、それぞれの方法と特徴を見ていきましょう。

簡易的なクローゼット

押入れハンガーパイプ

もっとも手軽で費用を抑えられるのが、ハンガーポールや棚板を取り付けるだけの簡易的なクローゼットです。中段を付けたままでもクローゼットとしては機能しますが、ワンピースやロングコートなどをかけるのならば中段を取り外しましょう。

簡易的なクローゼットにする場合は扉が襖(ふすま)のままですが、使い勝手を考えるのならば、襖を取り外すのがおすすめ。見せる収納としてオープンタイプにするか、カーテンを取り付けて中が見えないようにするなど、好きなようにカスタマイズしてみてください。
工程が少なく簡単に作業できるので、DIYも可能です。

ただしハンガーにかける衣類量や重さによっては、取り付け箇所の強度が不足することも。その場合は補強工事を行ってからの取り付けが必要です。
コート類を収納するなど強度に不安があるときには、事前にリフォーム会社に相談するなど安全面にも配慮しましょう。

壁面クローゼット

押入れをクローゼットへ

日本でもっともポピュラーなのが、壁面クローゼットです。
押入れの間口(横幅)と奥行きはそのままに、中段と襖を撤去して、ロング丈の衣類もかけられるようにハンガーポールや棚板を取り付けます。
その際、扉を折れ戸や引き戸に交換すれば物の取り出しがスムーズです。扉まで交換すれば、押入れだったとは思えないくらい本格的なクローゼットが完成します。

ウォークインクローゼット

WIC

大容量のウォークインクローゼットも、押入れの広さを拡張してのリフォームであれば可能です。押入れがある部屋を納戸にしたいときや、面積が広くて余裕があるときなどによく選択されます。
ウォークインクローゼットをつくるためには、和室側、または押入れの奥側にある部屋のどちらかに向けて面積を広げる拡張工事を伴う場合がほとんど。壁の撤去や新設などの工事が必要になるため、費用は20〜50万円と、他の種類よりも高額です。
また既存の押入れと壁の状態、ウォークインクローゼットの大きさによっても費用が変わってくるので、まずはリフォーム会社に見積もり依頼をしてみてください。

ワークスペース

押入れワークスペース

リモートワークや副業の増加によって、押入れをワークスペースにリフォームする方も増えています。間口が180cmほどあれば、隣にコンパクトな収納スペースも確保できます。
ワークスペースへのリフォームで人気なのは、押入れの中段をそのまま作業台として使う簡易的なものです。襖を取り外すだけでワークスペースが完成するので、必要なのは棚板を取り付ける費用のみ。DIY初心者でも簡単にリフォームできます。
ただし、収納スペースをつくる場合は中段の撤去や作業台とハンガーポールの取り付けが必要になるため、リフォーム会社に相談したほうがよいでしょう。

2.押入れをクローゼットにリフォームするメリット・デメリット

クローゼット扉

押入れをクローゼットにするメリットとデメリットにも、目を通しておきましょう。

押入れをクローゼットにするメリット

押入れをクローゼット化すると、次のようなメリットがあります。

  • 衣類を収納しやすくなる
  • 収納スペースを有効活用できる
  • 見た目がスッキリする
  • ライフスタイルに合わせてカスタマイズできる
  • 湿気対策ができる

本来、押入れは布団や季節ものの衣類をしまっておく場所。そのため中段によって収納スペースが上下にわかれているため、衣類をかける収納方法には適していません。

しかし、中段を撤去すればさまざまな衣類を収納できるので、スペースを有効活用することができます。襖をシンプルな引き戸や折り戸へと交換すれば、室内がスッキリとして見えるのもポイントです。

また、ワークスペースを兼ねたり可動棚を取り付けたりして、自分の希望やライフスタイルに合わせてカスタマイズできるのも、リフォームならではのメリット。

リフォーム時に湿気対策も行っておけば、押入れ特有の結露やカビ、においの防止にもつながります。

押入れをクローゼットにするデメリット

押入れのクローゼット化にこれといったデメリットはありませんが、次の点に納得のうえでリフォームを検討しましょう。

  • リフォーム費用がかかる
  • 奥行きによってはプランニングが難しい
  • 襖を交換すると部屋のテイストと合わない可能性がある

リフォームには当然ながら費用がかかります。

一般的なクローゼットやワークスペースならば20万円以内で抑えられる場合がほとんどですが、大がかりな工事になると、費用は跳ね上がります。

また、ただクローゼットへとつくり変えるのではなく、奥行きが深い押入れは造作家具でスライド式にするなど、悩みを解決できる工夫も必要です。

そして1番注意したいのが、室内テイストとの調和です。

扉を引き戸や折り戸にすると和室とデザインが合わなくなる可能性があるので、扉に落ち着いた色を選ぶか、和室の洋室化などを検討しましょう。

3.押入れをクローゼットにリフォームするときの注意点

折れ戸

押入れをクローゼット化するときには、いくつか気を付けておきたい注意点もあります。

湿気対策を行っておく

押入れはとても湿気がたまりやすいので、せっかくクローゼット化するのなら、同時に湿気対策も行っておきましょう。

具体的には、次のような方法があります。

  • 床下に断熱材を施工する
  • 壁に調湿建材(エコカラット)を貼る
  • 壁紙に調湿性能があるものを選ぶ
  • 除湿剤や調質剤を置くスペースをつくる

これらを意識するだけで、湿気やカビ、におい対策につながります。

また、押入れに雨漏りやカビが見られる場合には、腐食箇所の修繕やシロアリ被害の調査もしておいたほうが安心です。

収納物によっては補強工事が必要になる

押入れは布団や季節ものの衣類など、基本的に軽いものの収納を想定してつくられています。そのため家電や書籍のように重量があるものを収納するときには、床や壁の補強工事が必要になることも。とくに棚板を取り付けて本棚にするのなら、十分な強度を確保しておかなければ壁が剥がれ落ちてしまう恐れがあります。

リフォーム会社と相談のうえ、適切な補強工事を行いましょう。

安易にDIYをしない

1章で説明したように、簡易的なクローゼットやワークスペースへのリフォームなら、初心者でもDIYに挑戦できます。しかし、棚板やハンガーパイプの取り付けや壁の撤去を伴うような大がかりなリフォームのDIYは、失敗や怪我の原因となる恐れがあるためおすすめできません。

またコンセントや照明の増設には、『電気工事士』の資格が必要です。火災や感電事故を防ぐためにも、電気工事を伴うリフォームは必ず専門家に依頼しましょう。

4.押入れをクローゼットにリフォームする流れ

ふすま

押入れをクローゼット化するリフォームは、次の流れで進んでいきます。

  1. 事前準備:1週間程度
  2. 業者選び、見積もり依頼:1~2週間
  3. 施工開始:1~3日
  4. 仕上がり確認、引き渡し

スムーズに工事を進めていくためにも、リフォームの流れとその工程で行うべきことを頭に入れて、逆算して準備を進めておきましょう。

1.事前準備:1週間程度

リフォーム会社に相談する前に、まずは家族で次のような内容を話し合っておきます。

  • リフォームの目的
  • おおよその予算

押入れをリフォームする目的や収納物、収納量などを把握して、クローゼットの種類まで絞っておくと相談がスムーズです。

また1章で説明した費用相場をもとに、おおよその予算や上限額も考えておきましょう。

2.業者選び、見積もり依頼:1~2週間

クローゼット化の目的と予算を決めたら、依頼する業者を探します。

リフォーム会社はとても数が多いので、この工程に時間がかかることも少なくありません。スムーズに業者を絞り込むためには、次の点を意識してみてください。

  • リフォーム会社の規模
  • 施工事例、施工品質
  • アフターフォロー、保証
  • 実際に工事した人の口コミ

ネームバリューによる安心感を優先するのなら大手リフォーム会社、対応の速さを優先するのなら地元の工務店、といった具合に絞り込んでいくとよいでしょう。

候補を複数社まで絞ったら、相見積もりを取ります。

このとき注意したいのが、費用の安さだけにとらわれないことです。工事内容に含まれているものや追加工事の有無なども確認し、安心して依頼できると感じたリフォーム会社と契約しましょう。

3.契約:1日

最終的な見積もりに納得したら、工事契約を結びます。

工事日を決めたら、その日までに押入れを片づけておきましょう。中身はすべて出して、周辺には何もない状態にしておくのが基本です。

4.施工開始:1日~

工期はクローゼットの種類によって異なり、簡易的なもので1〜2日程度、一般的なクローゼットで3〜4日、壁の撤去を伴う場合は1か月程度かかります。

5.仕上がり確認、引き渡し

工事が完了したら、不備がないかを確認します。

このとき、次のような部分を念入りにチェックしましょう。

  • ハンガーパイプや棚板がしっかり固定されているか
  • 棚の高さが希望通りになっているか
  • 汚れや傷がないか

確認して問題がなければ、引き渡し完了です。

5.まとめ

ハンガーラック

押入れをクローゼット化すれば、使い勝手がぐっとよくなります。

一般的なクローゼットなら20万円以内で工事できるので、押入れに使いづらさを感じているのなら、早めにリフォームして悩みを解消したほうが生活の質が向上します。

「あまり予算をかけたくない」という方はDIYの選択肢もありますが、クオリティや事故の心配を考えるとあまりおすすめできません。
サーラのリフォームにご相談いただければ、予算内でかなえられるプランをいくつか提案いたします。押入れのクローゼット化をお考えの方は、お気軽にご相談ください。

こちらの記事も是非御覧ください▼

収納リフォームの費用目安や考えるべきポイントをご紹介

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■監修_リビングサーラ/施工管理担当者_資格:1級建築施工管理技士・2級建築士

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WRITER PROFILE

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井本 ちひろ

建築科系学科卒の住宅×金融専門ライター。
子供に「おかえり」が言える仕事を探してライターの道へ。
大学で得た経験とFP2級の知識を活かし、家づくり、水回り設備、エクステリア、火災保険、相続など、住宅にまつわる幅広い記事を中心に活動中。

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