電気自動車(EV)の充電設備は何がベスト?選び方を徹底解説!

電気自動車(EV)の充電設備は何がベスト?選び方を徹底解説!

電気自動車(EV)の購入を検討される方が増えていますが、どのように充電するかはご存知でしょうか。EVは自宅で充電ができますが、それには充電設備が不可欠で、様々な種類の中から比較検討しなければなりません。ここでは充電設備の種類や自宅設置時の注意点などについて詳しく解説していきます。

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充電設備の種類

まずは、EV充電設備の基本となる種類についてチェックしていきましょう。

EVの充電設備にはさまざまな種類があり、充電方式や接続方法、設備形状などに違いがあります。

充電設備の充電方式は普通充電と急速充電の2種類

EVの充電方式は普通充電と急速充電の大きく2種類あります。

2つの充電方式で最も異なるのは充電スピードです。

具体的には、普通充電がフル充電に数時間から十数時間かかるところ、急速充電なら30分から1時間ほどと短い時間でEVの充電が済みます。

このように、充電スピードだけなら急速充電一択ですが、実は自宅に設置する充電設備は普通充電器がスタンダードです。

というのも、急速充電器は高圧受電設備が必要で、電力契約も高圧契約になるので自宅設置は現実的ではありません。

また、急速充電は充電スピードが速い分、バッテリーへの負荷が大きくなり寿命にも影響します。

そのため、普段はEVを使わない夜間に普通充電で充電し、急速充電は出先で残量が減った時だけと使い分けるのがおすすめです。

充電設備の接続方法と設備形状の違い

充電方式のほか、接続方法と設備形状の種類についても把握しておいたほうが良いでしょう。

ここでは、自宅に設置できる普通充電器の違いを解説していきます。

接続方法はコンセントタイプとスタンドタイプの2種類

接続方法の違いによって、EV充電設備はコンセントタイプとスタンドタイプの大きく2種類があります。

コンセントタイプは充電ケーブルの一方をEVの充電ポートへ、もう一方を充電設備のコンセント差し込み口に差し込んで充電します。

対してスタンドタイプは本体に充電ケーブルが備わっているため、その充電ケーブルをEVの充電ポートに接続するだけでOKです。

スタンドタイプはコンセントタイプに比べて、充電ケーブルを接続する手間が省けるメリットがあります。

ただ、コンセントタイプは比較的設置が簡単ですが、スタンドタイプは本体のサイズ自体が大きく設置に少し手間がかかります。

設備形状は2種類

設備形状は、壁付コンセント型と、自立するポール型の2種類の形状があります。

壁付型は設計がシンプルな分、本体価格が安価で、設置も簡単なため施工費用が安く済みます。

逆に自立型はデザイン性に優れていますが、壁付型よりも本体が高額になります。

また、自宅からポールまで配線を埋め込む必要があるため、導入費用が高くなります。

どちらの形状にするかは、駐車場と自宅の位置関係、デザインの好みで決めることになるでしょう。

ただ、自立型の場合は自宅からの埋め込み配線が必要になるので、導入費用はよく確認する必要があります。

家庭用充電
電気自動車と充電器。充電中のEV車と充電スタンド。道路設置の充電スポット利用する。3Dレンダリング

V2HもEV充電設備の選択肢

自宅に設置する充電設備は、上記で挙げた普通/急速充電器のほかにV2Hという充電設備も選択肢の1つです。

実はV2Hには通常のEV充電設備とは大きく異なる特徴があり、近年じわじわと導入が増えています。

ここでは、V2Hの概要に加えて、普通充電器や蓄電池と比べた時のメリットやデメリットについても詳しくチェックしていきましょう。

V2Hとは

V2Hとは「Vehicle to Home」の略称で、EVと自宅を接続してEVのバッテリーに貯めた電力を家でも使えるようにできるシステム、充電設備をいいます。

つまりは、EVのバッテリーを家庭用蓄電池のように使えるため、わざわざ家庭用蓄電池を別で導入する必要がありません。

もちろん、EVの充電もV2H経由でできるので、V2HはEV充電設備とも言えるわけです。

V2Hのメリットは、EV充電器として働いてくれることに加えて、EVを使わない時に家庭用蓄電池として使える点にあります。

電気代の高い昼間にはEVの電力で自宅の電気を賄いつつ、安い深夜電力でEVを充電して、電気代の節約に大きく貢献してくれるでしょう。

普通充電器と比べたメリット・デメリット

普通充電器と比較したV2Hのメリットは、充電スピードと家庭用蓄電池としての機能の2点です。

充電スピードについては、3kWの普通充電器に対してV2Hが6kWになるので充電時間がおよそ半分で済みます。

ただ、普通充電器にも6kW出力対応のものがあるので、その場合に大きな差はありません。

家庭用蓄電池としての機能は、V2Hならではの強みです。

EVバッテリーが家庭用蓄電池としての役割も担うので、電気代の節約効果に加えて非常時の備えとしても使えます。

停電になったとしても、EVから自宅に電力を供給できるので非常に心強いです。

逆にデメリットとしては、性能的に優れている反面、普通充電器よりも価格が高くなる点でしょう。

また、本体サイズも大きくなるので、設置スペースが必要になる点もデメリットと言えます。

家庭用蓄電池と比較したメリット・デメリット

V2Hを家庭用蓄電池と比較したときのメリットとしては、蓄電池容量が非常に大容量になる点です。

一般的に家庭用蓄電池の蓄電池容量は、小さいモデルで5kWhから大きいモデルでも10kWh強のものがほとんどです。

一方でEVバッテリーは容量が小さなモデルでも20〜30kWh、大きいものなら90kWh以上のモデルもあります。

つまり、単純計算で2倍以上もの容量の蓄電池を運用できるわけです。

これだけ大容量なら、停電が長引いたとしてもすぐに残量がなくなることなく、十分に対応できるでしょう。

また、V2Hは太陽光発電とも連携できるモデルが多いので、太陽光発電を設置している家庭なら通常時にも相乗効果で電気代の節約効果も期待できます。

関連記事:もう迷わない!蓄電池の種類と選ぶポイントを徹底解説(つむぎ)

自宅への設置と注意点

EV充電設備を自宅に設置するときは、どのような順序で設置されるかご存知でしょうか。

また、設置する際には、どのような点に注意すべきかも気になります。

ここでは、EV充電設備の工事の流れと、自宅に設置する際の注意点について確認していきましょう。

工事の流れ

充電設備の工事の流れは、大きく次の通りです。

  1. 現地調査
  2. 配線ルートの確認
  3. 充電設備の設置
  4. 分電盤と充電設備間の配線工事、アース工事
  5. 通電確認

まず最初は、工事に入る前に必ず施工業者による現地調査が行われます。

これは、充電設備を設置するスペースが十分に確保できるか含めて、設置場所をどこにするかを家主と調整するためです。

また、このとき配線の取り回しも合わせて確認します。

工事に入ってしまえば、半日もあれば設置は完了です。

自宅設置の注意点

充電設備を自宅に設置する際の注意点は、大きく次の2つあります。

  • 充電設備の設置場所
  • 電気料金プランの変更

EV充電設備の設置場所

自宅へEV充電設備を設置する時に注意したいポイントの1つが、設置場所です。

充電ケーブルがEVに届かないと充電できないため、駐車場所と充電設備の距離をよく考慮しておく必要があります。

また、充電中はケーブルが出ている状態になるので、できれば通り道になる箇所は避けたいところです。

電気料金プランの変更

電力料金プランの変更も、自宅へEV充電設備を設置する際に注意しておかなければなりません。

EVは一度に使う電力量が多くなるので、今まで通りの電力料金プランだと基本料金がかなり高額になってしまいます

ご家庭の状況を踏まえて、最適なプランを選びましょう。

また、ブレーカーの契約アンペア数も必要に応じて変更しなければなりませんので注意が必要です。

外出先でのEV充電

ここまで自宅での充電について詳しく解説してきましたが、出先でバッテリー残量が減ってきたときにはどこで充電すれば良いのでしょうか。

ここでは、外出先での充電方法と場所、探し方について解説していきます。

外での充電方法

外出時のEV充電は、充電スタンドで行います。

EVでは、車種により長距離移動する際や十分に充電時間を確保できなかった場合は移動中に残量不足になりかねません。

そのため、移動する途中で継ぎ足し充電のため充電スタンドに立ち寄る必要があります。

設置場所

充電スタンドの設置場所は、主に高速道路のSA/PAや道の駅、大型の商業施設などになります。

また、自動車ディーラーやコンビニ、宿泊施設などで充電スタンドが用意されている場合も少なくありません。

充電設備は急速充電器と普通充電器のどちらかで、高速道路のSA/PAや道の駅ではクイックに充電できる急速充電器が多いです。

探し方

充電スタンドを探す時は、EVの車載ナビとスマホアプリの2つ方法があります。

道中で残量が少なくなり急遽探すときには車載ナビも役に立ちますが、出かける前に順路を考慮して計画を立てるならスマホアプリが便利です。

マナー

充電スタンドは公共の設備なので、例えば充電が終わったらすぐに次の人に譲る、充電ケーブルは下の位置に戻すなど他のEV所有者のことも考えてマナーを守って利用しなければなりません。

電気自動車の充電設備は種類と特徴を理解して最適な選択を

エコで環境にやさしいEVですが、充電するためには自宅に充電設備を設置する必要があります。

充電設備は普通充電器や急速充電器、V2Hなど多くのモデルがあり、それぞれに特徴があります。

設置場所や電力プランの変更などのポイントにも注意しつつ、自分に合った最適な充電設備を選びましょう。

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yuto64

太陽光発電、蓄電池Webライター
大手メーカーで太陽光発電、蓄電池の商品企画、商品開発に5年以上従事した経験を活かして活動中。

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