【2023年】住宅リフォーム・リノベーションの補助金制度を活用しよう!
住宅のリフォームやリノベーションを行う際には、お得な補助金制度を活用したいですよね。しかし、「どんな工事が対象になる?」「受け取れる金額はどれくらい?」「いつ申請すればいいの?」など、気になる点が多くあります。
今回は、2023年度のリフォーム・リノベーションの補助金制度についてご紹介します。今年度は若い世代向けの補助金や、断熱(内窓・二重サッシなど)、水回りの省エネリフォームが対象になる可能性があります。ぜひ、ご確認ください。
物価高騰が続く中、補助金は家計を助けてくれます。条件を満たしていれば、活用しない手はありません。ここではこどもエコ住まい支援事業、先進的窓リノベ事業、給湯省エネ事業という3種類の補助金について、対象工事や金額、申請条件について紹介していきます。
目次
こどもエコ住まい支援事業(所管:国土交通省)
子育て支援や、2050年の実現を目指すカーボンニュートラルの観点から、子育て世帯や若者夫婦世帯の省エネ改修などが対象の補助制度です。
【対象】
以下のいずれかは必須
・開口部(窓・ドア)の断熱改修
・外壁、屋根・天井、床の断熱改修
・エコ住宅設備の設置
任意となる工事
・子育て対応改修(食洗器などの家事軽減、宅配ボックス、生活騒音への配慮、対面キッチンへのリフォームなど)
・防災性向上改修(窓・ドア)
・バリアフリー向上改修(手すり設置、段差解消、廊下幅などの拡張、衝撃緩和畳の設置)
・空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
・リフォーム瑕疵保険などへの加入(リフォーム時の検査と保証がセットになった保険制度)
リフォーム瑕疵保険参考:国土交通省
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/consumer/reform_insurance.html
【補助額】
原則で1戸あたり30万円
工事内容や属性に応じて、以下のように最大60万円まで引き上げられます。
<子育て世帯または若者夫婦世帯>
・既存住宅を購入した場合:60万円
・上記以外:45万円
<一般世帯>
・既存住宅(安心R住宅に限る)を購入した場合:45万円
・上記以外:30万円
安心R住宅引用:国土交通省
耐震性があり、インスペクション(建物状況調査等)が行われた住宅であって、リフォーム等について情報提供が行われる既存住宅をいいます。具体的には、以下の要件を満たすものです。
[1]耐震性等の基礎的な品質を備えている
[2]リフォームを実施済み又はリフォーム提案が付いている
[3]点検記録等の保管状況について情報提供が行われる
これにより、「不安」「汚い」「わからない」といった従来のいわゆる「中古住宅」のマイナスイメージを払拭し、「住みたい」「買いたい」既存住宅を選択できるようにするものです。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000038.html
※子育て世帯:申請時点で18歳未満の子を有する世帯
※若者夫婦世帯:申請時点で夫婦であり、どちらかが39歳以下の世帯
【申請条件】
こどもエコすまい支援事業者と工事請負契約等を締結し、リフォーム工事をすること。
リフォームする住宅の所有者等であること。
(以上2点共に満たすことが条件です)
こどもエコ住まい支援事業
https://kodomo-ecosumai.mlit.go.jp/
先進的窓リノベ事業(所管:経済産業省、環境省)
既存住宅における熱損失が大きい窓の断熱性能を高め、エネルギー価格高騰への対応(冷暖房費負担の軽減)や、家庭からのCO2排出量削減につなげる補助制度です。
【対象】
リフォームの工事請負契約日時点で建築から1年が経過した住宅か、過去に人が居住した住宅における窓の断熱改修
メーカーが登録申請した対象製品を使った以下の工事
・ガラス交換
既存窓のガラスのみを取り外し、既存サッシをそのまま利用して、複層ガラス等に交換する工事。
・内窓設置
既存窓の内側に新しい窓を新設、または既存の内窓を取り除き、新しい内窓に交換する工事。
・外窓交換(カバー工法)
既存窓のガラスを取り外し、既存窓枠の上から新たな窓枠を覆い被せて取り付け、複層ガラス等に交換する工事。
・外窓交換(はつり工法)
既存窓のガラス及び窓枠を取り外し、新たな窓枠を取り付け、複層ガラス等に交換する工事。
【補助額】
1戸あたり5万円以上、最大200万円まで
同一住宅に複数回のリフォーム工事を行う場合も補助上限額の範囲内で申請ができますが、それぞれの申請ごとにすべての補助要件を満たす必要があります。
対象製品の性能やサイズによって1窓あたりの補助額が決まります。
・ガラス交換:4,000~48,000円
・内窓設置:30,000~124,000円
・外窓交換(カバー工法):51,000~183,000円
・外窓交換(はつり工法):51,000~183,000円
【申請条件】
窓リノベ事業者と工事請負契約を締結し、窓のリフォーム工事をすること。
窓のリフォーム工事をする住宅の所有者等であること。
(以上2点を共に満たすことが条件です)
先進的窓リノベ
https://window-renovation.env.go.jp/
給湯省エネ事業(所管・経済産業省)
家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野に高効率給湯器の導入支援を行い、その普及拡大により「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的とする事業です。
【対象】
・家庭用燃料電池(エネファーム)
都市ガスやLPガスから作った水素と空気中の酸素の化学反応で発電。エネルギーを燃やさずに直接利⽤するため発電効率が良く、発電時に発生する排熱を回収し、給湯器としての役割も果たします。
・電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機)
ヒートポンプ給湯機とガス温水機器を組み合わせた給湯器で、エコキュートよりも⾼効率な給湯が可能になります。
・ヒートポンプ給湯機(エコキュート)
夜間電力や太陽光で発電した電力を有効に利用して冷媒の圧縮・膨張サイクルによりお湯を作り、貯湯タンクに蓄えて必要な時にお湯が使えます。
【補助額】
設置した対象機器の補助額に設置台数を乗じた金額。
設置台数の上限は、戸建住宅はいずれか2台まで、共同住宅等はいずれか1台まで。
・家庭用燃料電池:1台あたり15万円
・電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機:1台あたり5万円
・ヒートポンプ給湯機:1台あたり5万円
【申請条件】
給湯省エネ事業者と契約を締結し、本事業の対象設備である高効率給湯器(対象機器)を導入すること。
対象機器を設置する住宅の所有者等であること。
(以上2点を共に満たすことが条件です。)
給湯省エネ事業
https://kyutou-shoene.meti.go.jp/
登録業者に依頼しよう
リフォームの補助金を申請する際には、業者選びが非常に重要となります。紹介した3種類の補助金のように、登録した業者が行った工事でしか補助金の対象とならないからです。登録業者でなければ、そもそも補助金を申請することができません。
また、多くの事業では業者に各種書類を用意してもらう必要があり、補助金を活用するのに業者の協力は欠かせません。ほとんどの事業は工事開始後の事後申請は認められていないため、リフォーム工事を検討する際には業者に補助金への対応が可能かを、あらかじめ確認しておきましょう。
早めに申請しよう
今回紹介した3種類の補助金の申請期限は、いずれも年内いっぱい(12月31日)までです。
しかし、各事業には予算が定められており、上限に達し次第、受付終了となります。人気のある事業は早々に終了してしまう可能性があるため、早めに手続きを進めることをお勧めします。
特に、先進的窓リノベ事業は予算消化が早いといわれております。各事業の公式サイトでは随時、予算に対する補助金申請額の割合の最新情報が更新されていますので、こまめにチェックしておくといいでしょう。
最後に
窓やドアのリフォームは暑い真夏がやって来る前に、給湯器のリフォームは寒い冬が到来する前にやっておきたいですよね。そういったことからも、6月ごろまでにリフォーム工事を完了するのがお勧めです。
(現在弊社では、内窓リフォームは注文が殺到しており、納期がかかっていますのでご希望の方はお早めにお問い合わせください。)
リフォームをお考えの方は、まずは補助金対象になるかを確認し、お得に工事を済ませましょう。サーラでは各種補助金についてアドバイスもしておりますので、お気軽にご相談ください。
■監修_リビングサーラ/施工管理担当者_資格:1級建築施工管理技士・2級建築士
WRITER PROFILE
由本 裕貴
1983年3月20日、愛知県豊川市生まれ。
御津高校、愛知大学を経て、2005年に日刊スポーツ新聞社入社。プロ野球やサッカー日本代表を担当し、2014年に東愛知新聞社へ転職。2021年からフリーに転向し、翌年から東日新聞ライターとして東三河のニュースや話題を追っている他、スポーツマガジンやオカルト雑誌などでも執筆。豊川商工会議所発行「メセナ」の校正も請け負う。著書に「実は殺ってないんです 豊川市幼児殺害事件」「東三河と戦争 語り継ぐ歴史の痕跡」「訪れたい 東三河の駅」がある。
家族は妻と長男。趣味はスポーツ観戦、都市伝説の探求。