内窓・二重窓とは?内窓リフォームのメリット・デメリットを解説!

内窓・二重窓とは?内窓リフォームのメリット・デメリットを解説!

もうすぐ暑い夏を迎えます。近年は命に関わるような危険な暑さが問題となっていますが、電気代の高騰が直撃し、家計にお悩みの方も多いことでしょう。

ロシアによるウクライナ侵攻などの世界情勢を背景としたエネルギー価格の高騰は、日本の経済社会に大きな影響を与えており、電気代がさらに上昇するとも言われています。

そこで今回、知っていただきたいのが内窓のリフォームです。

断熱効果の優れた内窓に変えることで快適な室温のお住まいになるだけでなく、光熱費の節約にもつながります。リクシルが提供する内窓「インプラス」なら、たった1日のスピード工事で、断熱だけでなく結露軽減や防音、防犯性など、多くの効果が期待できます。

内窓・二重窓とは?

窓が涼しく気持ちよさそうな女性

「内窓」、または「二重窓」とは、既存の窓の内側にもう1枚、窓を取り付けたもののことです。

「インナーサッシ」とも呼ばれ、既存の窓の内側にリフォームで内窓を設置することで、夏は暑さを、冬は寒さを解消できます。複層ガラスやペアガラスとよく間違われますが、複層ガラスは2枚のガラスで構成したもののことで、内窓とは異なります。

開き方のバリエーションも引き戸タイプ、内開きタイプ、FIX窓とさまざまで、デザインも障子風やステンドグラスなど豊富にあります。リフォームで後付けしたい場合でも、既存の窓に合わせたタイプやデザインの窓を選べる魅力があります。

内窓リフォームのメリット

リクシルが提供する「インプラス」の機能から、内窓リフォームによってもたらされる、主に6つのメリットを紹介します。

内窓

【断熱性の向上】外気と遮断して快適に

内窓リフォームのメリットとして、まず何より挙げられるのが断熱性です。

建物内で暖気や冷気が出入りするのは窓です。夏は約70%、冬は約50~60%もの空気が窓から出入りしています。

窓を二重にすることで、夏場は冷房で涼しくなった室内の空気を外気から守り、冬場は暖房で温めた室内の空気を外に逃さないようにします。

【結露軽減】サッシの傷みやカーテンの濡れを抑制

窓付近に冷気が溜まっている状態で、室内の湿った暖かい空気が外へ出ようとすると、窓周辺の温度差が激しくなり、結露が起きやすい状態になります。

内窓で断熱化することで結露を抑え、アレルギーの要因となるカビやダニの発生を防ぎ、お掃除の手間も省けます。

特に寒い季節には、窓ガラスやサッシへの水滴の発生を抑制することで、サッシが傷んだり、カーテンが濡れてしまう事態を防ぐことができます。

【遮音効果】窓回りの気密性を高める

外からの騒音が気になる方にも、内窓リフォームは効果的です。

ほとんどの音は薄い窓ガラスやサッシのスキマから入ってくるため、窓周りの気密性を高めることで防音対策が期待できます。

特に、道路や鉄道、空港に近い建物にはおススメです。

【UVカット】肌や家具の日焼け防止に

UVカットの性能を有したガラスを入れた内窓にすると、人体に有害な紫外線を防ぐこともできます。肌の日焼けはもちろん、カーテンや窓の近くにある家具などの色あせの防止にもつながります。

また、窓の開閉時に室内に入り込む花粉の量も軽減できるため、花粉症の方にも心強い味方となります。

【防犯効果】犯行をあきらめさせる

内窓には2ロックとなる商品が多く、二重窓は侵入に時間がかかるため、空き巣や侵入盗をあきらめさせるのに効果的です。空き巣や侵入盗の6割が窓ガラスを割って犯行に及ぶというデータもあり、窓の周囲を厳重にする内窓リフォームは防犯力を高めます。

特殊な中間膜を2枚のガラスの間に挟んだ合わせガラス仕様の内窓にすれば耐貫通性に優れ、「こじ破り」や「打ち破り」対策にも有効です。また、不透明なガラスにすれば、目隠しやプライバシーの保護にも役立ちます。

【省エネ効果】日射熱を抑えて涼しい部屋に

家の中でもっとも熱の出入りが大きいのが窓です。内窓によって断熱性能がアップすると、部屋の中の断熱性能も上がります。夏は太陽光を遮り、冬は暖かい部屋の空気を外に逃がさないことで、毎月の暖冷房費が節約できます。

特に、夏は窓やドアの開口部を通って入って来る熱が70%以上とされています。内窓にすることで日射熱の侵入を抑え、冷房効果を高めて涼しく快適な住まい環境を実現します。

内窓リフォームのデメリット

内窓リフォームには嬉しいメリットがある一方で、デメリットもあります。

内窓施工の業者

開閉が面倒

 窓が二重になることで、1枚窓と比較すると窓の開け閉めに多少時間がかかります。室内の換気をしたい時に、少し面倒になるというデメリットがあります。

特にベランダやバルコニーに出入りする掃き出し窓の場合は、洗濯物を干す時やガーデニング作業をしたい時に手間に感じることでしょう。

掃除が大変

 結露の発生量が減る分、日々の拭き掃除の負担が軽減されるメリットもありますが、窓を2枚掃除する必要が発生するデメリットもあります。

外側にテラスなどがない位置の内窓は、安全性を考慮すると掃除ができないケースもあります。

部屋が少し狭くなる

内窓を設置すると、室内に数センチ程度の出っ張り部分が生じる場合があります。基本は、窓枠の内側に取付をするのですが、窓枠の幅(奥行)が7㎝に満たない場合、出っ張りを付ける必要があります。広い部屋ならそれほど問題ありませんが、狭い部屋に内窓を追加すると窮屈に感じてしまうかもしれません。

リフォーム業者と相談しながら、空間が狭く見えない色や形の窓を選ぶことをおススメします。

取り付けに費用がかかる

内窓を取り付けるには、数万円の費用がかかります。

小窓は浴室や洗面所などの窓で約4万円〜約6万円、中窓といわれる腰高窓は約6万円〜約8万円、大窓といわれる掃き出し窓は約10万円〜約14万円が費用の目安となります。

費用相場は業者によっても多少変わりますので、事前に確認するようにしましょう。

内窓に使うガラスの種類について

内窓に使うガラスの種類は大きく分けて4つあり、それぞれ違った特徴があります。種類を理解したうえで、最適なガラスを選びましょう。

窓

遮熱高断熱複層ガラス

特殊金属膜(Low-E金属膜)が、「室外側」にコーティングされているガラスです。紫外線や日差しを効果的に遮断し、室内が暑くなるのを防いでくれます。

高断熱複層ガラス

特殊金属膜(Low-E金属膜)が、「室内側」にコーティングされているガラスです。太陽の熱を取り込むことで室内の温度を保ち、暖房効率を上げることができます。

複層(ペア)ガラス

複層(ペア)ガラスは、2枚のガラスパネルの間に空気層またはガス層が封入されています。これにより、室内と室外の温度の遮断が向上し、単板ガラスよりも断熱性能が高い効果を持ちます。

防音合わせガラス

防音合わせガラスは、2枚のガラスの間に遮音性の高い特殊フィルムを挟んで作られたガラスです。防音合わせガラスの中でも、音の周波数によって防音効果を高く発揮できるガラスは異なります。リフォームの際にはどのような音に悩んでいるかを具体的に伝え、適したガラスを選んでもらうとよいでしょう。

内窓にかかる費用、工期について

コスト

内窓の取り付けリフォーム費用相場(施工費用を含む)の目安は下の表のとおりとなっています。

※サーラのリフォーム相場(対応するガラス種によって金額は異なります)

窓の分類サイズ(高さ×幅㎝)費用相場(万円)
小窓60~100×100~150約4万円~約6万円
中窓100~140×150約6万円~約8万円
大窓190~240×200約10万円~約14万円

内窓のタイプやグレードによって変わってくるため、平均的な目安として参考にしてください。

工事日数としては、依頼する業者によっても異なりますが、1つの窓に対して約1時間程度の工期で済むことが一般的です。

内窓リフォームの施工事例

事例:浴室に内窓を設置

浴室 内窓
施工情報

内窓をつけたことによって寒暖対策だけでなく、家の中が静かになり、くつろげる空間になりました。

施工事例詳細はこちら↓

水廻りの交換に加え内窓の設置でさらにあったか空間の実現へ – サーラのリフォーム|愛知・静岡・岐阜・三重のリフォーム専門会社 (sala.jp)

ご申請、ご相談はお早めに~補助金でお得~

住宅相談

内窓には「インプラス」を筆頭に、さまざまなリフォーム補助金の対象になっている商品があります。取り付け費用が不安な方でも、通常よりも安く取り付けられる可能性があります。

 例えば、「インプラス」で横170センチ × 縦180センチの引き違いの噴き出し窓を取り付ける場合、今年公募している「子育てエコホーム支援事業」で1カ所あたり最大34,000円、「先進的窓リノベ2024事業」で1カ所あたり最大112,000円の補助を受けられます。

 補助金は予定額に達すると受付を終了してしまいます。各補助金のホームページで受付状況を随時公表しているので、チェックしてみてください。

参照:子育てエコホーム支援事業

子育てエコホーム支援事業【公式】 (mlit.go.jp)

参照:先進的窓リノベ2024事業

先進的窓リノベ2024事業【公式】 (env.go.jp)

また、窓の形状によっては取り付けられない内窓もあります。

内窓リフォームをお考えの方は、お気軽にサーラのリフォームにご相談ください。

■監修_リビングサーラ/施工管理担当者_資格:1級建築施工管理技士・2級建築士

WRITER PROFILE

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由本 裕貴

1983年3月20日、愛知県豊川市生まれ。
御津高校、愛知大学を経て、2005年に日刊スポーツ新聞社入社。プロ野球やサッカー日本代表を担当し、2014年に東愛知新聞社へ転職。2021年からフリーに転向し、翌年から東日新聞ライターとして東三河のニュースや話題を追っている他、スポーツマガジンやオカルト雑誌などでも執筆。豊川商工会議所発行「メセナ」の校正も請け負う。著書に「実は殺ってないんです 豊川市幼児殺害事件」「東三河と戦争 語り継ぐ歴史の痕跡」「訪れたい 東三河の駅」がある。
家族は妻と長男。趣味はスポーツ観戦、都市伝説の探求。

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