自律神経を整える方法を解説!食事のポイントやヨガもご紹介
季節の変わり目に不調になる、厳しい残暑にからだが負けてしまう…誰しもが一度は経験することではないでしょうか?それらの症状は、自律神経の乱れが原因かもしれません。自律神経って聞いたことはあるけれど、どういうものなのか、整えるにはどうしたらいいのか、ちょっと不安に思うこともあるかもしれません。このコラムでは、そんなあなたの疑問にお答えします!食生活のちょっとした工夫や、ストレスを減らす方法、気になるツボの押し方など、日々の生活に取り入れやすい方法などをご紹介します。
残暑を元気に乗り越え、気持ちよく秋を迎えられるよう、健康なからだづくりを一緒に始めましょう!
目次
自律神経とは?どんな働きがあるの?
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つに分かれています。
自律神経とは何か、どんな働きがあるのかについて解説します。
交感神経 \からだのエネルギッシュな部分/
交感神経は、私たちのからだの中で、エネルギッシュな部分を担当しています。まるで、朝の目覚まし時計のように、からだをスイッチオンの状態にしてくれるのが交感神経です。
活動モードへの切り替え=朝起きたときや運動するとき、仕事や学校で集中するときなど、からだが活動するためのエネルギーを提供します。
緊急時の対応=急な状況や驚いたときにも、交感神経がすぐに反応し、からだを戦うか逃げるかの状態にします。
心とからだのバランス=心が緊張すると交感神経が働き、心拍数を上げたり、血圧を上昇させたりします。これにより、からだが必要な状況に素早く対応できます。
副交感神経 \からだのリラックスする部分/
副交感神経は、交感神経とは逆に、心とからだをリラックスさせる役割を果たしています。夜のおやすみタイムのように、からだをスイッチオフの状態にしてくれるのが副交感神経です。
休息と回復=からだが疲れたときや寝るとき、リラックスしたいときなど、副交感神経が働き、からだを休息モードにします。
消化のサポート=食事を楽しむときも、副交感神経が消化器官を活発にし、食べ物をしっかり消化できるようにサポートします。
心の安定=心がリラックスすると副交感神経が働き、心拍数を下げたり、血圧を下降させたりします。これにより、心地よいリラックス状態を作り出します。
交感神経と副交感神経のハーモニー
交感神経と副交感神経は、まるで音楽のハーモニーのように、互いに協調して働いています。交感神経が元気なリズムを刻むドラムのように、副交感神経が穏やかなメロディを奏でるフルートのように、それぞれの役割を果たしています。
この二つの神経が上手にバランスを取りながら働くことで、私たちのからだは健康に保たれ、心地よい毎日を過ごせます。忙しい日常の中で自分自身のからだと心に気を付け、交感神経と副交感神経のバランスを保つことはとても大切。自分に合ったリラックス方法を見つけ、心地よい毎日を送りましょう。
自律神経はなぜ乱れるの?
自律神経が乱れる原因はたくさんあります。日常生活の中で気づかないうちに積み重なることも多いので、自分の生活習慣や心の健康に気を付けることが大切です。
交感神経と副交感神経の乱れ
交感神経と副交感神経のバランスが乱れることが、自律神経の乱れの主な原因となります。これらの神経系のバランスを保つためには、ストレス管理や規則正しい生活習慣、快適な環境作りが重要です。
もし自律神経の乱れが疑われる場合は、専門医に相談することをお勧めします。
自律神経が乱れる8つの原因
自律神経の主な原因は…
①ストレス=仕事や人間関係などからくるストレスは、自律神経のバランスを崩す大きな原因です。
②過労=長時間の労働や休息不足は、からだを過度に疲弊させ、自律神経の乱れを引き起こします。
③不規則な生活=食生活や睡眠のリズムが不規則だと、自律神経がうまく働かなくなることがあります。
④運動不足=適度な運動がないと、からだの機能が低下し、自律神経のバランスが崩れることがあるので、適度な運動が推奨されます。
⑤栄養の偏り=偏った食生活や栄養不足も、自律神経の乱れにつながります。
⑥感情の抑圧=感情を抑え込むことが続くと、心のストレスとなり、自律神経の乱れにつながることがあります。
⑦環境の変化=季節の変わり目や気候の変化、引っ越しや職場の変動など、環境の大きな変化も影響を及ぼすことがあります。
⑧ホルモンバランスの変化=特に女性は、月経周期や妊娠、更年期などでホルモンバランスが変化し、自律神経が乱れることがあるので注意が必要です。
自律神経の乱れは、これらの原因が組み合わさって起こることが多いです。
自律神経の乱れでみられる症状
身体的な症状 | 精神的な症状 | その他の症状 |
・頭痛 ・めまい ・動悸、息切れ ・消化器系の不調 ・発汗異常 ・冷えやほてり ・疲労感・筋肉痛、関節痛 など | ・不安感 ・イライラ感 ・集中力の低下 ・睡眠障害 ・抑うつ感 など | ・しびれ ・耳鳴り ・視覚異常 ・体温調節の異常 など |
ある40代の女性は、夫が末期の病気を患い、看病と家族の世話を続けるうちに自律神経失調症になりました。常に吐き気と立ちくらみがひどく、誰かの支えがないと立ち上がれなくなってしまったのです。看病の心労、将来への不安に加え、女性は更年期にも差し掛かっていたため、自律神経の乱れはより大きくなりました。この女性の場合は、子どもたちなどの家族が総出で支え、代役を務めることで乗り越えました。
こういった事例もありますが、多くの場合は、自分の生活習慣や心の状態を見つめ直し、バランスの取れた生活を心がけることで、自律神経の乱れは予防することができます。自分に合ったリラックス方法を見つけたり、適度な運動や栄養バランスの良い食事を心がけたりすることが、心地よい毎日への第一歩となるでしょう。
自律神経を整える食事のポイント
自律神経を整えるためには、バランスの取れた食事が重要です。自律神経を整える働きをする食事のポイントについてご紹介します。
自律神経を整える食べ物
暑さに負けて冷たい飲み物や食べ物ばかり摂ることが多くなりますが、温かい飲食物を心がけると良いでしょう。ノンカフェインの飲み物、例えばハーブティーやルイボスティーなどがおすすめです。
また、自律神経を整える働きを持つ脳内神経伝達物質セロトニンの材料となるトリプトファンを多く含む食品である、牛乳、乳製品、肉、魚、大豆製品、炭水化物をバランスよく摂りましょう。
自律神経と腸内環境
自律神経と腸内環境は密接に関連しており、お互いに影響を与え合っています。バランスの良い食事を取ることで自律神経と腸内環境の両方を整え、全身の健康を維持することができます。
腸内環境を改善するには、腸内の善玉菌を増やす食事を意識して摂りましょう。食物繊維を豊富に含む野菜、果物、全粒穀物を積極的に摂取し、腸内細菌のエサとなるプレバイオティクスを供給します。
ヨーグルトやキムチ、納豆などの発酵食品は、腸内環境を改善するサポートをしてくれます。
自律神経を整える朝ごはん
朝ごはんは、交感神経の働きをスムーズにする役割があります。和食スタイルでも洋食スタイルでも、低GI食品、発酵食品、良質なタンパク質を取り入れた朝ごはんを意識することで、一日を元気にスタートさせることができます。
【自律神経を整える朝ごはんのポイント】
バランスの良い食事:炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取する。
低GI食品:血糖値の急上昇を避けるために、低GI(グリセミックインデックス)の食品を選ぶ。
発酵食品:腸内環境を整えるために、ヨーグルトや納豆などの発酵食品を取り入れる。
水分補給:朝起きたらまず一杯の水を飲んで、体内の水分を補給する。
生活習慣から自律神経を整える方法
ここからは、自律神経を整える方法をご紹介します。
運動に関する対策
涼しい朝夕に散歩やウォーキングすることで、ストレス解消が期待できます。特にヨガは自律神経を整える効果があり、ポーズだけでなく呼吸法も重要です。「ネコのポーズ」「チャイルドポーズ」など、初心者でも実践できるポーズがあります。
入浴に関する対策
夏はシャワーだけの方もいるかもしれませんが、湯舟にゆっくりつかることで、交感神経から副交感神経への切り替えがスムーズになります。40度程度のお湯に10分程度つかるのがベストで、お風呂上がりに水を一杯飲むと効果が高まります。
その他の対策
自律神経に関するツボを押したり、アロマテラピーを活用したり、好きな音楽を聴いてリラックスするなど、さまざまな方法があります。ただし、ツボ押しやアロマテラピーはやり方や使用するアロマによって逆効果となる可能性もあるため、専門知識を持つ方に相談したり、体験講座を受けたりしてから実践すると良いでしょう。
参照:サーラ くらしときめきアカデミー 体験講座
SALAのカルチャースクール・くらしときめきアカデミー (sala-academy.jp)
自律神経とヨガの素敵な関係
ヨガの優雅なポーズと心地よい呼吸法が、自律神経のバランスをととのえることに役立つと言われています。ストレスから解放され、心もからだもリラックスできるなんて素敵ですね。
自律神経を整えるヨガポーズ
背中を伸ばして美姿勢=背骨や肩周りをほぐすポーズで、自律神経の乱れが整います。キャット&カウ、コブラのポーズなど。
朝と夜の特別な時間には=朝は元気になるポーズ、夜はゆっくり休むポーズがおすすめです。三日月のポーズで朝を迎え、合蹠(がっせき)のポーズで夜を過ごしましょう。
自分だけのお気に入りポーズを=キャット&カウ、長座前屈のポーズ、合蹠前屈のポーズ、三日月のポーズ、三角のポーズなど、自分に合ったポーズを見つけることが、継続のポイント。
自律神経を整えるヨガの呼吸法
心地よい腹式呼吸=鼻からゆっくり吸って、鼻からゆっくり吐くだけ。これだけで副交感神経が優位になり、リラックスできます。
片鼻呼吸法で心をととのえる=左右の鼻孔で交互に呼吸する方法。ちょっと変わった方法ですが、気持ちを落ち着かせる効果があります。
まとめ
いかがでしたか。今回ご紹介した自律神経を整える方法は、ちょっとした心がけで始められるものばかりですよね。疲れたからだに優しく、心地よい毎日への第一歩として、ぜひトライしてみてください。
夏場に失われがちな水分をしっかり摂ること、朝日を浴びることなど、日常生活の中でできることがたくさんあります。適度な運動もおすすめです。特にヨガやピラティスは、自宅で気軽に始められるので、習慣づけやすいかもしれませんね。
サーラの「くらしときめきアカデミー」では、自律神経を整えるためのヨガ、ピラティスなどの講座が多数開講されています。身につけた技術はご自宅でも実践できるので、自分のペースで楽しめます。気になる講座を見つけたら、ぜひお問い合わせください。体験講座も開催中です!
自律神経の乱れは、現代人にとって避けられない問題かもしれませんが、少しの工夫と心がけで改善することが可能です。自分に合った方法を見つけ、心地よい毎日を迎えるためのステップを踏み出しましょう。健康で笑顔溢れる毎日が、あなたを待っています。
■監修_サーラエナジー/アカデミー担当者
WRITER PROFILE
書こ音(かこね)ライティング 森美香
元地方新聞社報道記者。
企業事務、医療事務、 英会話インストラクター など、さまざまな職種を経験。 記者を経て、現在は、自分史・社史関連、 行政、 観光協会、 企業、 雑誌などでフリーライターとして活動中。
一般社団法人自分史活用推進委員会認定・自分史活用アド バイザー。