〜子どもの習い事〜 英語教育はいつから?身につくコツとは。
一般的に「英語は早いうちから始めた方がいい」と言われますが、実際はいつから始めるのが効果的なのでしょうか。また、お子さまに英語を習わせたいけれど、習い事としてどんな選択肢があるのか迷っているパパママも多いのではないでしょうか。
この記事では、幼児期から小学生にかけての英語・英会話教育の有効性と、子どもが英語を身につけるコツについて解説します。イマドキの子ども英語事情もお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
パパママ世代とはここが違う?イマドキ小学生の英語教育事情を解説しつつ、英語インストラクターの立場から英語が身につくコツをご紹介します。
目次
小学校で外国語(英語)授業が開始
学習指導要領の改訂によって、2020年度から小学校3・4年生で「外国語活動」が、小学校5・6年生では教科としての「外国語(英語)」が導入されました。それまでは、5・6年生で行われていた「外国語活動」が3・4年生に前倒しされた形です。
それから4年がたち、2024年度は教科書が改訂され、デジタル教科書への移行も始まりました。ここ数年で、英語教育は大きく変わりました。子どものパパママ世代にとっては当たり前だった、「英語の授業は中学から」という時代はもう過去のものです。さて、この変化にパパママはついていけているでしょうか。「小学校のうちの英語は中学校で学ぶための準備段階」と考えている方もまだまだ多いのでは?
3・4年生の「外国語活動」は英語に慣れ親しむことを目指すのに対し、5・6年生の教科としての「外国語(英語)」は英語力の目標への到達度によって、国語や算数といった教科と同じように成績がつきます。小学校の英語学習は準備期間ではありません。パパママ世代が中学1年生で立ったスタートラインに、子どもたちは小学校5年生で立っているということを、親も理解することが大切です。
中学1年生の時点では、すでに小学校で触れた単語や文は聞く・話すことができ、アルファベットの大文字・小文字が書ける前提で授業が始まるのです。ただし、本格的な文法は小学英語では取組みません。高学年になると、段階的に「英語を読むこと」「英語を書くこと」が加わってはきますが、重点的に取り組まれるのは「英語を話すこと」「英語を聞くこと」。この点においても、パパママ世代が経験した、はじめから文法ありきの英語教育とは異なっているため、親にとっては、子どもの小学英語が教科としてスタートを切っているという認識が薄くなりがちです。そのため、「小学校のうちはまだ英語の勉強という感じではないのだな」と勘違いをしがちです。
英語はいつから習うのが良い?
脳科学の専門家などによれば、言語習得に最適な時期は「臨界期」と呼ばれる幼児期だと言われています。この時期に外国語に触れることで、ネイティブに近い発音やリスニング力が身につきやすくなります。ただし、臨界期を過ぎても、工夫次第で十分に英語力を伸ばすことができるので、焦る必要はありません。
幼児期から英語に触れさせるなら、遊び感覚で英語に親しむことが大切。歌やゲームを通して自然と英語を吸収できる環境を作ってあげましょう。
小学生になったら、読み書きも取り入れながら、より本格的に学習をスタートするのがおすすめです。一方で、「教育」の観点では、それほど早い段階で取組む必要はないという意見もあります。
英語学習で大切なのは、いつから学ぶかではなく、その年齢に合った学び方を知ることや、学んでどうするのかに着目することのようです。
子どもが英語・英会話を習い事にするメリット・デメリット
メリット
◇英語に対する抵抗感が減る◇
●幼少期から英語に触れることで、英語を外国語ではなく身近なコミュニケーションツールとして捉えられるようになります。
●ネイティブスピーカーとの交流を通じて、英語を話すことへの心理的ハードルが下がります。
◇周囲と比べて「得意だ」と感じることで自己肯定感が高くなる◇
●英語を話せるようになることで、友達や周りの人と比べて「自分は英語ができる」という自信を持てるようになります。
●その自信が他の学習や活動にも好影響を与え、全体的な自己肯定感の向上につながります。
◇英語をきっかけに世界の文化などに興味を広げやすい◇
●英語学習を通じて、外国の文化や習慣に触れる機会が増えます。
●言語だけでなく、世界の多様性を知ることで、グローバルな視野を持つことができます。
●将来的に国際的なキャリアを目指すきっかけになることも。
◇ 論理的思考力やコミュニケーション能力の向上◇
●英語学習では、文法構造の理解や文章の組み立てが必要とされるため、論理的思考力が養われます。
●英会話の練習では、自分の意見を伝えたり相手の意見を聞いたりする機会が多くあるため、コミュニケーション能力の向上にもつながります。
◇将来のキャリアの選択肢が広がる◇
●グローバル化が進む現代社会では、英語力は就職や転職の際の大きなアドバンテージになります。
●子どもの頃から英語学習に取り組むことで、将来のキャリアの選択肢が大きく広がります。
デメリット
◇費用がかかる◇
●英会話教室や英語塾に通わせると、授業料や教材費などの経済的負担が発生します。
●オンライン英会話レッスンなど、比較的安価な選択肢もありますが、それでも一定の費用は必要です。
◇親が主導だと子どもに苦手意識が生まれることも◇
●子ども自身の興味・関心よりも親の意向が優先されると、英語学習が「やらされている」ものだと感じてしまう可能性があります。
●無理強いは逆効果で、英語嫌いや苦手意識を生んでしまうリスクがあります。
◇宿題が負担、時間がない◇
●英語の習い事では、宿題や課題が出されることが多いです。
●学校の勉強や他の習い事と両立させるのが大変だと感じる子どもも少なくありません。
●子どものペースを尊重し、無理のない範囲で取り組むことが大切です。
◇週1回の授業だけでは英語はなかなか身につかない◇
●英語力を本当に伸ばすためには、継続的な学習が不可欠です。
●週1回の授業だけでは、学んだことを定着させるのが難しいでしょう。
●自宅での予習・復習や、日常的に英語に触れる機会を作ることが大切ですが、そのためには親御さんのサポートが欠かせません。
子どもが英語・英会話を習い事にする際は、メリット・デメリットをよく理解した上で、子どもの興味・関心や家庭の事情に合わせて判断することが大切だと言えます。子ども主体の学びを心がけ、無理のないペースで長く続けられる環境作りを目指しましょう。
英会話インストラクターが教える「英語が身につくコツ」
筆者は英会話インストラクターの経験がありますが、「英語が身につくコツ」として、次のようなものがあります。
●言葉は生きた文脈の中から学ぶ
赤ちゃんが母国語を覚えるように、意味のある楽しい会話の中で英語の言葉を体験的に学ぶのが自然で効果的。単語を単独で暗記するのではなく、文脈の中で言葉の意味を捉えさせましょう。
●英語らしい発音・リズム・イントネーションを丸ごと習得
単語だけでなく、英文特有の音調やリズムを文全体で習得することが大切。年齢が小さいうちから英語らしい発音に慣れ親しむことで、恥ずかしがらずに表現できるようになります。
●読み書きでは音とつづりの関係性を理解
フォニックスを用いて、英語の音とスペル(つづり)の関係性をしっかり学びます。規則性を理解することで、初見の英単語でも発音できるようになり、英語学習への自信がつきます。
●語彙力を高めることでコミュニケーションが豊かに
英単語の数を増やすことで、より豊かなコミュニケーションが可能に。絵本や図鑑などで楽しみながら語彙を増やすのもよいでしょう。コミュニケーションの手段として英語を捉えることが大切です。
●英語を使う明確な目的意識を持つ
英語学習自体が目的になるのではなく、英語でコミュニケーションを取りたい、好きな本を読みたいなど、英語を使う明確な目的を持つことで、学習意欲が高まります。
まずは、文法の暗記よりも生きた文脈の中で英語に親しみ、英語らしい表現をたくさん耳にすることが重要ですね。年齢が小さいうちから英語の音やリズムに触れ、コミュニケーションの手段として英語を学ぶ意識を育てていくことが、「使える英語力」の習得につながると言えそうです。
まとめ
くらしときめきアカデミーでは、乳幼児向け、小学生向けなど、それぞれの年齢に合った英語に触れられる講座をご用意しています。また、「子どもだけじゃない。自分も英語学習をもう一度」と、親世代や祖父母世代が英語を学び直せる、大人向け英会話講座もあります。学生時代の暗記中心の英語ではなく、子どもや孫と一緒に楽しむための英語の学習は、きっと新鮮でやりがいがあるに違いありません!
講座の雰囲気を体験できる「体験講座」もあります。英語に触れるファーストステップとして、専門の英会話教室や英語塾よりも気軽に臨むことができるかもしれません。
まずは各教室にお問い合せ下さい。
お問合せ:くらしときめきアカデミー
https://www.sala-academy.jp
■監修_サーラエナジー/アカデミー担当者
WRITER PROFILE
書こ音(かこね)ライティング 森美香
元地方新聞社報道記者。
企業事務、医療事務、 英会話インストラクター など、さまざまな職種を経験。 記者を経て、現在は、自分史・社史関連、 行政、 観光協会、 企業、 雑誌などでフリーライターとして活動中。
一般社団法人自分史活用推進委員会認定・自分史活用アド バイザー。