地震や台風に備えた家庭での災害対策!エネファームの魅力を徹底解説
日本は地震や台風といった自然災害が多いため、いつ起こるか分からない自然災害への備えが求められています。
そこで、自宅でガスから電気を生み出す「エネファーム」というシステムが注目されています。導入することで自家発電を行えるようになり、停電時でもライフラインを維持できるため、防災の観点で非常に心強い味方となります。
防災に役立つだけでなく、省エネなどのメリットも紹介します。
目次
エネファームの基本情報と仕組み
エネファームとは?
エネファームとは、自宅でガスを使って電気をつくり、その際に生まれる出る熱を利用してお湯を沸かせる優れものです。LPガス(プロパンガス)でも都市ガスでも可能です。
自宅で使う電力を自給自足するため、停電時でも電力を確保できます。
また、暖房設備につなげることで床暖房や浴室暖房乾燥機も利用でき、冬場は快適な暮らしやヒートショック対策にも有効です。
エネファームは2009年に販売が開始され、2024年には累計販売台数が50万台を突破しました。新築や給湯器の買い替え時に導入する家庭が増えています。
構造と動作の仕組み
エネファームは電力を供給する発電部と、熱を供給する熱源機で構成されます。
発電部ではガスと酸素の化学反応で電力を生む燃料電池があり、この時に生まれる熱が家庭の給湯や暖房に使われます。
発電と熱源機の2つの機能が1つになっていることで、エネルギーを有効活用でき、省エネルギーにもつながります。
ただ、ガス供給が停止したり、システム自体にトラブルが発生した場合は発電できなくなるので注意が必要です。
設置に必要なスペース
エネファームは一般的なガス給湯器よりも本体が大きいため、設置にはスペースが必要です。一般的には幅3メートル、奥行き1・5メートルあればいいとされています。
ユニットを分離して設置できるため、狭いスペースや障害物がある場合でも柔軟な設置が可能です。
導入コストと補助金
エネファームの導入コストは、従来の給湯器と比べると高額です。
システムの種類や規模、設置場所で変わりますが、一般的には100万~200万円程度とされています。これには、エネファーム本体の価格や設置工事費、保守・点検費用などが含まれます。
また、CO2削減という環境保全に寄与するエネファームには、助成金や補助金制度があります。
日本は、2030年までに「CO2排出量を(2013年比で)46%削減する」と世界に宣言していることからも、国が率先しては環境性の高いエネファームの普及拡大を図っています。独自の補助・優遇制度を持つ自治体もあります。
高額な初期投資がネックになりがちですが、長期的にみればランニングコストを抑えることで有益な投資となりますし、助成金や補助金を利用すれば初期投資を軽減できます。
エネファームの強み
エネファームを取り入れることで、さまざまなメリットが期待できます。
天候に左右されない
エネファームの一番の強みは、天気に関係なく発電できることでしょう。
太陽光発電では雨や曇りの日に発電量が少なくなってしまいますが、エネファームはガスで電気をつくるため、天候を心配する必要はありません。
家計と環境に優しい
エネファームはガスで電気を作るため、電力会社からの購入電力を削減する効果があります。同時に、ガス給湯暖房機使用の住宅と比較して、CO2排出量を年間約2トン削減できます。給湯器をエネファームに変えることで年間約50%のCO2を削減できます。
ちなみに国内の大半の電気を生み出している火力発電は、製造時に発生する大量の熱の約6割を「廃熱」として海や大気中に捨てられており、電線を通して家庭に届くまでの送電ロスで約60%が無駄になっています。
それに比べて、エネファームは発電時の熱を有効活用できる上に、電気も発電してすぐに使えるので、ムダがなく地球に優しいと言えますね。
再生可能エネルギーとの併用
太陽光発電を導入している家庭にはメリットがあります。太陽光とエネファームとのダブル発電にすると、家庭で使用する電気のより多くを自家発電でまかなえるようになり、光熱費がおトクになります。
また、エネファームで作った電気を優先的に使用するため、太陽光発電で作った電気をより多く売電することができるようになります。
災害対策として導入する理由
自宅で電気と温水を作り出すエネファームは自然災害時における緊急電源として役立ちます。燃料効率が良いため、燃料が手に入りにくい災害時でも心強い存在です。
災害時の安心感
災害でライフラインが停止した際、物流機能が回復するのに7日間程度を要するとされています。家庭では7日間を乗り切るだけの準備が必要と言われていますが、そんなときにはエネファームが心強い味方となります。
非常用電源として利用
エネファームがあれば、停電になっても通信機器の充電や照明などに使う電気を確保できるうえに、シャワーなどのお湯も使えます。最大使用電力まで停電時専用コンセントから電気を利用できるため、情報収集や家族・友人の安否確認には欠かせないスマートフォンのバッテリーが切れる心配はありません。ガスと水道が使える状態であれば、お風呂にも入れますし、冬場は温かい飲み物や食事も確保できます。
また、ガスが停止した場合でも、復旧するまで「ヒーター給湯機能」でお湯を沸かし、貯湯タンクにお湯を貯められるので、電気や水道が使える状態であれば入浴が可能です。
停電時の自立運転機能
停電が起きた際にエネファームが発電を行い、専用コンセントにつなぐことでテレビや照明をつけたり、通信機器の充電を行うことができます。台風接近時などに想定される停電時には大きな役割を果たしてくれます。
また、最長8日間(約192時間)の発電が可能なため、大地震などでライフラインの寸断が長期に渡る場合でも安心です。
導入時の注意点やサービス
設置前のチェックリスト
一般的にエネファームはエネルギーコスト削減を望むご家庭や、環境に配慮した生活を希望する方、防災を重視する方に有用です。
ただ、すべての家庭に適しているわけではありません。
以下にエネファームをおススメできるご家庭を並べたチェックリストを掲載します。
□家族が多く、電気をたくさん使っている。
□在宅ワークやペットがいることで、1日中エアコンをつけている。
□防災に興味があり、災害に強い家にしたい。
□給湯器を10年以上使い続けており、買い替えを検討している。
□ガス・電気料金の割引が適用される地域に住んでいる。
特に給湯器は年数の経過と共にお湯を作る効率が低下し、修理部品も10年を目安に製造されなくなってきます。給湯器が壊れてお風呂に入れないことがないよう、壊れる前に買い替えを検討しましょう。
メンテナンスとサポート
サーラエナジーでは、「エネファームtype S」には10年間安心のフルメンテナンスサポートサービス(有料)があります。万が一の故障発生時には修理費用を無償で対応します。
また、スマートフォンと連携することで外出先からの遠隔操作が可能となり、ご家族の帰宅のお知らせなどが届く「ツナガルスイッチ」という便利な機能も追加できます。
参照:サーラエナジー エネファームtype S
さいごに
私たちは災害大国に住んでいます。この夏は南海トラフ地震の発生確率が普段よりも高まり、国民の防災意識がより高まりました。
もしもの災害時、自宅で身の安全が確保されるのであれば、ほとんどの方が避難所へは行かず、在宅避難を選びたいはずです。そんな時こそ、エネファームは力を発揮してくれます。
ただ、エネファームは初期費用が高いうえに、実際に導入しておトクになるのかどうかが不安な部分もありますよね。
そこで、サーラエナジーでは導入後のランニングコストが算出できる無料シミュレーションを行っています。シミュレーションでは現在の電気代やガス代から、エネファーム導入後にどれぐらいおトクになるのかを総合的に判断することができます。
エネファームのご相談はこちらまで→サーラプラザhttps://www.salaplaza365.jp
■監修_サーラエナジー/エネルギー事業、暮らし事業担当者
WRITER PROFILE
由本 裕貴
1983年3月20日、愛知県豊川市生まれ。
御津高校、愛知大学を経て、2005年に日刊スポーツ新聞社入社。プロ野球やサッカー日本代表を担当し、2014年に東愛知新聞社へ転職。2021年からフリーに転向し、翌年から東日新聞ライターとして東三河のニュースや話題を追っている他、スポーツマガジンやオカルト雑誌などでも執筆。豊川商工会議所発行「メセナ」の校正も請け負う。著書に「実は殺ってないんです 豊川市幼児殺害事件」「東三河と戦争 語り継ぐ歴史の痕跡」「訪れたい 東三河の駅」がある。
家族は妻と長男。趣味はスポーツ観戦、都市伝説の探求。