米粉と小麦粉の違いは?米粉の特徴と失敗しないポイント

米粉と小麦粉の違いは?米粉の特徴と失敗しないポイント

最近話題の“米粉”。SALAのカルチャースクール『くらしときめきアカデミー』でも、米粉を使ったパンやスイーツの講座は毎回すぐに満席になるほどの人気ぶりです。ではなぜ今、米粉が注目されているのでしょうか。「興味はあるけれど、初心者でも上手に扱えるのか不安…」という方も多いはず。

今回のコラムでは、そんな米粉初心者に向けて、魅力や活用法など“米粉のあれこれ”についてご紹介します。

くらしときめきアカデミー

米粉と小麦粉の違いとは?

パンやお菓子のレシピを調べていると、米粉を使用したものを見かけることって多いですよね。お米を細かく砕いてつくられている米粉は、お米独特のモチモチした食感が大きな特徴です。一般的に使われている小麦粉との主な違いは何でしょうか。

【米粉と小麦粉の違い①】グルテンを含んでいるか

小麦粉と米粉の一番大きな違いは、「グルテン」が含まれているか否かです。小麦粉にはグルテンが含まれ、米粉には含まれていません。グルテンとは、小麦粉に含まれるグルテニンとグリアジンという2つのタンパク質と水が結びついてできる物質で、パンの弾性や粘性を高め、独特の食感をつくりだしています。

小麦の美味しさに欠かせないグルテンですが、体内で消化されにくい特徴があり、小麦アレルギーをはじめとする食物アレルギーの原因になってしまうことも。近年ではあえてグルテンを除去したグルテンフリーの食事を望む方も増えており、グルテンが含まれていない米粉が注目を浴びています。

【米粉と小麦粉の違い②】アミノ酸含有量の差

米粉はアミノ酸含有量が多く、タンパク質の質を評価する指標「アミノ酸スコア」では、米粉65に対して小麦粉は50前後。100に近いほど良質なタンパク質と言われており、米粉は小麦よりも効率的にタンパク質を補給できることがわかります。

【米粉と小麦粉の違い③】油の吸収率

米粉は小麦粉よりも油の吸収率が低い特徴があります。鶏もも肉を揚げたときの油吸収率は小麦粉38%に対して米粉21%。そのため揚げ物につかうと、米粉のほうがヘルシーに仕上がります。

小麦粉と比べた米粉のメリットは?

小麦と米粉の大きな違いがわかりましたが、米粉を利用するメリットは具体的に何が挙げられるでしょうか。

米粉は、ダイエットをサポートしてくれる

油の吸収率が低いため、揚げ物でも低カロリーに仕上げられる米粉は、ダイエットにも向いています。また、お米からできている米粉はお米自体の甘みがあるため、料理やお菓子に使う際も砂糖控えめにつくることもできるでしょう。

また米粉パンは、水分含量が高いため、小麦粉パンに比べて腹持ちがよいと言われています。さらにもっちりとした食感で咀嚼回数が増え、満腹感を感じやすいといったところも、ダイエット中の方に向いていると言えるでしょう。

ダイエット

米粉は、小麦アレルギーの方でも安心して食べられる

グルテンが含まれていない米粉は、小麦粉とは違い、グルテン・小麦アレルギーの方でも安心して食べることができます。小麦アレルギーの主な症状は、蕁麻疹、かゆみ、発疹、腹痛、下痢、嘔吐、鼻詰まり、頭痛、疲労感など多岐にわたります。

子どものころは大丈夫でも大人になって発症する方も多く、大人の場合、小麦アレルギーであることに気づかず長期間体調不良に悩まされている方も。そのような方は一度小麦の摂取をやめてみるのもよいですね。そして病院で検査をしてみましょう。

米粉はダマになりにくいので料理に使いやすい

小麦粉パンに比べて粒子が細かい米粉は、料理に使う際にふるいにかける必要がなくサラサラしています。さらに水に溶かしたときもダマになりにくい習性があり、料理に使いやすい便利な食材と言えるでしょう。特にグラタンやシチューに欠かせないホワイトソースは、ダマになりにくい米粉でつくると上手に出来上がりますよ。

米粉料理で失敗しないためのポイント

メリットがたくさんある米粉ですが、米粉を使ったパンやお菓子づくりは、初心者にはちょっぴりハードルが高いと感じることも。焼いてもうまく膨らまなかったり、お餅のようになってしまったなどの失敗談もある米粉ですが、事前に失敗しないコツを覚えて意識しておくだけで、初心者でも成功しやすくなります。

米粉の種類を正しく選ぶ

米粉は、「うるち米」「もち米」を原料にするもので分けられ、さらに粒度による分類があります。このお米の種類や製粉方法で特性も異なるため、料理に合う米粉を選ぶ必要があります

パンをつくりたい場合は、製パン用米粉を選びます。粒子が細かくデンプン損傷率が低いため、よく膨らみ、食感がしっかりしているのが特徴です。また、加工時の粘りを抑えるでんぷん「アミロース」含有量が高めのものが製パンに向いています。

お菓子には製菓用米粉が最適。製パン用よりも更に粒子が細かく、スポンジケーキなどふわっと軽さを出したいお菓子にピッタリ。用途に合わせて、米粉を選びましょう。

米粉

水の温度を正確に測る

米粉パンの場合、パン生地をつくるときの水の温度が重要です。この水の適正温度は季節によっても大きく変わり、暑い夏場は低め、寒い冬場は温かめの水を使います。目安としては

夏場は20〜25℃、冬場30〜35℃。イースト菌がしっかり発酵できるでしょう。

米粉はしっかりと混ぜる

米粉は、しっかりと混ぜていないと膨らみが悪くなります。一般的にグルテンを含んでいる小麦粉は、混ぜすぎるとグルテンにより生地が固くなってしまいます。しかしグルテンを含まない米粉はたくさん混ぜても大丈夫。生地にとろみが付くまでしっかりと混ぜ込みましょう。

米粉パンづくりに必要なものを揃えよう

米粉初心者がまずつくってみたい米粉料理と言えば、米粉パンでしょう。でも最初はなにを揃えればよいのか、わかりませんよね。

米粉パンづくりに必要な道具

まず大切なのがパンを焼くためのオーブンです。

そしてその他に、米粉パンづくりに欠かせないスタートグッズをご紹介します。

ボウル

米粉と水や油を混ぜる際に必須となるボウル。粉がこぼれないように深型のものを選ぶとよいでしょう。プラスチック製のものなど100円ショップでも手に入りますが、長く使うなら耐熱強化ガラス製がオススメ。電子レンジやオーブンも使えて衛生的です。ある程度重さがあるので、材料を混ぜ合わせるときに安定するのもうれしいポイント。

ヘラ

米粉に水や油を加えて混ぜるときに必須となるヘラ。特に耐熱性の高いシリコン製のゴムベラは、加熱しながらも使うことができます。選ぶ際は、弾力があって適度にしなるものを選ぶと、ボウルのカーブに沿って力を入れて上手に混ぜることができます。継ぎ目のない一体型のゴムベラは、汚れが溜まりにくいため衛生的。さらに折れにくく耐久性が高いでしょう。

スケッパー

生地を切り分けたり集めたり成形するのに便利なスケッパー。表面にエンボス加工されているものは、生地などがくっつきにくく、洗いやすいです。ステンレス製のものは切れ味がよく、やわらかいパン生地を切り分けるのに便利。弾力性のあるシリコン製は、ボウルの底についたものまできれいに集めることができます。プラスチック製のものはお安く手に入り、程よい硬さで軽くて使いやすいですが、熱には弱いので注意が必要です。

計量器(スケール)

米粉パンは、少しの量の違いで発酵や膨らみに大きく影響してしまいます。そのため、0.1g単位で測れるデジタルスケールがオススメです。電池がボタン電池ではなく単4乾電池のものを選べば、電池交換も簡単。さらに防水の計量器なら、生地や液体をこぼしても安心で、丸洗いできるのもうれしいですね。

計量カップ

水分を計量するのに必要なのが計量カップ。200ml測れるもので、注ぎ口があるものを選びましょう。

米粉パンづくりに必要な材料

米粉パンづくりに必要な材料はとてもシンプルです。すでに家庭にあるものも多いと思いますが、以下のものを準備します。

米粉

パンの場合、粒子が細かくデンプン損傷率が低い製パン用の米粉を選びます。

イースト

発酵を促すイーストを使うことで、米粉生地が膨らみやすくなります。好みのイーストを使いましょう。

砂糖

イーストの栄養にもなる砂糖は、単にパンに甘みをつけるだけでなく発酵を手助けしてくれます。

パンの風味や甘みを引き立ててくれて、味も引き締まります。

小麦粉に比べて吸水性が低い米粉ですが、油を入れることで水分を保持し、やわらかさを出してくれます。焼くときも表面に油を塗ることで、乾燥を防ぎきれいに焼き上げることができます。

小麦粉と米粉の違いを理解して、米粉料理に挑戦してみよう!

小麦粉にない魅力が満載の米粉の特徴や失敗しないためのポイントを知って、米粉料理により興味を持った方も多いでしょう。とはいえ、「初めてなのにひとりでつくるのは自信がない…」という方もいるはず。そんな方には、SALAのカルチャースクール『くらしときめきアカデミー』の料理講座がオススメです。米粉をつかったパンやスイーツの少人数制の教室もあり、米粉のプロの先生が丁寧に、美味しくつくるコツを伝授してくれます

この機会に、グルテンフリーで安心して食べられる米粉料理に挑戦してみませんか?

くらしときめきアカデミー

■監修_サーラエナジー/アカデミー担当者

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WRITER PROFILE

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ライター歴15年。グローバルな視野と高いリサーチ能力、幅広い業界知識を併せ持つ行動派ライターとして、IT・住宅・金融・保険・教育を中心にライティングや取材を行う。得意のIT知識を活かしてホームページ制作も請け負っている。
女性ライターチーム「mamhive(マムハイブ)」に所属。

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