お風呂で解消!頑固な肩こり
「肩が重くてつらい」「ひどいときは頭痛、さらには吐き気まで…」そんな肩こりの悩み、抱えていませんか?
デスクワークやスマートフォンの使いすぎで、多くの現代人が肩こりに悩まされています。かくいう私もその一人。肩こりが日常的になっています。
そんな私が解消のためにいろいろ試してわかったのは、最も効果的な方法はゆったりとしたお風呂時間だということ。
そこで今回は「肩こり解消とお風呂」をテーマに、毎日の入浴で肩こりを和らげる効果的な方法をご紹介します。

目次
頑固な肩こりの原因を知ろう
肩こりとは?
肩こりの正体は、首の後ろから肩、そして背中にかけて広がる筋肉(特に僧帽筋や肩甲挙筋という大きな筋肉たち)が、緊張して硬くなってしまうことです。
筋肉がギュッと硬くなると、その中を通っている血管が圧迫されてしまいます。すると、血液の流れ、つまり血行が悪くなってしまうんです。
血液は、身体に必要な栄養を運ぶだけでなく、老廃物を回収するお掃除役でもあります。血行が滞ると、疲労物質である老廃物が筋肉内にどんどん溜まり、これがさらに筋肉の緊張を悪化させ、鈍い痛みやだるさを引き起こします。
これが肩こりの「負のスパイラル」。放っておくと、頭痛や吐き気、めまいといった症状に発展することもあるので要注意です。
肩こりのおもな原因
- 長時間のデスクワークやスマホ操作(姿勢の悪化)
現代女性の肩こりで圧倒的に多い原因が「姿勢の崩れ」。デスクワークやスマホを見ている時間が長いと、首や肩へ大きな負担をかけてしまうんです。猫背やストレートネックは、慢性的な肩こりへまっしぐらです。

- 血行不良と冷え
血の巡りが悪くなることは、肩こりの悪循環を生む直接的な引き金。筋肉の緊張で血管が圧迫されるだけでなく、「冷え」も血行不良を招く大きな敵です。体が冷えると血管がキュッと収縮し、特に肩周りや首周りは血流が滞りやすい厄介な部分。血流が悪い状態が続くと、筋肉に酸素や栄養素が届かず、疲労物質も溜まりっぱなし。結果、筋肉はさらに硬くなって、頑固な「こり」へと進行してしまいます。
- 眼精疲労(目の疲れ)
「目の疲れ」と「肩こり」、一見バラバラに思えますが、実はとっても深い関係があるんです。目とつながる神経や筋肉は、首の後ろを通る自律神経と密接に連携しているため。パソコンやスマホの画面を長時間見続けると、目だけじゃなく、首や肩の筋肉も一緒にこわばってしまいます。デジタル機器と向き合う時間が長い現代だからこそ、気をつけたいポイントです。
- 運動不足による筋力低下
「運動不足と肩こりって関係あるの?」と思うかもしれませんが、実は大アリ!きれいな姿勢を保つには、背中や体幹の筋肉がしっかり働いてくれることが必要。運動不足でこれらの筋肉が衰えると、姿勢が崩れやすくなって、首や肩に余計な負担がかかります。さらに、運動は全身の血流を促すポンプの役割も担っているため、運動量が減ると血の巡りが悪くなり、老廃物が溜まりやすい体質に。
- 精神的なストレスと自律神経の乱れ
肩こりは身体的な問題だけでなく、心のストレスにも大きく左右されます。強いストレスを感じると、体は無意識のうちに全身の筋肉をギュッと緊張させてしまいます。特に首や肩周りは緊張しやすく、老廃物も溜まりやすい部分。この状態が長く続くと、自律神経のバランスが乱れて、血行調節もうまくいかなくなり、慢性的な肩こりや頭痛を引き起こすことに。心も体も、ほぐしてあげることが大切ですね。
肩こりには入浴が効果的、は本当?
はい、本当です!
入浴は肩こりにとても効果的。お風呂に入ることで体が温まり、血のめぐりが良くなって、固まった筋肉はゆるみやすくなります。
そもそも肩こりの多くは、同じ姿勢を長く続けることによって筋肉が緊張し、血流が悪くなることが原因です。血流が滞ると、筋肉の中に疲労物質がたまり、痛みや重だるさを感じやすくなります。
そんなとき、ぬるめのお湯につかるだけで、体全体の血流が改善し、酸素や栄養が筋肉に届きやすくなります。さらに、温まることで副交感神経が優位になり、心も体もリラックス。これが肩まわりの力みを自然にほどき、こりの悪循環を断ち切る助けになります。「入浴=リセットタイム」と考えて、毎日少しの時間でも湯船につかる習慣をつけると、肩こりの軽減だけでなく、睡眠の質アップにもつながります。

お風呂でできる。温めと血行促進の3選
全身浴で血行促進!「40℃・15分」のゴールデンルール
肩こり解消の第一歩は、身体を芯からじんわり温めて血行を良くすること。忙しいとついシャワーで済ませてしまいがちですが、ぜひ湯船にお湯をためて、ゆったり全身浴を楽しんでみてください。
- 湯温はぬるめの40℃前後が理想的
38℃~40℃くらいのぬるめのお湯なら、リラックスモードのスイッチが入りやすくなります。日中ガチガチに緊張していた筋肉もふんわり緩んで、血の巡りがスムーズに。逆に42℃以上の熱いお湯は身体が交感神経が優位になり、かえって筋肉が張ることもあるので要注意です。
- 肩までしっかり浸かる「全身浴」がおすすめ
肩までお湯に浸かると、じんわりとした温もりが全身を包み込んでくれます。さらに、水圧が程よくかかることで血流が促され、溜まっていた老廃物も流れやすくなるんです。
- 入浴時間は10分~20分くらいがちょうどいい
身体の芯まで温まるには、最低10分、長くても15分くらいを目安にしましょう。「もっと長く入りたい!」という気持ちもわかりますが、無理な長湯は疲れの元。心地よさを感じるくらいがベストです。
熱めシャワー&ぬるま湯で流す「温冷交代浴」
いつもの入浴にひと工夫加えて、もっと効果的に血行を良くしたい!そんなときは、温冷の刺激やシャワーの力を借りてみませんか?
- お湯の中で簡単ストレッチ
身体が温まって筋肉が柔らかくなっているお風呂の中は、ストレッチの絶好のタイミング。肩をゆっくり上げ下げしたり、ぐるぐると大きく回してみたり。肩甲骨を動かすことを意識すると、さらにほぐれやすくなりますよ。
- 熱めシャワーでこりを直撃
40℃~42℃くらいの少し熱めのシャワーを、痛気持ちいいくらいの強さで肩や首の付け根にあててみてください。ピンポイントで温めることで、固まっていた部分がほぐれやすくなります。

- 温冷交代浴にチャレンジ
40℃くらいのお湯に数分浸かったら、30℃くらいのぬるま湯(または冷たいシャワー)を手足にサッとかける。これを何回か繰り返すと、血管がキュッと締まったり広がったりして、血行が一気に良くなります。ちょっと勇気がいりますが、慣れるとクセになるかも!最後は必ず温かいお湯で終わるのがポイントです。
(心臓や血圧に不安がある方、高齢の方は控えめに)
アロマと入浴剤で「リラックス効果」をプラス
お風呂の温もりに加えて、心までほぐれる工夫をすれば、ストレスからくる肩こりにもアプローチできます。
- 炭酸ガス系入浴剤で血行をアップ
シュワシュワの炭酸ガス入浴剤は、血管を広げて血の巡りを良くしてくれる優れもの。お湯の色や香りも楽しめて、バスタイムが特別な時間になりますよ。
- アロマの香りで心も身体もリラックス
ラベンダーやユーカリ、カモミールなど、好きな香りのアロマオイルや入浴剤を選んでみて。香りから伝わるリラックス効果は、自律神経に優しく働きかけて、ストレスでこわばった筋肉をふんわりほぐしてくれます。
- 湯冷めしない工夫で効果長持ち
湯冷めを防ぐには、入浴後すぐに水分を拭き取り、体を冷やさないこと。寒い季節は浴室や脱衣所をあらかじめ温めておくと、ヒートショック予防にもなります。
その他の解消法
お風呂でのケアに加えて、日常生活でできる肩こり対策をご紹介。
すぐできる!デスクでの簡単ケア
手の親指と人差し指の間にある「合谷(ごうこく)」というツボを、反対の親指でやさしく押してみましょう。肩や首のこり、目の疲れを和らげるセルフケアとして知られています。さらに両手を肩に置き、肘で大きく円を描くように回すと、肩甲骨を背中から剥がすように動かせます。簡単なストレッチやツボ押しはこまめに。
食事で体の中から改善
サバやイワシ、アーモンドなどに含まれる栄養素が血行を促進し、肩こりになりにくい体づくりに役立ちます。豚肉のビタミンB1とネギのアリシンを一緒に摂ると疲労物質の蓄積を防げ、梅干しや柑橘類も効果的です。
姿勢と生活習慣を見直そう
パソコン画面は顔から50~70㎝離すと、首が前に出る姿勢を防げます。同じ姿勢を続けず、1時間に1回は立ち上がって軽く肩を回したり伸びをしたりして筋肉の緊張をリセットしましょう。また睡眠時、首のカーブを自然に保てる高さの枕を選ぶと肩への負担が減ります。さらにウォーキングなど無理なく続けられる有酸素運動で、全身の血行促進を図りましょう。
まとめ
在宅ワークやスマホ利用が日常となった現代において、肩こり解消の鍵は「特別な方法」ではなく、日々の「小さな積み重ね」にあります。そして、その最も手軽で効果的な場所こそが、ご自宅のお風呂です。
湯船に浸かって体を芯から温めることは、固まった筋肉をほぐし、血行を促すだけでなく、ストレスを和らげて睡眠の質を高める効果も期待できます。
ただし、入浴中は無理をせず、のぼせや脱水を防ぐために水分補給も忘れずに行いましょう。
快適な暮らしの基盤であるガスや給湯器、そしてリフォームなど、住まいに関するご相談は、お近くのサーラへお気軽に。
(サーラプラザ https://www.salaplaza365.jp/)

■監修_サーラエナジー/エネルギー事業、暮らし事業担当者
WRITER PROFILE
書こ音(かこね)ライティング 森 美香
元地方新聞社報道記者。
企業事務、医療事務、 英会話インストラクター など、さまざまな職種を経験。 記者を経て、現在は、自分史・社史関連、 行政、 観光協会、 企業、 雑誌などでフリーライターとして活動中。
一般社団法人自分史活用推進委員会認定・自分史活用アド バイザー。