空き家に火災保険は必要?加入の条件や注意点を解説!

空き家に火災保険は必要?加入の条件や注意点を解説!

今、日本では空き家がどんどん増え続けています。その数、30年で2倍以上。人が住んでいない空き家は、放火や盗難などの危険をはらんでおり、火災保険の必要性は高まっています。不動産を所有していないから関係ないと思っていても、いずれ両親の住宅を相続することになったり、住む予定のない空き家を手にするパターンも多いでしょう。

空き家にも火災保険は必要です。こちらでは、なぜ空き家に火災保険が必要なのか、火災保険の加入条件や注意するべきポイントとともに解説していきます。

空き家に火災保険は必要なの?

近年団塊世代の相続が進み、親の世代が所有していた住宅や別荘などが空き家になるケースが急増しています。

人が住むための家は火災保険に加入していても、空き家の場合、加入していない方も多いのではないでしょうか。しかし、空き家でも火災保険に加入していないと、大きな後悔をする場合があります。

空き家に火災保険が必要な理由

空き家だから火災保険は必要ないと考える方もいますが、誰も住んでいないからこそ、特有のリスクがあることを知っておきましょう。

自然災害による倒壊リスク

いくら定期的に管理をしていても、人が住んでいない家というのは傷みやすい傾向があります。さらに台風などの自然災害が発生した場合、倒壊などの被害に見舞われることもあるでしょう。

倒壊の被害

放火のリスク

空き家の火災で多い原因は放火だと言われています。門扉がなく施錠もされていない、街灯がなく暗い、敷地内に木材や新聞など燃えやすいものがあるなど、管理不足の空き家は、放火犯に狙われるリスクが高まります。

延焼による賠償リスク

放火だけでなく、他にもタバコのポイ捨てや、電気配線などの漏電による発火が火災につながることもあるでしょう。人が住んでいないことから火災に気づくのに遅れ、近隣に延焼してしまう可能性もあります。

もし延焼した場合、失火の原因に重大な過失が認められた場合、賠償責任を負ってしまうこともあります。

空き家の用途と火災保険加入の条件とは?

火災保険は、建物の用途によって区分されています。リスクを回避するために空き家の火災保険に加入しようとした場合、利用実態により用途が決められます。用途によっては加入できないことがあるため注意が必要です。一般的に空き家はどのような用途に区分されるのでしょうか。

住宅物件

空き家であっても、住宅として使う予定がある場合、用途は「住宅物件」の用途になります。例えば、

・所有者が転勤などにより一時的に空き家になった

・親の家を相続したが、家財があり、管理のため定期的に寝泊まりしている

・別荘など、常時ではないが季節的に住居として使用している

・賃貸物件で貸借人が退去し、空き家になっている

等の場合、用途は住宅物件として認められることが多いでしょう。

一般物件

住宅物件とは異なり、住居として使う予定がなく、家財が全くないなど住宅としての要件が整っていない場合、用途は「一般物件」になります。

一般物件とは、住宅物件の他、工場物件、倉庫物件のいずれにも該当しない物件のことで、事務所や店舗などは一般物件に区分されています。一般物件の火災保険料は住宅物件に比べ、高くなるケースが多いです。

空き家の火災保険の加入条件

用途が「住宅物件」であれば、保険料が割安な一般的な火災保険に加入することができます。空き家であっても、住居として使う予定があるのであれば、住宅物件として区分されるかどうかを保険会社に相談してみましょう。

一方、いわゆる住宅として使用する予定のない「一般物件」の場合、住宅用の火災保険に加入するのは難しいかもしれません。しかし、一般物件用の火災保険でしたら加入できる可能性はありますが、加入条件が厳しく保険料は割高になる場合があります。

保険会社によっても異なりますので、まずは相談してみると良いでしょう。

空き家の火災保険の選び方・注意点

実際に空き家の火災保険に加入する際に、意識しておきたいポイントをご紹介します。

火災保険の加入

空き家に必要な補償内容を確認する

住宅用火災保険には、「建物のみ」「家財のみ」「建物・家財両方」を補償する、主に3つの種類があります。通常住居として使用しておらず、家財がない空き家であれば、建物のみの補償という選択があります。

もし別荘として使用している場合や高価な家財がある場合は、建物だけでなく家財の補償もつけておくと安心でしょう。

空き家の補償範囲を選ぶ

火災保険は、保証範囲が広いほど保険料が上がります。火災の他にも、台風や水災、雹による被害、盗難など幅広く補償するタイプの火災保険は安心ですが、空き家にどこまでお金をかかるのかがポイントの1つになります。

当然ですが、補償の範囲を小さくすれば空き家の保険料は低く抑えることができます。費用を抑えることができます。例えば空き家が高台にあり、さらに川や海が近くにない場合は、水災補償を外すことも選択肢のひとつになります。

また、万が一建物が全壊したときに、家を建て直すのか、それとも解体して更地にするのかでも建物の補償金額設定が変わってきます。建て替えるつもりはないのであれば、解体費や処分費などの最低限の補償で設定すると、保険料も抑えることができます。

以前の火災保険の内容を確認する

親の住宅を相続した場合など、すでに火災保険に加入しているという場合もあります。この場合、名義変更や用途変更などを行わず長時間放置しておくと、万が一の際に補償されないといった可能性があります。

相続した空き家が火災保険加入済みだった場合は、まずは火災保険が継続できるかどうかを保険会社に確認してください。

火災保険は、空き家の使い道や状況を把握した上でじっくり選びましょう

空き家の火災保険の必要性や加入条件について、しっかり理解いただけたでしょうか。

教居住中の住宅とは違い、空き家の火災保険はそれぞれの利用の実態により選べる火災保険が異なることがわかりました。まずは保険会社に相談し、自分の空き家はどの保険に加入でき、どのような補償が必要なのか把握する必要があります。

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■監修_サーラフィナンシャルサービス/担当者_資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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WRITER PROFILE

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mamhive 芝田ありさ

ライター歴15年。グローバルな視野と高いリサーチ能力、幅広い業界知識を併せ持つ行動派ライターとして、IT・住宅・金融・保険・教育を中心にライティングや取材を行う。得意のIT知識を活かしてホームページ制作も請け負っている。
女性ライターチーム「mamhive(マムハイブ)」に所属。

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