投資信託と株式投資はじめるならどちら?失敗しない選び方とは
2024年から新NISA制度が始まり、投資がより身近に感じられるようになりました。興味を持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、どんな投資を始めればいいのか分からなくて悩んでいませんか?
そこで今回は、代表的な投資である「投資信託」と「株式投資」について、各々の特徴とメリット、さらにはリスクまでを解説していきます。あなたにぴったりな投資方法を見つけましょう。
目次
投資信託と株式投資との違いは?
資金運用の代表的な選択肢と言えば、投資信託と株式投資が挙げられます。自分に合った投資方法を見つけるためにも、まずは違いを理解しましょう。
株式投資と投資信託は何が違う?
株式投資と投資信託では投資の特性が大きく異なります。
投資信託とは
投資信託とは、金融商品のひとつです。投資家からのお金をまとめて、運用の専門家が投資・運用を行い、利益を分配する投資方法です。株式投資とは異なり、企業に直接投資するわけではありません。
運用の専門家は、国内外問わず債権や株式、不動産などに分散させて投資します。運用そのものは専門家に任せますが、委託する専門家と投資する額は自分で選ぶことができます。
株式投資とは
株式とは、企業が発行する証券のことを言います。株式を購入すると株主となり、銘柄によっては配当金や株主優待、株主総会での議決権の権利などが得られます。
さらに株式の価格が上昇したタイミングで売却することで、差額を利益として得ることを株式投資と言います。投資信託とは異なり、売買のタイミングは自分の判断で行います。
投資信託と株式投資はどちらを選ぶべきか?
投資初心者の場合、一般的には投資のプロが資金運用してくれる投資信託がおすすめと言われています。
しかし各々メリット・デメリットがあります。投資信託と株式投資の違いを理解した上で、自分に向いている投資方法を見つけましょう。
【投資信託と株式投資の違い】初心者が知りたい投資信託のメリット
経験や知識の豊富な投資専門家に運用を任せるため、知識や経験が不足していても失敗リスクが少ないのが投資信託です。自分で分析して投資先を決める自信のない投資初心者におすすめと言えるでしょう。
株式投資と比較しても、リスクを抑えた運用が期待できます。
投資信託で利益が出る仕組みとは
投資信託は、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金とします。その資金を運用のプロである専門家が、債権や株式になどに投資・運用。この運用成果が、投資家にリターンされることにより利益を得ることができます。資金を保管・管理するのは信託銀行ですが、実際に運用するのは運用会社です。
また投資信託自体が複数資産から構成されているところも特徴です。そのため投資先の分散効果も期待できるでしょう。
投資信託の種類
投資信託には、安全性を重視したものや、収益性を重視したものなど、さまざまな種類があります。投資する地域は国内外問わず。投資対象は、債権・株式・不動産などが挙げられます。一般的にリターンもリスクも少ないものが債権で、価格の振れ幅が少ないでしょう。
反対に株式や不動産は、価格の振れ幅が大きく、債権と比べてリターンもリスクも大きいのが特徴です。
投資信託のリスクとは
運用成果が出れば、分配金などを利益として受け取ることができる投資信託。一方、専門家に任せるとはいえ、運用がうまく行かない場合もあります。その場合は元本を下回ってしまう可能性も。元本保証されていないことは、把握しておきましょう。
しかし、基本的に投資信託は長期保有を前提に運用されています。長期間に渡り投資を行うことで、収益を安定化させることはできます。株式や不動産の価格変動は免れませんが、短期の振り幅に振り回されず長い目で保有を続けることで、リスクは抑えることができるでしょう。
【投資信託と株式投資の違い】初心者が知りたい株式投資のメリット
投資銘柄によっては莫大なリターンが得られる可能性もある株式投資。将来性を見込んで購入した株式が、数年後には数十倍の株価になるといったことも珍しくありません。
株式投資における利益とは
株式投資は、株式が値上がりすることで購入時の株価から差額が生じ、売却することで利益を得ることができます。たとえば一株1,000円のときに100株購入した株価が、1年後1,500円になり売却した場合、利益は「(1,500円―1000円)✕100株」となり、50,000円の売買差益(キャピタルゲイン)を得ることができます。
ただし実際に手元に残る利益は、売買差益から税金などを差し引いた額になります。
株式投資にNISAを活用する場合
株式を取引する場合、配当や利益に対して20%(現在は復興特別所得税含め20.315%)の税金がかかります。しかしNISA口座で取引する場合、一切課税されないという特徴があります。例えば、前述のように50,000円の売買差益があった場合、通常は約10,000円を税金として支払いますが、NISA口座では課税されないため50,000円丸々手元に残すことができるのです。
今年から始まった新NISA制度では、成長投資枠で年間240万円、無期限で非課税運用ができます。今から株式投資を始めるのであれば、NISA口座の開設を積極的に考えてみましょう。
また投資信託も、NISA口座で始めることができます。
株式投資のリスクとは
株式投資は、一般的に投資信託よりもリスクが大きいと考えられています。投資した企業の株価が値上がりすることもあれば、反対に業績悪化により値下がりすることもあります。さらに企業が倒産してしまうと、場合によっては株の価値がなくなってしまうことも。
また投資信託とは異なり、投資家自身が銘柄を選んで投資をします。経験や知識による影響を受けやすいというリスクもあるでしょう。
投資信託と株式投資の違いをしっかり理解した上で、資産運用に挑戦してみよう
投資信託と株式投資では、投資のやり方から大きく異なることがわかりました。投資の初心者や少ないリスクで資金を運用したい人、運用をプロにおまかせしたい人には投資信託が向いています。一方、ある程度の投資の知識や経験がある人や、ハイリターンを狙いたい人、企業経営に興味のある人には株式投資が向いていると言えます。
2024年から新たに始まった新NISAにより、投資はより身近な存在になりました。制度を賢く利用して、上手に資産運用を行いましょう。
■監修_サーラフィナンシャルサービス/担当者_資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士
WRITER PROFILE
mamhive 芝田ありさ
ライター歴15年。グローバルな視野と高いリサーチ能力、幅広い業界知識を併せ持つ行動派ライターとして、IT・住宅・金融・保険・教育を中心にライティングや取材を行う。得意のIT知識を活かしてホームページ制作も請け負っている。
女性ライターチーム「mamhive(マムハイブ)」に所属。