「資産運用はやめとけ?」資産運用で失敗しないコツを解説

「資産運用はやめとけ?」資産運用で失敗しないコツを解説

「資産運用」とは、自分の持っている資産を預貯金や投資によって効率的に増やすことを言います。しかし、資産運用は必ずしも成功するわけではありません。そのため「やめとけ」というネガディブな意見も存在します。

こちらでは「資産運用はやめとけ」と言われる理由やリスク、資産運用がおすすめされる理由や失敗しないためのコツについて解説します。資産運用の特徴や成功させるための方法を理解してから、改めて本当に資産運用をやめておくべきなのかを考えてみましょう。

「資産運用はやめとけ?」と言われる資産運用のリスク

飛ぶお金

資産運用に対して、ネガティブな意見を持つ方もいらっしゃいます。「やめとけ」と反対される理由にはどのようなものが挙げられるのでしょうか。まずは一般的に言われる資産運用のリスクについて知っておきましょう。

資産運用には元本割れリスクがある

預貯金以外の資産運用には、基本的に元本保証がありません。

つまり、損をする可能性もあることから、やめとけと反対する方も多いのでしょう。

確かに資産運用は必ずしも利益がでるものではありません。例えば2008年に起きたリーマンショック。米投資銀行リーマン・ブラザーズの経営破綻をきっかけに、世界中の株価が軒並み下落し、当時株式等で資産運用していた人は、大きな損失を被ったことでしょう。しかし下落後も投資を続けていれば、数年後にはリーマンショックと同じ水準に戻っており、さらに再び上昇に転じています。

当時損失を確定させた経験のある人は、「資産運用はやめとけ」と、資産運用を人に薦めることはしないかもしれませんね。

このような元本割れを避けたい場合は、元本保証のある金融商品を選ぶ必要があります。しかし保証されている商品はリターンが少なく、お金を大きく増やすことは難しいでしょう。

かつては銀行預金だけでお金が増えたから

一昔前の日本は、預貯金だけでお金が大きく増えた時代でした。

例えば、郵便局の定額貯金。1974年(昭和49年)から1980年(昭和55年)頃の最高金利は、なんと年8.0%でした。半年ごとに6ヵ月分の利子が元本に組み入れられる半年複利の定額貯金は、利息が利息を生むことができます。10年も預けたら倍に増えるくらいの利息がついたので、あえてリスクのある資産運用をしなくても困ることはなかったのですね。

当時預貯金だけでお金を増やした人からすると、「リスクある資産運用はやめとけ」という考えになるのかもしれません。しかしバブル崩壊後から金利は下落。現在まで約30年間、預貯金は低金利・ゼロ金利と言われる水準が続いています。

資産運用をギャンブルだと思っているから

資産運用をギャンブルだと思っている方もいらっしゃいます。特に元本保証のない資産運用に関しては、ギャンブルと同じように考えており、やめとけという方も多いことでしょう。

しかし、ギャンブルとは運や偶然に依存し、短期的な利益を追求するものです。中長期的な視点で、将来性や発展の可能性に対して資金を出資する「投資」は、ギャンブルとは異なります。

ただし金融商品の価格変動を利用して短期的な利益を求める「投機」は、ギャンブルに近い性質があると言えるかもしれません。大きな損失が発生する可能性もあり、リスクの高い運用方法です。

資産運用のなかでも「投資」と「投機」の違いをしっかり理解し、上手に投資を利用しながら長期的に運用を行うと良いでしょう。

「資産運用はやめとけ」ではない!私たちが資産運用に取り組む理由

MERITと書かれたノートとマーカー

超低金利時代が続く日本では、個人が自ら資産運用を行う重要性が増してきています。さまざまな社会情勢を背景に、国自体も資産運用を推し進めており、将来の豊かな暮らしを実現させるために、投資が必要な時代になったのです。

国を挙げて資産運用がおすすめされる背景には、以下のような理由があります。

少子高齢化社会を背景とした資産運用の必要性

人口減少と高齢化が急速に進んでいる日本では、税制や公的年金の見直しもささやかれています。平均寿命が伸びることで老後のお金(お金の寿命)もより伸ばす必要があります。

年金制度を支える現役時代の人口が減少を続ける今、昭和の時代は当たり前であった「老後は年金で悠々自適に暮らす」ということが難しくなっています。そこで個人年金やiDeCoをはじめとする私的年金制度で資産運用を行い、退職後の長い人生に十分に備える人が増えてきています。

インフレ対策としての資産運用

物価の上昇であるインフレが起こると、現金の価値が目減りしてしまいます。

少し前まで物価が上昇しても定期預金の金利が高かったため、預貯金だけでお金を増やすことはできました。しかし低金利の続く今、預貯金だけではインフレには対応できないことも増えるでしょう。今あるお金をそのまま現金でもっていても、買えるものが少なくなり、資産の価値が減ってしまうのですね。

世界的にインフレが進む今、私たちができるインフレ対策として、預貯金や現金以外で資産を保有できる資産運用が有効となるのです。

国を挙げての資産運用で「貯蓄から投資へ」の時代へ

これらの社会情勢を考慮し、岸田政権は2023年を「資産所得倍増元年」とし、「貯蓄から投資へ」のシフトを抜本的に進めることを発信しました。

老後資産問題やインフレ問題を含め、それだけ自分で資産形成を行う重要性が増しているのですね。

もはや現金でお金を持っておくこと自体が損になるのではとも言われています。資産運用をなにもしない事自体が、リスクになるという時代がきているのです。

「資産運用はやめとけ!」と言われないために!資産運用に失敗しないコツ

ポイント

資産運用を成功させるためには、いくつかのコツを押さえる必要があります。主に以下の内容を押さえてから資産運用をはじめましょう。

資産運用する金融商品の仕組みや特徴を把握する

特に、元本保証のない金融商品に投資する場合はその金融商品についてしっかり理解することが大切です。その商品の特徴や安全性・収益性・流動性など魅力やリスクについてしっかり把握することで、自分に合っている商品かどうか、じっくり検討してみましょう。

資産運用の目的・目標を決める

資産運用は、しっかり目標を定めて、投資商品、投資額を決めることが重要です。

「老後資金をつくりたい」「早期リタイア(FIRE)したい」「子どもの進学費用を貯めたい」など、資産運用の目的や目標はさまざまですが、それが定まっていたら自然と運用方針も固まるでしょう。

例えば、早期リタイアで経済的自由を手に入れることが目的であれば、莫大な資産が必要となります。そのためには、ハイリスクな資産運用にもチャレンジすることもあるかもしれません。

また将来使う時期が決まっているお金を、積極的に投資することにも注意が必要です。子どもの大学資金を目的に資産運用する場合、まとまった大金を株式などで運用してしまうと、18歳になったときにリーマンショックのようなの大暴落がきたら大変です。数年待てばまた上昇するかもしれませんが、入学資金を2〜3年も待つことはできないでしょう。

このようなことがないように、目的・目標に合わせた金融商品の選定が大切なのです。

まずは「少額」から資産運用をはじめてみる

どれだけ資産運用について学んでも、初めて投資をするときは怖いもの。そんなときは無理をせず、まずは少額から投資に挑戦してみましょう。

また「資産運用はやめとけばよかった」ということにならないためにも、損をしても日常生活に影響のない範囲の金額で資産運用すると良いでしょう。

少額投資は損失額が少なく、投資の練習とても手軽にはじめることができます。定額から投資ができるNISAを利用した投資信託などがおすすめです。

資産運用をやめておくかどうかは、プロに相談して考えよう

クッションを持って座る女性

「資産運用はやめとけ」と言われる理由だけでなく、反対に資産運用をおすすめされる理由や個人が自ら資産運用を行う重要性がわかりましたね。メリットを深堀っていくと、今この低金利・インフレ時代に資産運用をしないという選択肢はなさそうです。しっかり金融商品を理解してリスクをコントロールすることで、リターンも期待できることでしょう。

サーラファイナンシャルサービスでは、資産運用に関するご相談も承っております。専門性の高いスタッフが一人ひとりのライフスタイルに沿った運用方法のアドバイスをいたします。「やめとけ」という意見を鵜呑みにするのではなく、まずはプロに相談してみませんか。

■監修_サーラフィナンシャルサービス/担当者_資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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WRITER PROFILE

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mamhive 芝田ありさ

ライター歴15年。グローバルな視野と高いリサーチ能力、幅広い業界知識を併せ持つ行動派ライターとして、IT・住宅・金融・保険・教育を中心にライティングや取材を行う。得意のIT知識を活かしてホームページ制作も請け負っている。
女性ライターチーム「mamhive(マムハイブ)」に所属。

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