別荘に火災保険は必要?重要性と保険加入のポイントを解説!

別荘に火災保険は必要?重要性と保険加入のポイントを解説!

別荘は、普段生活している自宅と違って誰もいない期間が長いもの。不在のときに火災や自然災害がおきてしまったら、被害が大きくなるリスクも高まります。

「年に数回しか別荘を使わないけど、火災保険は必要?」
「別荘も火災保険は入った方がいいの?」
と、疑問に思う人も多いかもしれません。

火災保険への加入は法律で義務付けられているものではありませんが、不在の期間が長い別荘だからこそ、火災保険への加入は大切だといえるでしょう。

本記事では、別荘における火災保険への加入の重要性や火災が起きる前にできる対策について詳しく解説していきます。

別荘に火災保険はなぜ必要?

火災保険書類

別荘は、普段生活している自宅とは異なる特有のリスクがあるため、年に数回しか利用しなかったとしても火災保険への加入は必要だといえるでしょう。

ここでは、別荘に火災保険が必要な理由や重要性について詳しく説明していきます。

別荘は被害が大きくなりやすい

別荘は、年に数回しか利用せず誰もいない期間が長いことがほとんどです。そのため、火災や自然災害がおきてしまったときに発見が遅れ、被害が大きくなるリスクが高くなります。

また、台風などの自然災害が予測できるケースであっても、普段生活している自宅であればすぐに備えることができますが、遠く離れた別荘の場合は事前に台風などの自然災害への対策も難しくなります。

もしも別荘の火災保険に加入していなかったら、火災や自然災害による損害は補償されず、万が一火災で別荘が消失してしまったとしても、自己資金で建て替えなければなりません。

火災や自然災害がおきてしまったときの被害が大きくなる可能性が高いことから、別荘であっても火災保険に入った方が安心できるでしょう。

別荘における火災保険の重要性

別荘は、自然と共に余暇を過ごすことができる大切な資産です。

空き家や資産価値のない家であれば火災保険に入るのがもったいないと思うかもしれませんが、資産価値のある別荘を守るためにも火災保険に入ることは大切だといえるでしょう。

また、火災保険で補償される災害は火災だけでなく、落雷や風災、水災などさまざまな災害が対象となります。契約内容によっては盗難のリスクにも備えることができます。

人通りの少ない場所にあり、人のいない期間が長い別荘は盗難被害のリスクも高まります。

大切な資産である別荘を守るためにも、別荘を購入したときには火災保険に入ることをおすすめします。

火災保険の種類

火災保険には、「専用住宅物件」「併用住宅物件」「一般物件」などの物件種別があります。

参考:専用住宅物件・併用住宅物件・一般物件とは?/損保ジャパン

普段生活している住宅は「専用住宅物件」に区別され、住居と住居以外の用途に併用される建物は「併用住宅物件」、住居以外の用途に使用する物件は「一般物件」となります。

別荘は「専用住宅物件」として扱われるのが一般的ですが、1年のほとんどが空き家になっているケースでは、専用住宅物件として火災保険に加入できない可能性もあります。

参考:空家でも個人用火災総合保険『THE すまいの保険』で契約…/損保ジャパン

また、保険会社によっては別荘プランの火災保険を取り扱っていることもあります。

保険会社によって物件種別などの取り扱いは異なるため、加入する際はよく確認するようにしましょう。

別荘で火災が起きる前にできる対策とは?

火事

万が一別荘で火災が起こってしまったら、被害をうけるのは自分の別荘だけとは限りません。延焼などによって周囲の家にも被害を与えてしまう可能性があるため、事前に備えることが大切です。

ここでは、別荘の火災への備えや対策について詳しく解説していきます。

失火責任法によるルール

もし不注意により別荘で火災が発生してしまった場合、延焼よって周囲の家にも被害を与えてしまうかもしれません。失火責任法では、失火原因に重大な過失がない場合に限り、原則として損害賠償責任を負うことはないと定められています。

 参考:明治三十二年法律第四十号(失火ノ責任ニ関スル法律) | e-Gov 法令検索

重大な過失がない場合に限るため、たとえば「別荘の管理が行き届いていなかった」などのケースでは、所有者に過失があるとみなされます。その場合、失火責任法が適用されず、損害賠償を請求される可能性もあるため注意が必要です。

個人賠償責任保険や施設賠償責任保険で備える

では、失火責任法が適用されない場合は、どのように備えたらいいのでしょうか。火災の延焼による損害賠償のリスクに備えるには、火災保険に加えて個人賠償責任保険や施設賠償責任保険に加入することも大切です。

個人賠償責任保険とは、他人のモノを壊してしまい、法律上の損害賠償責任を負った時の損害を補償する保険です。たとえば、管理の行き届いていない別荘の屋根が崩れ落ちて周囲の家に被害を与えてしまった場合、個人賠償責任保険の保険金で損害賠償の費用をまかなうことができます。

参考:日本損害保険協会 | SONPO | そんぽのホント

別荘が「専用住宅物件」の場合は火災保険の特約として個人賠償責任保険に加入し、「一般物件」の種別の場合は施設賠償責任保険に加入します。

周囲の迷惑にならないようにする

別荘が遠方にあり、年に数回しか訪れないのであれば自分で管理や維持を行うのが難しいかもしれません。しかし、別荘の定期的なメンテナンスを怠ると資産価値が下がるだけでなく、火災や自然災害がおきた際に周囲の家に迷惑をかけてしまいます。

周囲の迷惑にならないようにするためにも、別荘の管理サービスを提供している会社に管理を委託するのもひとつです。

毎月の管理費用はかかってしまいますが、火災などが発生しても所有者に重大な過失があったとはみなされません。また、別荘の品質や資産価値も維持できるというメリットもあります。

まとめ

本記事では、別荘における火災保険への加入の重要性や火災が起きる前にできる対策について解説しました。

別荘は不在の期間が長いことから、火災や自然災害がおきてしまったときに発見が遅れ、被害が大きくなるリスクが高くなります。そのため、別荘であっても火災保険に加入することをおすすめします。

別荘は「専用住宅物件」として、普段生活している住宅の火災保険と同様に扱われるのが一般的です。ただし、1年のほとんどが空き家になっているケースでは、専用住宅物件として火災保険に加入できない可能性もあるため、加入の際は保険会社によく確認するようにしましょう。

また、別荘を所有するときは、周囲に与える影響や考えられるリスクなどを想定し、リスクに備えた補償を選択することも大切です。「別荘の火災保険、どうやって選んだらいいの?」「別荘の火災保険、どんな補償や特約が必要?」といった悩みや疑問をお持ちの方は、サーラフィナンシャルサービスへお気軽にお問い合わせください。

■監修_サーラフィナンシャルサービス/担当者_資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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WRITER PROFILE

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三浦美優

CFP®認定者。
保険や金融商品を販売しない独立系ファイナンシャルプランナーとして活動中。
ライティング、セミナー、個別相談などお金にまつわる幅広いサービスを提供しています。

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