実家の二世帯リフォームを成功へ導くためのポイントと事例を紹介!
思い出の詰まった家を残せるだけではなく、建て替えよりも費用を抑えられるなど、実家の二世帯リフォームにはさまざまなメリットがあります。
しかしその一方で、後悔している方が一定数いるのも事実です。
そこで今回のコラムでは、二世帯リフォームを成功させるためのポイントと事例を紹介します。実家のリフォームをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
実家を二世帯住宅へとリフォームする流れ
実家を二世帯住宅へとリフォームするときには、次のような流れで進めていきます。
- 家族で価値観をすり合わせる
- 予算を決める
- リフォーム会社を探す
- リフォーム会社と打ち合わせをする
- 着工~引き渡し
リフォームにあたってまずは家族会議を開き、希望や価値観をすり合わせます。
話し合いでは、間取りをはじめ、予算や希望の引き渡し時期なども決めておけば、リフォーム会社への相談時にスムーズです。
相談するリフォーム会社を複数社に絞ったら、それぞれの会社から見積もりを取り、正式依頼する会社を比較検討します。
そして依頼先が決まったら、手付金を払い、リフォームに向けた打ち合わせを進めていく流れです。
実家を二世帯住宅へとリフォームするときの工期は1〜2か月が多く、長ければ3か月ほどかかることもあります。
希望の引き渡し時期が決まっている方は、できるだけ早く計画を進めましょう。
実家の二世帯リフォームを成功させるポイント
実家を二世帯へとリフォームするときには、次のポイントを意識しましょう。
- 間取りについて家族でよく話し合っておく
- 家全体をバリアフリー化する
- 断熱性や気密性などの住宅性能を高める
- 二世帯住宅のリフォームが得意な会社に相談する
それぞれ詳しく説明します。
間取りについて家族でよく話し合っておく
二世帯住宅は大規模なリフォームになるケースが多く、工事後に「こうしておけばよかった」と後悔しても、簡単に再リフォームすることはできません。
とくに完全同居型から完全分離型へのリフォームとなると、費用も工期も2回分、あるいはそれ以上にかかるケースもあります。
そのためリフォームの検討段階で、間取りについて家族でよく話し合っておくことが大切です。それぞれのプライバシーに対する価値観などから、どのタイプの二世帯住宅がいいのかを、納得がいくまで話し合っておきましょう。
家全体をバリアフリー化する
二世帯住宅へのリフォームでは、「とりあえず」で親世帯が暮らす部分だけをバリアフリーにする方も少なくありません。
しかし親が家の中を行き来することや、自分たちの将来的なことまで考えると、リフォームを機に家全体をバリアフリー化しておいたほうが安心です。
断熱性や気密性などの住宅性能を高める
築年数が建っている住宅は断熱性や気密性が低いので、“夏は暑く、冬は寒い家”がほとんどです。とくに冬の寒さはヒートショックを引き起こす恐れもあるため、親世帯と暮らす二世帯住宅では、とくに断熱性と気密性の向上が大きな課題となります。
一戸建てを丸ごと断熱リフォームすると、費用は200~500万円ほどかかりますが、住宅性能は暮らしやすさと安全性に直結する部分です。
他の部分の予算を削ってでも、断熱リフォームに充てたほうがよいでしょう。
二世帯住宅のリフォームが得意な会社に相談する
リフォーム事例は増えているものの、まだまだ二世帯住宅の事例はそう多くはありません。
二世帯住宅は一世帯のリフォーム以上にプランニングにさまざまな配慮が必要になるため、二世帯住宅の実績が多い会社に依頼するのが安心です。
これまでの経験や実際に手がけた二世帯住宅の人のその後の暮らしぶりなどから、適切なアドバイスをもらえるでしょう。
実家の二世帯リフォームの成功事例
前章では成功のポイントをお伝えしましたが、実際に実家を二世帯住宅へとリフォームした方が、どのような工事をしたのかも気になるところです。
ここでは、リビングサーラが手がけた二世帯リフォームの事例を3つ紹介します。
事例1:みんなで料理や食事を楽しめる二世帯リフォーム
高齢になる親世帯と楽しく暮らすために、実家を部分共有型の二世帯住宅へとリフォームした事例です。
子世帯が暮らす2階にもミニキッチンがありますが、「家族で料理や食事を楽しみたい」という希望から、親世帯が暮らす1階に広々とした造作キッチンが設置されています。
2階廊下には子世帯用の洗面コーナーがあるので、朝の身支度でストレスを感じる心配はありません。共有で使う部分もあればそれぞれが使う部分もあり、お互いがほどよい距離感で暮らせる住まいになっています。
住宅タイプ | 一戸建て |
築年数 | 26年 |
リフォーム費用 | 2,300万円 |
>事例の詳細はこちらから
事例2:レトロさを活かしたこだわりの実家リフォーム
使っていなかった実家の2階を、夫婦で暮らす住まいへとリフォームした事例です。
鴨居やドアなどの建具類はあえて残し、ステンレスの造作キッチンを採用するなど、レトロさを感じられるLDKになっています。
既存住宅の良さをそのまま活かせるのが、リフォームならではの魅力です。
親世帯が暮らす1階洗面室は、2階のレトロな雰囲気に合わせてタイルや壁付け水栓を採用。居住空間は違えど、部分的にデザインをリンクさせられるのも実家リフォームのいいところです。
住宅タイプ | 一戸建て |
築年数 | 25年 |
>事例の詳細はこちらから
事例3:増築で完全分離型の二世帯住宅へとリフォーム
実家を部分的に増築し、1階と2階で完全分離型の二世帯住宅へとリフォームした事例です。増築部分に階段をかけ替えて、階段だった部分を収納とリビングにすることでスペースを有効活用。玄関は別ですが、建物内部で行き来できる扉を設けて、お互いが“ちょうどいい距離感”で暮らせるように配慮されています。
親世帯が暮らす1階は、元の間取りを活かしつつも、床の間を収納にしたり和室に掘りごたつを設けたりと雰囲気は一新。
1階と2階で分けるリフォームは、階層で施工範囲を調整できるのが魅力です。
住宅タイプ | 一戸建て |
築年数 | 27年 |
>事例の詳細はこちらから
まとめ
実家を二世帯住宅へとリフォームするときには、元ある住宅を修繕・改修するのではなく、長い目で見た親世帯と子世帯のライフスタイルやプライバシー面の価値観などから、しっかりと家族で話し合いをすることが大切です。
また、暮らしやすい家にするためには、断熱性や気密性などの住宅性能の向上やバリアフリー化も欠かせません。考えるべきことがたくさんあるだけではなく、世帯人数も増えるため、初期段階での話し合いが難航しがちです。
そのため実家のリフォームでは、二世帯住宅のリフォーム実績が豊富な会社に相談したほうがよいでしょう。
リビングサーラには、これまで数多くの二世帯リフォームに対応してきた実績があります。
他にもいろいろなリフォームを手がけておりますので、以下の事例もぜひ参考にしてください。
>リフォーム事例はこちらから。
■監修_リビングサーラ/施工管理担当者_資格:1級建築施工管理技士・2級建築士
WRITER PROFILE
井本 ちひろ
建築科系学科卒の住宅×金融専門ライター。
子供に「おかえり」が言える仕事を探してライターの道へ。
大学で得た経験とFP2級の知識を活かし、家づくり、水回り設備、エクステリア、火災保険、相続など、住宅にまつわる幅広い記事を中心に活動中。