マンションのお風呂(浴室)リフォームの費用・工期・注意点を解説!

マンションの浴室リフォームを検討しているけれど、費用や工期はどのくらいかかるのかとお悩みではないでしょうか。リフォームできる範囲や制限についても気になるところです。
この記事では、マンションの浴室リフォームの費用・工期・注意点について解説します。事例のご紹介もあるので、マンションの浴室リフォームをご検討の方は、ぜひ参考にしてください。

目次
マンションのお風呂(浴室)リフォームの費用相場と工期
マンションの浴室の種類には、ユニットバスと在来工法の浴室があります。
在来工法の浴室はタイル貼りで施工された浴室のことで、リフォーム時の解体に時間がかかるため、ユニットバスよりも費用や工期がかかることに注意が必要です。
マンションの浴室リフォームにかかる費用と工期は以下が目安になります。浴槽やシャワーといった部分的な交換も可能です。
工事内容 | 費用相場 | 工期 |
ユニットバスからユニットバスへのリフォーム | 60~150万円 | 3~5日 |
在来工法の浴室からユニットバスへのリフォーム | 80~200万円 | 4~6日 |
浴槽の交換 | 10~50万円 | 1日 |
シャワー水栓の交換 | 4~9万円 | 1~2時間 |
換気扇から浴室暖房換気扇への交換 | 15~25万円 | 3~5時間 |
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マンションのお風呂(浴室)リフォームでできること
マンションの浴室リフォームでは、浴室を広くしたり、オプションを搭載して浴室のグレードを上げたりすることができます。
浴室を広くする
浴室空間は、リフォームによって広げることが可能です。隣接する洗面脱衣室やその他の空間と合わせてリフォームすることで、浴室のサイズアップが可能になります。
また、既存ユニットバスの裏側にデッドスペースがある場合も少なくありません。このような場合は、サイズオーダーができる商品を選ぶと、効率よく広い浴室を実現できます。
サイズオーダーができる商品には、タカラスタンダードの「ぴったりサイズシステムバス」などがあります。
浴槽や浴室の保温性を高める
最新のユニットバスは、浴槽の保温性が高い商品が多く見られます。省エネやヒートショックを防ぐという観点からも、浴槽や浴室の保温性を高めることは重要です。
例えば、TOTOの「魔法びん浴槽」は、4時間が経過しても温度低下は約2.5℃。保温性が高く、追い焚きをしなくても十分温まることができる浴槽です。
さらに、浴室全体を断熱材で包み込む「断熱材パック」もあります。天井・壁・床のみならず、排水トラップまで発泡スチロールで包み込み、浴室の温度低下を防ぐ仕様です。
高断熱浴槽や断熱材は、多くのメーカーが標準搭載していたり、オプションとして用意していたりするので、予算と合わせて検討してみましょう。
オプションを搭載してグレードアップする
ユニットバスにはさまざまなオプションを搭載することができます。テレビやマイクロバブル、オーバーヘッドシャワーなど、ホテルのような設備を導入することも可能です。
オプションを搭載すれば、もちろんその分の費用は上がりますが、このようなグレードアップはリフォーム時にしかできないので、ぜひ検討してみましょう。
マンションのお風呂(浴室)リフォームでできないこと
マンションの浴室リフォームは、建物構造や排水経路、管理規約の制限によってできない工事もあります。
浴室の位置変更
浴室の位置変更はできるケースもありますが、建物の構造上できない、マンションの管理規約で禁止されているなどの理由でできないケースも多いでしょう。
排水は、共用配管が納められている「PS」という場所に、勾配(傾斜)をつけて流す必要があります。浴室の位置を変更すると、排水管の勾配が十分にとれず、水がうまく流れていかないといったトラブルになることも。排水トラブルや漏水事故を防ぐために、管理規約で禁止されているケースもあります。
窓の新設・移動
窓の新設は、共用部である構造躯体に影響を与えるため、原則不可です。窓の移動についても同じ理由で許可が下りないので注意しましょう。
追い焚き機能の追加
浴室をリフォームするのであれば欲しい「追い焚き機能」ですが、追い焚き機能の後付けは難しいケースもあります。
追い焚き機能を追加するには、ユニットバスのリフォームに加えて、追い焚き機能付きの給湯器に交換、配管の追加工事も必要です。
給湯器はマンションの廊下に設置されているケースが多く、給湯器(室外)と浴槽(室内)を配管でつなぐためには、躯体に穴を開ける必要があります。共用部に手を加える工事のため管理組合に許可が必要ですが、断られてしまうことも少なくありません。
例外として、配管を通す躯体がコンクリートではなく、ブロック壁であれば穴を開けることができますが、現地調査による判断が必要です。
マンションのお風呂(浴室)リフォーム事例4選
リビングサーラの浴室リフォーム事例を4つご紹介します。


タイル貼りの在来工法のお風呂から、LIXILの「リノビオV」シリーズにリフォームした事例です。石目調の壁パネルがアクセントになり、おしゃれで高級感のある浴室に変わりました。
ファミリー層向け北欧ナチュラルな空間~中古再販マンションリノベーション~ | リビングサーラ [くらすデザイン]

こちらの事例は、1316(0.75坪)サイズでややコンパクトな造りだったユニットバスを洗面空間とあわせて拡張した事例です。浴室は1616(1坪)にサイズアップ。広々とした浴室に生まれ変わりました。
日々を重ねて自分色に染める | リビングサーラ [くらすデザイン]

こちらはマンションのフルリノベーションで、LIXILのクリエカラーをベースにコーディネートした事例です。浴室は暖かみのあるベージュカラー。住まい全体をカラーコーディネートすることで、一体感のある空間になります。
こだわりのキッチンが主役の空間 ~中古再販マンションリノベーション~ | リビングサーラ [くらすデザイン]

窓からの眺めとジャグジーが印象的なこちらの浴室は、ペントハウスをリフォームした事例です。リゾートホテルのように癒される心地よい空間を実現しました。
マンションのお風呂(浴室)リフォームを行うときの注意点
マンションの浴室をリフォームする際は、管理組合への申請と近隣住民への配慮は欠かせません。想定外の事態に備えて、費用とスケジュールに余裕をもたせておくことも大切です。
管理組合への申請と規約確認
マンションの浴室リフォームは、管理組合に事前の申請が必要です。申請は、リフォーム会社が見積もり段階で行うケースが大半ですが、管理規約に目を通しておきましょう。
管理規約には、工事可能な範囲や制限事項などが記載されており、後々のトラブルを防ぐためにも把握しておくことが大切です。
近隣住民への事前周知と配慮

浴室リフォームには、既存浴槽や設備の搬出、新しいユニットバスの搬入、工事による騒音や振動などが伴います。近隣住民の生活に与える影響が大きいため、工事前に挨拶をし、理解を得ることが必要です。
工事期間中は、予告した工事時間の厳守を業者にも徹底してもらいましょう。
予期せぬ追加工事への備え
浴室に限りませんが、マンションのリフォームでは想定外の追加工事が発生することも少なくありません。配管や防水性能の劣化など、解体してはじめて分かる問題に直面することもあります。
そのため、予備費の確保や工期に余裕をもたせることも重要です。リフォーム会社に想定されるリスクや対処法、費用などについて確認しておきましょう。
ショールームで実物を確認する

カタログで商品をある程度選定できたら、ショールームで実物を確認することをおすすめします。実際に浴槽に入ってみたり、シャワーの高さを確認したりできるので、使い勝手を体感できるという大きなメリットがあるからです。
また、デザインや質感を間近で確認でき、価格や機能についてアドバイザーに具体的に質問することもできます。
まとめ
マンションの浴室リフォームは、位置変更といった特殊なリフォームは難しいケースもありますが、浴室を広くしたり、設備をグレードアップしたりすることで快適な空間に変えることができます。また、管理規約を守り、近隣住民の方から理解を得ることが大きなポイントになります。
リビングサーラはマンションのリフォーム・リノベーションの実績が豊富。ユニットバスの交換から、浴室・洗面空間のリノベーションまで幅広くご提案させていただきます。
マンションリフォームにおいて重要な管理組合への申請や近隣住民の方への配慮もお任せください。ご要望に応じて、工事中の仮住まいのご相談、リフォーム補助金の申請サポートなどにも対応。お客様一人ひとりの新しい生活に向けて丁寧にサポートいたします。

■監修_リビングサーラ/施工管理担当者_資格:1級建築施工管理技士・2級建築士

WRITER PROFILE

高山 みさと
住宅・インテリア専門ライター。設計職の経験とインテリアコーディネーターの資格を活かして多くのメディアで記事を手掛けている。
築20年の戸建てに夫と息子の3人暮らし。実際にさまざまなリフォームを経験し、執筆にも活かしている。自分で設計したキッチンにリフォームするのが夢。