【プロが監修】保険で資産形成は可能?【メリットとデメリット】

【プロが監修】保険で資産形成は可能?【メリットとデメリット】

少子高齢化が進み、少し前に「老後2,000万円問題」が話題となったことから、ゆとりある老後のためにも今のうちから資産形成をしたいと考える人が増えてきています。保険での資産形成にも注目が集まっており、万が一の保障に加えて資産運用もできる貯蓄性を兼ね備えた保険商品も増加しています。

そこで今回は、資産形成に向いている保険の種類や、保険で資産を形成するメリット・デメリットについて解説していきましょう。

資産形成に保険は使えるの?

預貯金ではなかなか資産を増やすことのできない今、どのように資産を形成すれば良いか悩んでいる方は多くいらっしゃいます。人生100年時代、長い将来に備えて資産形成するために、保険という手段は使えるのでしょうか。

投資の機運が高まる時代の資産形成

令和5年、岸田総理は「資産所得倍増元年」とし、「貯蓄から投資へ」の資産形成を政府一丸となって進めはじめました。令和6年1月には、少額から投資ができるNISA制度の抜本的拡充・恒久化を打ち出し、非課税の限度額も大幅に引き上げられました。これにより国民の投資熱は上がることとなり、ネット証券の口座開設数も右肩上がりに伸びてきています。

このように投資機運が高まる日本では、NISAだけではなく個人型確定拠出年金iDeCo、投資信託など、さまざまな投資に注目が集まっています。

クエスチョン

資産形成に保険は有効な手段

とはいえ、資産形成の手段は投資だけではありません。

ハイリスクな投資に比べて低リスクで、着実に資産を増やすことができる「保険」という手段は、有効な資産形成のひとつと言えます。

「万が一の備え」というイメージの高い保険ですが、保険がどのように資産形成に役立つのかを確認していきましょう。

資産形成に向いている保険の種類

保険には「貯蓄型」「掛け捨て型」がありますが、資産形成に向いているのは、満期時や解約時に保険金を受け取ることができる貯蓄型の保険です。

貯蓄型保険は、専門家が顧客の保険料を運用しています。顧客の資産を減らさないように運用されており、低リスクなところが大きな特徴。投資初心者の方でも始めやすい資産形成です。

主に以下の貯蓄型保険が、資産形成におすすめの保険として挙げられます。

【資産形成におすすめ】外貨建保険

外貨建保険とは、保険料を米ドルなどの外貨で支払い、保険金や解約返戻金を受け取る保険のことです。外貨建終身保険、外貨建個人年金保険、外貨建養老保険などの種類があります。

保険会社が外貨で運用するため、選んだ外貨の金利や投資先によっては大きな運用効果が望めます。アメリカやユーロ圏、オーストラリアなど日本よりも利回りが高い国の通貨で契約すれば、円建て保険よりも運用資金が少なく、運用益が高くなるというメリットがあります。また保険金や解約返戻金を受け取る際、契約時よりも円安であれば、為替差益を得ることもできます。

ただし為替はリスクも生じます。反対に円高傾向であれば、保険料が払込保険料を下回る場合も。その場合は外貨のまま保険金を受取り、円安のタイミングを待って円に戻すといった方法もあります。

ますは為替の仕組みを知り、そのリスクまで理解してから加入をすると良いでしょう。

【資産形成におすすめ】変額保険

変額保険とは、保険金や解約返戻金が運用によって変動する保険のことです。

株式や債券を中心に運用され、投資と保険両方の性質をもっているところが特徴で、運用実績次第では大きなリターンを得ることもできます。また、契約時点で保険金が決まっている定期保険とは異なり、インフレの影響を受けにくいメリットもあります。例えば景気上昇でインフレが起きて運用実績が良くなると変額保険の保険金は増加するため、インフレリスクに備えることもできるでしょう。

反対にデフレなどで運用成績が悪くなった場合は、資産は減ってしまいます。解約返戻金や満期金に保証はありませんので、元本割れとなるリスクもあります。ただし死亡・高度障害保険金については基本保険金額が設定されているので、運用成績が悪くても一定額以上を受け取ることはできます。

【資産形成におすすめ】個人年金保険

公的年金に上乗せできる私的年金として知られるのが個人年金保険です。将来の年金を自分で準備することができるので、老後に受け取る公的年金の不足分を補うことができるでしょう。

年金の受取期間には3種類あります。年金の受給期間が10年・20年などと決まっており、被保険者が受取期間中に亡くなった場合相続人が残り年金を受け取ることができる「確定年金」、同じく年金受給期間が決まっているものの、受取期間中に死亡したら相続人は残額を受け取ることができない「有期年金」、そして被保険者が生きている間はずっと年金が受け取れる「終身年金」があります。

また、個人年金の運用方法は「定額個人年金保険」と「変額個人年金保険」に分けることができます。定額年金保険は契約時に定められた予定利率で保険料が運用されるため、将来的に受け取る年金額は確定しています。着実・確実に資産形成をしたい方も、安心して運用できる個人年金保険と言えるでしょう。

一方、変額個人年金保険は、前述の「変額保険」と同じ種類のもので、年金額は変動し年金額も保証されていません。元本割れリスクもありますが、運用実績によっては年金の受給額の増額も見込めます。

※上記は保険商品の概要を説明したものであり、投資の効果を約束するものではありません。詳細は商品パンフレット等をご確認ください。

ポイント

保険で資産形成をするメリット

運用は専門家が行うため、資産運用が初めての方でも始めやすいのが保険です。具体的に保険で資産形成をするとどのようなメリットがあるのでしょうか。

保険のため、万が一の際の保障がある

生命保険は、「万が一の際の保障」が大きな目的です。死亡や高度障害の際、残された家族が保険金を受け取ることができるのは安心ですね。その万が一の保障に加えて、将来を見据えた資産形成をすることができます。

生命保険料控除が受けられて節税になる

税制面でのメリットも挙げられます。生命保険は、年末調整や確定申告時の「生命保険料控除」の対象です。生命保険料控除は、限度額上限まで利用した場合の控除額は所得税12万円、住民税7万円。課税所得が控除された額だけ低くなり、所得税や住民税が軽減されます。

保険は手間がかからない

基本的に保険料は、銀行口座からの引き落としやクレジットカードで自動的に払い込まれます。自分で証券口座を手配する必要はなく、契約をすれば定期的に保険料を支払うため、手間をかけずに資産形成ができるでしょう。

また預貯金のように自由に引き出すことができないため、貯蓄が苦手な方でも半強制的に資産形成ができます。

資産形成のために保険を契約するデメリット

保険は、いつ起こるかわからない事故や病気、災害に備えた十分な保障を得ることができます。この保障部分にも資金を充てているため、純粋な投資効率だけを考えると他の運用商品に比べて利回りが低くなってしまうところがデメリットとして挙げられます。

また、保険は途中解約してしまうと解約返戻金や満期保険金の金額が少なくなってしまうこと、必ずしも元本が確保されているわけではないところも注意点として覚えておきましょう。

お任せください

保険での資産形成は、サーラファイナンシャルサービスに相談しよう

着実な資産形成の手段として、保険商品は有効であることがわかりましたね。資産運用できる保険商品は多々あり、自分にはどの商品が向いているのか悩んでしまう方も多いでしょう。そんな方におすすめなのが、専門家への相談です。

サーラファイナンシャルサービスでは、病気やケガの補償はもちろん、将来に必要な資金を備える金融商品をたくさん取り扱っており、コンサルディングを行いながら最適なプランを提案します。

人生100年時代だからこそ、長生きに対する備えを今のうちから考えて、専門家に相談してみませんか。

■監修_サーラフィナンシャルサービス/担当者_資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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WRITER PROFILE

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mamhive 芝田ありさ

ライター歴15年。グローバルな視野と高いリサーチ能力、幅広い業界知識を併せ持つ行動派ライターとして、IT・住宅・金融・保険・教育を中心にライティングや取材を行う。得意のIT知識を活かしてホームページ制作も請け負っている。
女性ライターチーム「mamhive(マムハイブ)」に所属。

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