リバースモーゲージはやばいって本当?理由や最適な利用方法を解説

リバースモーゲージはやばいって本当?理由や最適な利用方法を解説

リバースモーゲージとは、高齢者を対象としたローンで、自宅を担保に老後の生活資金を貸し付けることをいいます。

リバースモーゲージの詳細はこちらのコラムをご覧ください。↓

自宅に住み続けながら老後の生活資金を調達できるのが魅力的ですが、リバースモーゲージにはさまざまなリスクがあるため、「やばい」「悲惨」と言われることも少なくありません。

本記事では、リバースモーゲージが「やばい」と言われる理由や、リバースモーゲージで失敗しないための方法について解説していきます。

リバースモーゲージが「やばい」と言われる4つの理由

リバースモーゲージは、毎月の支払は利息のみで、自宅に住み続けながらお金を借りることができるのが大きなメリットです。しかし、リバースモーゲージにはデメリットやリスクもあるため、注意しなければなりません。

具体的には、金利上昇リスクや相続問題などがあげられます。ここでは、リバースモーゲージが「やばい」と言われる4つの理由について説明していきます。

金利上昇リスクがある

金融機関が取り扱うリバースモーゲージは、一般的には変動金利を採用しています。変動金利とは、景気や物価の上昇、為替などの影響によって金利が上がったり、下がったりするものです。金利が上がると、その分支払う利息が増えて返済の負担は大きくなります。

そのため、契約時には金利が低く返済に余裕があったとしても、その後金利が上昇して返済の負担が大きくなってしまうリスクがあります。実際、2025年1月には政策金利が0.5%程度上昇することが決定しました。今後も金利が上昇する可能性は少なくありません。

金利上昇リスクを無視して返済計画を立てると、金利上昇によって返済できない事態になりかねないため、注意が必要です。

遺産相続のトラブルになる可能性がある

リバースモーゲージには「リコース型」と「ノンリコース型」の2種類があります。「リコース型」とは、契約者の死後、自宅の売却価格が元本よりも低かった場合に、残りの金額を相続人が返済する方法です。一方、「ノンリコース型」は、相続人は残った金額を返済する必要はありません。

「リコース型」を選択してしまうと、相続時に相続人に迷惑がかかり、トラブルになる可能性が高くなります。トラブルを回避するためには、契約の際に「ノンリコース型」を選択することが大切です。

実際に、日本住宅金融支援機構のリバースモーゲージである「リ・バース60」では、約99%の方がノンリコース型を選択しています。

ただし、ノンリコース型はリコース型よりも借入金利が高くなる点に注意が必要です。

一般的な住宅ローンよりも金利が高い

リバースモーゲージの金利は、一般的な住宅ローンよりも高く設定されています。一般的な住宅ローンの変動金利は0.6%程度(2025年8月時点)であるのに対し、リバースモーゲージは2.5%~4%程度となっています。

なぜ一般的な住宅ローンの金利よりも高く設定されているかというと、リバースモーゲージは、契約者が亡くなった際に自宅の価格がローン残債より下回った場合、金融機関はその差額を損失として計上します。このようなリスクがあるため、リバースモーゲージの金利は高く設定されているのです。

なお、適用される金利は金融機関によって異なるため、各金融機関のウェブサイトなどで確認するようにしましょう。

不動産評価額の下落によって差額の返済を求められることがある

リバースモーゲージは、自宅の不動産評価額をもとに借入限度額が決まります。不動産評価額は定期的に見直されるため、自宅の不動産評価額が下がると借りられる額も少なくなります。

そのため、契約時に融資限度額に近い金額を借り入れし、その後自宅の不動産評価額が下落してしまうと融資限度額を超えた借り入れとなる可能性があります。その場合、契約者が存命中であっても差額の返済を求められることがあります。

リバースモーゲージで失敗しないためには?

家族との話し合い

ここまで紹介したように、リバースモーゲージにはさまざまなデメリットやリスクがあります。リバースモーゲージの利用で失敗せず、上手に活用するにはどうしたらいいのでしょうか。

具体的には次のようなことをするとよいでしょう。

相続について家族と話し合う

リバースモーゲージは、契約者が死亡したときに担保となっていた自宅を処分することで、借入金を返済する仕組みです。そのため、契約者が亡くなった後に自宅を残すことができません。

リバースモーゲージを利用する前には、必ず子どもや家族の同意を得るようにしてください。リコース型の場合は契約者が亡くなった後に不足分の返済が必要となるケースや、また子どもが「自宅は残してほしかった」と考えているケースもあるからです。

将来のお金の計画を意識する

老後生活になると、限られた収入の中でやりくりしていく一方で、まとまった支出が必要になる場面も少なくありません。リバースモーゲージを利用して生活費を確保するだけでなく、医療費や介護費用、自宅のリフォーム費用などの支出にも備えなければなりません。

リバースモーゲージを利用する前には、予想される支出を洗い出し、資金計画を立てておくことが大切です。また、ライフプラン表を作成して将来のお金の流れを見える化することで、資産が底を尽きて生活が困窮するのを防ぐことができるでしょう。

金融機関に相談する

リバースモーゲージは、金融機関によって資金用途や金利などの融資条件が異なります。

リバースモーゲージを利用したいと思ったら、まずはウェブサイトなどで条件を確認し、金融機関に相談することをおすすめします。場合によっては、リバースモーゲージ以外の選択肢もあるかもしれません。

また、1つの金融機関だけでなく、他の金融機関と比較検討することで、より自分の条件に合ったリバースモーゲージを選択できます。

まとめ

本記事では、リバースモーゲージが「やばい」と言われる理由や、リバースモーゲージで失敗しないための方法について解説しました。

リバースモーゲージを利用する際には、「金利上昇リスク」「相続リスク」「不動産評価額の下落リスク」といったリスクをおさえておくことが大切です。また、契約前には、相続について家族と話し合ったり、将来のお金の計画を立てておいたりすることで、失敗することなく賢くリバースモーゲージを活用できるでしょう。

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■監修_サーラフィナンシャルサービス/担当者_資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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三浦美優

CFP®認定者。
保険や金融商品を販売しない独立系ファイナンシャルプランナーとして活動中。
ライティング、セミナー、個別相談などお金にまつわる幅広いサービスを提供しています。

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