大学の学費はどのくらい?金額の目安や準備方法について解説
大学に進学するには、どれくらいお金がかかるかご存知でしょうか?なんとなくたくさんかかるだろうということはわかっていても、具体的にいくらかかるのかは把握してない方がほとんどではないでしょうか。大学の学費は、国公立と私立で異なります。また私立大学の場合、学部が文系か理系かでも大きく異なるでしょう。医歯系学部の場合、6年間で約2400万円もの学費がかかることも。
希望の大学への進学にはいくらかかるのかを明確にした上で、事前に知っておきたいサポート制度や学費を準備する方法についてもご紹介しましょう。
大学の学費はどれくらいかかる?
親であれば、子どもの進学費用に関わるお金のことは非常に気になりますよね。特に大学の学費は高額なイメージもあり、一体いくら必要なのか悩んでいる方も多いでしょう。
大学進学にかかる費用について具体的に解説します。
大学進学にかかる費用
大学進学時にかかる費用として、まずは入学金と初年度の授業料が必要となります。また私立大学では、施設設備費も納付することがあるでしょう。
入学金や授業料は、定められた期日までに納付しないと入学することができなくなります。特に私立大学では金額が膨大になることも。事前に金額を把握し、計画的に準備を進めましょう。
大学の学費の納付タイミングやスケジュール感
大学の初年度授業料は、初年度納付金として1年分をまとめて納付することが多いでしょう。もし一括で納めることが難しい場合は分納することができる大学もあります。まずは大学に相談してみるとよいでしょう。
2年目以降は、前期と後期に分けて納付できます。前期分は4月頃、後期分は9月頃に納付するのが一般的です。大学によってタイミングや期日は異なりますので、納付を忘れないように気をつけましょう。
大学進学で学費以外に必要となってくる費用は?
入学時、学費以外にも必要となる費用もあります。
教材費
大学は義務教育ではないので、教科書や参考書類はすべて自分で購入する必要があります。また授業にノートパソコンを必須とする大学も多いです。教材費で2〜3万、ノートパソコンで20万ほどの費用が必要になることを覚えておきましょう。
下宿・引っ越し費用
地元を離れ遠方の大学に進学する場合、新生活をはじめるための費用もかかります。下宿する場合、アパートの初期費用や家賃、引越し費用、家財購入費なども必要になるでしょう。
その他の費用
受験出願のために受験料などの費用が発生しますが、さらに滑り止めの大学へ、入学金を納付することもありえます。入学しなかった大学へも、入学金を納付する可能性があることは覚えておきましょう。
また入学式のためにスーツなどを新調する学生も多いです。この先就職活動にも使用できますので、先を見据えてリクルートスーツを選ぶとよいですね。
国公立大学と私立大学の学費の違いは?
大学進学と言っても、進学先が国公立大学なのか私立大学なのかで、学費をはじめとする納付金は大きく異なります。
国公立大学と私立大学で学費はどう違うのか
国立大学の授業料は文部科学省が標準額と定めており、大学による学費差はありません。2020年度は入学金が28万2000円、授業料は53万5800円の合計81万7800円でした。公立大学は、県や市町村単位で若干異なりますが、国立大学と大きく変わらないでしょう。
一方、私立大学は国公立大学と比較すると、学費が高額です。令和5年度の文部科学省の調査によると、文系学部では4年間の総額は約408万で、国立大学は約243万円。差は165万ほどになるでしょう。
出典:文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」
https://www.mext.go.jp/content/20231226-mxt_sigakujo-000033159_4.pdf
文系と理系の学費の違いについて
さらに注意すべきなのが、私立大学は文系と理系で学費が大きく異なる点です。
前述の通り私立大学文系学部の総額は約408万円ですが、理系となると約550万円に上がります。さらに最も高額なのが医歯系の学部で、6年間で総額約2400万円。国立大学は学費に学部差はありませんので、国立大学医歯系の学部の6年間の学費は約350万。約2000万もの差が生じてしまうことがわかります。
参照:文部科学省 私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
大学の学費を準備するポイント
国公立大学に比べると私立大学は、高額な費用がかかることがわかりました。そこで、費用を準備するにあたって知っておくと便利なポイントをご紹介しましょう。
大学進学に必要となる費用を把握しておく
まずは、私立国立理系文系、どの道に進学するかを定めておきましょう。国立大学に進学希望の場合でも、万が一受からなかったら私立大学に進学するのか、浪人するのかでも費用は異なります。私立大学を滑り止めとして考えている場合は、私立大学進学費用までしっかりと把握しておきましょう。
毎月コツコツと積み立てる
お子さまの年齢が小さいうちから、毎月少額でも貯蓄を始めるのが理想的です。積立定期預金などを活用して、計画的に資金を貯めておくと安心です。お年玉やお祝い金などを少しずつ貯めていく方法も有効です。少額でも続けることで、将来の学費や生活費に役立てることができます。
収入を増やしたり、家計を見直す
お子さまの成長にあわせて、夫婦の働き方を柔軟に変えることで、収入を増やすことができないか検討してみましょう。空き時間にできる副業やパートタイムでの収入増加を検討するのもひとつの手です。
また、収入を増やす試みだけでなく、支出を減らす余地がないか確認してみましょう。家賃や保険料、通信費、電気代などの固定費を見直し、より安価なプランやプロバイダに変更することが効果的と言えます。何から手を付けたらいいかわからないと思われたら、ファイナンシャルプランナーなどに相談することも選択肢となるでしょう。
奨学金や修学支援新制度など活用できるものを探す
国公立大学とはいえ、1年で100万円弱の費用が必要となる大学進学。4年間もの学費を納付することは難しい方も多いでしょう。
そんなとき、選択肢のひとつが奨学金です。奨学金には「給付型」と「貸与型」があり、給付型は返済しなくてよい奨学金ですが、応募条件は厳しく学力や家計状態が高い基準を満たす必要があります。貸与型の場合は返済が必要ですが、教育ローンなどと比べて金利が低いところが特徴です。
給付型について詳細はこちら→日本学生支援機構「給付奨学金(返済不要) | JASSO」
貸与型について詳細はこちら→日本学生支援機構「貸与奨学金(返済必要) | JASSO」
学資保険などで早いうちから準備をする
学資保険などを利用し、早いうちから学費を積み立てておくことも大切です。学資保険は、子どもの大学進学に必要な入学金や授業料に備えて加入する保険で、必要なときに保険金を受け取ることができます。
さらに契約者が亡くなったり高度障害状態になった場合には、保険料の支払いが免除され、保険金は受け取れるといった特徴もあります。お子さまがまだ幼い場合は、先々の学費に備えて学資保険も検討してみましょう。
大学の学費を見越したライフプランを設定する
大学進学費用をはじめ、教育にかかる費用を一度整理してみることもおすすめです。どのような進路を辿るのか、一度ライフプランを設定することでお金の流れが整理でき、貯め時や出費の多いタイミングを把握することができるでしょう。
またサーラでは、ライフプラン相談を通してお客さまのお困りごと解決を行っています。大学進学を見据えたライフプランの設定や学資保険などの金融商品のオーダーメイド提案もできますので、将来の教育費が不安な方はお気軽にご相談ください。
参照:サーラフィナンシャルサービス ライフプランの作り方
大学の学費についてよくある質問
大学の学費についてよくある質問をまとめました。
奨学金はどこで申し込めばいいの?
奨学金は各種制度があるため、学校や自治体の奨学金窓口、またはJASSOのウェブサイトで情報を確認し、申し込み期限を守って手続きすることが重要です。
参照:日本学生支援機構(JASSO)奨学金
留学したいけど費用が心配
留学には、奨学金の活用やローンも含めた複数の方法で資金準備ができます。費用の計画を早めに立て、利用できる制度を調べておくと安心です。
参照:日本学生支援機構(JASSO)海外留学情報サイト
大学進学に備えて今から学費の準備をはじめよう!
大学進学のための学費や入学金には、莫大な費用が必要です。たとえ費用の安価な国立であってもお金はかかりますし、授業料以外に発生する費用もたくさんあります。
輝かしい大学生活を送るためにも、まずは進学のために必要となるお金を明確にし、進学に向けて今から準備をはじめましょう。
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主なライフイベントにかかる費用はどのくらい? | 住まい・暮らしの情報サイト SALAつむぎ
■監修_サーラフィナンシャルサービス/担当者_資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士
WRITER PROFILE
mamhive 芝田ありさ
ライター歴15年。グローバルな視野と高いリサーチ能力、幅広い業界知識を併せ持つ行動派ライターとして、IT・住宅・金融・保険・教育を中心にライティングや取材を行う。得意のIT知識を活かしてホームページ制作も請け負っている。
女性ライターチーム「mamhive(マムハイブ)」に所属。